開発
使いやすく、地球にも優しい包材の開発(味の素KK中華あじの場合)

お客様に製品をお買い上げいただいてからリサイクルまで、トータルな視点で容器の開発をしています。
さらに、お客様からのご意見を活かして、積極的に改善を行っています。

「キッチンバリューチェーン®」に基づいた、お客様視点での包材設計

製品を包むための重要な材料を「包材(ほうざい)」と呼んでいます。包材開発にあたって、私たちは「キッチンバリューチェーン®」という独自の考え方を採用しています。お客様がお店で製品を買ってくださった後、製品は台所、食卓、地球(リサイクル)へとまわっていきます。それぞれのシーンでの使われ方を検証し、より快適に、そして地球環境に負担をかけない包材にしたいと考えています。

「キッチンバリューチェーン®」に基づいた、お客様視点での包材設計

各製品ごとに「キッチンバリューチェーン®」のサイクルにあてはめ、必要な機能、改良ポイントを探ります。

容器構造の改善で湿気にくいキャップに

「キッチンバリューチェーン®」のサイクルに「中華あじ」「丸鶏がらスープ」をあてはめて、包材の改善について具体的にご紹介します。

【店頭】目の不自由な方にも製品を判別いただけるようキャップの上面に「中華あじ」には「ちゅーかあじ」、「丸鶏がらスープ」には「とりがら」と点字で表示を入れました。

容器構造の改善で湿気にくいキャップに1

【台所】「中華あじ」「丸鶏がらスープ」の中身は顆粒ですが、「使っているうちに中身が固まる」「「中華あじ」の振り出し口に顆粒がついて、蓋がしまらなくなる」などのご不満の声をいただいていました。そこで、原因となる湿気を防ぐためにキャップの改訂を行いました。「中華あじ」も「丸鶏がらスープ」も一振りで適量が出る1つの振り出し口にし、遊び心から顔のようなデザイン(通称“ニコニコキャップ” )にしました。また、「丸鶏がらスープ」は、“ニコニコキャップ”に変更するだけではなく、溶けやすさや味はそのままで、吸湿しにくい中身に改善し、お客様からご不満の声をいただくことはほとんどなくなりました。

容器構造の改善で湿気にくいキャップに2

環境に配慮し、ラベルのはがしやすさを追求

「キッチンバリューチェーン®」のサイクルの最後は、リサイクルへの配慮として【地球】というキーワードをあげています。
使い終わった製品をゴミとして廃棄する場合、自治体のルールによっては、瓶から紙ラベルをはがす必要があります。従来品では「はがしにくい」とのお客様の声をいただいていました。
そこで、接着剤に改良を加え、簡単にはがれるようにしました。しかし、お店に製品が並んでいるときに自然にはがれてしまうようでは困りますのでテストを繰り返し、はがれてはいけないときはしっかりと付き、リサイクルの際にははがれやすい接着剤を選定しました。加えて、地球環境に負担をかけないよう、瓶も軽くしました。

環境に配慮し、ラベルのはがしやすさを追求

スムーズにはがせるようになったラベル。冷蔵庫の中からコンロの近くに移動して使うことも想定し、温度差テストも実施している。

これからもお客様の声を活かし、さらなる改善へ

“ニコニコキャップ ”については、「こんなに可愛いマーク(振り出し口)になって、しかも振り出しやすい」、点字表示については視覚障害の方から「キャップに点字が書いてあって、とってもうれしい」などのお声をいただきました。これからもお客様からいただいた声を大切にして、包材の開発を行っていきます。

これからもお客様の声を活かし、さらなる改善へ