社員
R&D
※入社時の職種:R&D
食感の秘密を解き明かし、
技術で自在に制御する。
Yushi
食品事業本部 食品研究所
技術・素材開発センター 食感制御グループ
2021年入社
農学部 生物資源環境科学科
※業務内容・所属部署は取材当時のものです
経歴
- 入社1〜5年目:
- 食品事業本部 食品研究所 食感制御グループ (スイーツ口溶け向上技術の開発)
01
考えて、実践する。
その機会が若手にもある。
入社動機を教えてください。
調理師をしている父の影響で、幼少期から食に関心がありました。それが高じて、仕事を通じて「幅広い生活者に、おいしく健康で、安心安全な食事を届けたい」と思うようになりました。味の素㈱を選んだ理由は大きく3つ。「高い研究力に基づいた高品質な製品を生み出し続けていること」「健康寿命の延伸に、これまでも、これからも、貢献できること」「世界中に拠点があり、活躍の機会が幅広いこと」です。こうした魅力がそろった味の素㈱は、私にとって第一希望の会社でした。
入社して感じたギャップはありますか?
想像と異なったことが2つあります。1つ目は、さまざまな専門性を持った社員がお互いに頼り合い、協力しながら研究開発テーマを進めていること。学生時代とは異なり、会社では多様なメンバーと協力して仕事を進める必要があります。困った時には社内の専門家にあたってみたり、研究所外のメンバーと研究成果の活用先を議論したりするなど、「コミュニケーションを取りながら協力して成果を生み出す」という意識で、日々の仕事に取り組んでいます。2つ目は、若手であっても主体的なテーマ推進を期待されていること。最初は壁にぶつかることも多いですが、「まずは自分で考えて実践してみる」というチャンスにうれしさを感じます。
02
生み出した研究成果が、
社会に届く。
現在の仕事内容を教えてください。
私は食品研究所の食感制御グループに所属しています。食感制御グループは、おいしさにおいて非常に重要な「食感」について、「人間はどのように感じているか」「どうすれば理想的な食感を実現できるか」を研究する部署。その中で私は、理想の食感を示す食品構造を明らかにし、そのメカニズムに基づいて食感制御手法を開発することに取り組んでいます。たとえば、チーズケーキやスポンジケーキの口溶け改善技術の開発。口溶けのよい専門店のケーキを目標品に設定し、さまざまな手法で分析。口溶けの良さに寄与する要因を解明し、目標品のような口溶けを実現するケーキの製造方法や、機能素材の開発を行ってきました。
その仕事のやりがいは何ですか?
研究によって見出されたさまざまな発見が、実際の製品に活用されていくことに大きなやりがいを感じます。たとえば、入社2年目に取り組んだ「スポンジケーキの口溶け向上技術の開発」。まず専門店のスポンジケーキの分析を試みたのですが、従来の分析手法では優れた口溶けの要因を見出せませんでした。そこで論文などから情報を収集し、新たな手法での分析を実施しました。その結果、重要な要因を突き止めたのです。さらにその要因に基づいて、口溶けを向上させる素材を見出すことにも成功しました。この技術を活用すると、専門店のような品質を大量生産においても実現できる可能性があり、将来的な社会実装が期待されています。自分の手で工夫を重ねて生み出した研究成果が、製品につながっていく。そのことに、非常にやりがいを感じます。
学生時代の経験はどう役立っていますか?
高校と大学では水球部に所属し、青春のすべてを部活に捧げていました。部員が少ないこともあり、最初のうちは負けてばかり。けれど、チームの全員が一丸となり、心の底から熱中して取り組んだことで、目標とする大会で優勝を果たすまでに成長しました。この経験から、「目標を絶対に達成する」という強い意志を持つことの大切さを学びました。また、大学時代の研究活動も、現在の仕事に大いに活きていると感じます。研究分野こそ現在の仕事とは異なるものの、自ら論理的に考えて実験計画を組み、得られたデータをもとに考察し、再び次の実験を計画するプロセスは共通しているからです。学生のみなさんも、熱中できる何かを見つけて主体的にチャレンジすることで、将来に活きる経験にぜひ出会ってください。
今の仕事を通じて、達成したいことを教えてください。
技術的にも人間的にも周囲から頼られる存在になり、所属する食感制御グループを盛り上げていくことです。仕事にも慣れてきたので、今後は個人の研究スキルを高めるだけでなく、組織に還元していきたいですね。また、日々のコミュニケーションを大切にし、困っている仲間には寄り添うことで、さらに明るく、働きやすい職場づくりに貢献したいと思っています。
いつか、味の素㈱で成し遂げたいこと
味の素グループが持つ研究開発力を活かして、世界中の食に貢献していきたいと考えています。味の素㈱に入社してわずか数年。けれど、世界的にみても高水準な研究開発力と、その力を磨き続ける姿勢を強く実感しています。そんな味の素㈱だからこそ、もっともっと世界中のおいしさと健康に貢献していけるはず。私もその中で力を発揮できるよう、さまざまな環境や職種に身を置きながら成長を続けたいと思っています。
