物流価値の高い物流品質の提供

味の素グループでは、味の素品質保証システム「ASQUA(アスカ)」で定めた「保管・輸送管理基準」や「倉庫管理基準」(日本国内のみ)等に従い、製造工場を出荷し、お客様にお届けするまでの商品の保管及び輸送において、鮮度や温度、湿度等の品質管理を徹底して行っています。
また、国内では、「受注」「保管」「配送」を専門業種のビジネスパートナーと協同することにより、物流品質の向上に取り組んでいます。海外においては、世界各地の物流事情を鑑みながら、各国の物流業者と協働し、日本で蓄積した物流品質やノウハウを展開するためのサポートを開始しています。

各国の配送用車輌(一例)

日本の配送用トラック

日本の配送用トラック

マレーシアの配送用トラック

マレーシアの配送用トラック

ベトナムの配送用トラック

ベトナムの配送用トラック

ベトナムの配送用バイク

ベトナムの配送用バイク

各業務に特化した連携体制で物流品質を高める

味の素グループでは、安全で新鮮な製品を安定的にお客様にお届けするため、「受注」「保管」「配送」を専門業種のビジネスパートナーと協同することにより、物流品質を高めています。お客様からの受注・保管・配送はF-LINE株式会社(食品メーカー5社の共同出資)が担当しています。味の素株式会社は需給調整を行う役割として、受注情報をもとに工場から倉庫への製品の移動、在庫管理、出荷をコントロールします。
「物流品質」の定義として、味の素品質保証システム「ASQUA(アスカ)」に則り、お客様や取引先との適正なルールを前提として安全・安心な製品を適切なコストで安定的に鮮度高くお届けし続けられる事“と定めました。具体的には、製品の賞味期限に余裕をもった提供、受注情報の正確さ、出荷と配送の正確さ、製品の外装梱包の品質などに加えて、直接お客様に製品をお届けするサービス業であることから、輸送乗務員の服装やマナーも含みます。
物流の品質基準としてASQUA(アスカ)基準に基づいた「Advanced Business of Logistics(ABS)」をF-LINE株式会社と味の素株式会社で共有し、関係するすべての会社に浸透するように取り組んでいます。受注ミスや配送時の梱包材の事故件数などから、品質目標を明確に設定し、パートナーとの定期的な品質会議において達成度を確認し合います。
また、物流品質向上や効率化のために、外装表示の標準化や外装設計改良によりパレット積載率向上に取り組み、グループ会社や食品業界への横展開にも努めています。

コンピュータによる受注体制で受注精度を向上

流通のお客様からの受注業務は佐賀、四日市の受注センターが担っています。2拠点での受注体制によって、有事にも速やかな対応ができるようにしています。
コンピュータによる受注体制をとり、完全なペーパーレス化を実現することで、受注制度の向上(受注ミス削減等)を図り、さら受注業務とは別に、受注に関するお問い合わせの内容を受付表で管理し、トラブル等の原因究明とともに再発防止に役立てています。

コンピュータによる受注体制で受注精度を向上

受注センターのオペレーター

不測の事態に備えた安定供給体制を構築

保管・出荷・配送業務は、全国の主要地域に設置された物流センターが担います。
東日本大震災を教訓に味の素グループでは、お客様への安定供給を目的とし、平時からの物流拠点の「分散化」、有事の際には物流拠点を相互補完できる「複線化」を進めています。
配送方法に関しても有事には一部を海上運送に切り替えるなど柔軟な対応が出来るよう体制を整えます。

不測の事態に備えた安定供給体制を構築

川崎物流センター。関東エリアの輸送中枢を担う。

環境負荷低減と効率化を促す輸送ネットワークで地球にやさしく

配送業務においては、トラック輸送の環境負荷低減と効率化に努めています。そのひとつが鉄道輸送へのモーダルシフトです。味の素グループは、早期からのモーダルシフトの取り組みが認められ、第1回「エコレールマーク」企業に選ばれています。2020年3月時点でもそれらの取り組みが評価され、「エコレールマーク」企業に認定されています。
また、グループ全社で「共同配送」を推進しています。
共同配送は各グループ会社の倉庫から製品をそれぞれ配送するのではなく、製品を一度中継地に集めて納入先ごとに仕分けしなおし、取引先への配送トラックの台数を必要最小限にするしくみです。
輸送手段やネットワークを変更することで、輸送時のCO2排出量の削減に大きく貢献しています。
配送に限らず、物流業務にはお客様へ製品をお届けするという会社の「アンカー」としての責任があります。
日々変化する市場のニーズに敏感に対応して、ひとつひとつのプロセスを効率化し、より迅速、確実な物流のしくみにするよう努めます。

エコレールマーク

各工場から出荷した製品を集めて、納品するお客様ごとに仕分けしなおす。

各工場から出荷した製品を集めて、納品するお客様ごとに仕分けしなおす。