Q. 味の素®の原材料は何?製法は?安全なの?

A. 原料はさとうきび。ヨーグルト、醤油や味噌と同じ発酵法で作ります。

「味の素®」の主な原材料は、グルタミン酸ナトリウムです。グルタミン酸ナトリウムの原料は、日本ではさとうきびです。さとうきびの糖蜜に発酵菌を入れて、醤油や味噌などを作る方法と同じ発酵法でグルタミン酸ナトリウムを作ります。

「味の素®」ができるまで

各生産工程を知る

動画で「味の素®」ができるまでを知る

A. 国際的な公的機関で安全が繰り返し確認されています。

「味の素®」は、人体を構成するアミノ酸のひとつであるグルタミン酸から生まれたうま味調味料です。グルタミン酸は、昆布や野菜のうま味成分であり、うま味調味料としてのグルタミン酸ナトリウムは、食品衛生法上の規定で食品添加物の調味料に分類され、同法に定められた膨大な安全性試験をすべてクリアしています。

国際的な公的機関で安全が繰り返し確認されています。

1987年には世界中の研究機関で行われていたグルタミン酸ナトリウムの安全性試験結果をもとに、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)が、グルタミン酸ナトリウムの安全性を評価し、「グルタミン酸ナトリウムがヒトの健康を害することはないので、一日の許容摂取量を特定しない」との結果が出されました。1991年には、欧州共同体の食品科学委員会(SCF)でもJECFAと同様の評価結果が出され、1995年にはFDAの委託により、米国実験生物学会連合(FASEB)が評価を実施し、この報告書に基づき、FDAが安全性を再確認しました。また2003年には、オーストラリア・ニュージーランド食品基準庁も安全性評価報告書を公表しました。さらに2017年には、EUで欧州食品安全機関(EFSA)により安全性が再評価されました。

グルタミン酸ナトリウムの国際的な安全性評価

1958年 アメリカ合衆国食品医薬品局(FDA)がGRAS物質*に認定。
1960年 日本で厚生労働省(当時の厚生省)の食品衛生法に基づき安全と認められる。第1版食品添加物公定書に規格が収載される。
1980年 FDAがGRAS物質として再評価。
1987年 JECFA**で「グルタミン酸ナトリウムが人の健康を害することはないので、一日の許容摂取量を特定しない」と評価。
1991年 欧州連合(EU)で食品科学委員会(SCF)が安全性を評価し、JECFA同様、「一日の許容摂取量を特定しない」と結論。
1995年 FDAの委託により米国実験生物学会連合(FASEB)が評価を実施。
FASEBの報告書に基づき、FDAが安全性を再確認。
2003年 オーストラリア・ニュージーランド食品基準庁が安全性評価報告書を公表。
2017年 EUで欧州食品安全機関(EFSA)が安全性を再評価し、見解書を公表。

*GRAS物質とは、日本の厚生労働省に当たるFDAが「一般に安全と認められる物質」として分類しているものです。
**JECFAは、国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会議。国際的視点から食品添加物の安全性を評価する組織として1955年に設立されました。

TOPIC MEMO

「化学調味料」は、公共放送上の便宜を図った名称

うま味調味料や「味の素®」や「うま味だし・ハイミー®」は、ときどき「化学調味料」と呼ばれることがあります。これは昭和30年代にNHKの料理番組で、公共放送の立場上「味の素®」と製品名で呼べないため、一般名称として「化学調味料」が使われていた名残りです。昭和60年代以降は「うま味調味料」と呼ばれています。
現在では、行政の統計資料などで使用する用語の基本となる日本標準産業分類、日本標準商品分類などにおいても「うま味調味料」の名称に統一されています。

うま味調味料の名称になった理由

1.「うま味」が甘味、酸味、塩味、苦味とは異なる基本味として科学的に認められたこと。
2.「化学調味料」という名称では製品特性(うま味を与える調味料であること)が表現されていないこと。
3.「化学調味料」という名称では化学物質のイメージが強く、天然原料を用いて発酵法で作られている製品であることを適切に表現していないこと。

うま味調味料の名称になった理由