Interview

社員紹介

新事業開発

※入社時の職種:R&D

社会課題解決の
アイデアを世界へ。
そして、持続可能な
ビジネスへ。

Yohei

コーポレート本部 R&B企画部
アクセラレーショングループ
2017年入社
農学研究科 博士課程修了

※業務内容・所属部署は取材当時のものです

経歴

入社1~2年目:
イノベーション研究所 フロンティア研究所 先端育種グループ(発酵ナチュラルフレーバー生産菌育種)
入社3年目:
アミノサイエンス事業本部 バイオファイン研究所 プロセス研究所育種グループ(発酵基盤技術開発)
入社4年目:
アミノサイエンス事業本部 バイオファイン研究所 バイオソリューション研究所 バイオロジカルファインマテリアルグループ(アミノ酸、ペプチド生産菌育種)
入社5年目~現在:
コーポレート本部R&B企画部アクセラレーショングループ(新規事業開発 A-STARTERS)

01

想像したよりもずっと、
懐の深い会社。

入社動機を教えてください。

大学では、植物と微生物の共生関係について基礎研究を行っていましたが、次のキャリアではアカデミアを離れ、専門性を活かせる企業で事業に繋がる応用研究をしたいと考えていました。味の素㈱は、微生物、植物、動物(家畜)、ヒトなど、幅広い生物を対象に研究を行っています。そんな環境なら、ニッチな研究をしていた私でも専門性を活かせるのではという期待がありました。また、「ガーナ栄養改善プロジェクト」など、具体的な社会貢献活動の数々にも心を惹かれました。選考中はアカデミアでのキャリアも捨てきれずにいたのですが、待遇のよさなども考え合わせ、内定後は迷いなく入社を決めました。

入社して感じたギャップはありますか?

想定していたよりもはるかに研究領域が広い、懐の深い会社でした。発酵生産、食品の研究だけでなく、有機合成や絶縁体、農業、香粧品、人工知能、さらには食にまつわるヒトの行動まで。食品メーカーというより、アミノ酸を軸にした総合化学メーカーという認識になりました。研究の進め方も意外でした。大人数で動くのかと思いきや、私の部署では研究テーマが細分化されており、5人以下でチームを組むほうが多かったのです。自動車業界におけるEVのように全社で巨大なテーマに取り組むのではなく、多角的にさまざまなプロジェクトを走らせていました。

02

会社に所属しながら、
起業家として動く。

現在の仕事内容を教えてください。

私が所属するR&B企画部アクセラレーショングループは、「全社の事業モデル変革を推進する。新事業を生み出し育てる環境・風土を整備し提供する。新しい事業構想を具現化し、次世代の成長事業を創出し続ける」ことをミッションとしています。私は2021年に「A-STARTERS」という新規事業創出プロジェクトの第一期にエントリーし、採択されたことから異動してきました。私自身のアイデアとシーズをもとに、研究や市場調査、製品開発、事業計画策定までを一貫して行い、事業化を推進するテーマリーダーの役割を担っています。具体的に取り組んでいるのは、「熱帯地域の感染症を予防する事業」の開発です。味の素㈱のお客様が数多く生活している地域にて、社会課題の解決を目指しています。

その仕事のやりがいは何ですか?

私が大切にしているのは、社会価値と経済価値を共創するASV(Ajinomoto Group Creating Shared Value)の実現です。とてもチャレンジングですが、将来的にお客様にソリューションを届けられることと、社会に与えるインパクトの大きさを考えるとやりがいを感じます。新規事業開発においては、企業に所属しながら起業家のように動く必要があります。事業に関わるすべてに向き合うのですが、知らないこと、できないことも多く、社内外の専門家を巻き込んで力を借りることが欠かせません。自分の意思やビジョンを丁寧に、しかもパッションをもって語ることで、会社の垣根も国境も関係なく、100人をゆうに超える方々から共感と協力を得てきました。たくさんの支援に報いるためにも、必ず成果を出すという想いが私の原動力であり、やりがいにつながっています。

若手時代の経験はどう役立っていますか?

研究者時代には個人で仕事を進めてきましたが、組織に属するとガラッと環境が変わります。その状況に馴染むまでに時間がかかり、入社1年目は与えられた研究テーマを推進するのが精いっぱいでした。けれど、それでは面白くないと反省した私は、2年目からは与えられた研究テーマをできるだけ効率よく推進し、余った時間を自分のやりたい仕事の創出活動に充てることにしました。その活動の中で、会社の幅広い取り組みに改めて触れ、専門性の異なる社員とも議論を重ね、たくさんのアイデアと仲間を得ることができたのです。さらに、「SynBioBeta」というシリコンバレーのイベントで数々のスタートアップと出会うことで、研究シーズを事業に結びつけたいという意欲を掻き立てられました。こうした経験が「社内起業家になりたい」という想いを生み、「A-STARTERS」への応募へ、そして現在の業務へとつながっています。

今の仕事を通じて、達成したいことを教えてください。

当面の目標は、取り組んでいるテーマを製品として完成させ、市場に送り出し、困っているお客様に届けることです。その後は、社会課題を解決しながら収益も得られる、持続可能なビジネスづくりに全力を注ぎたいと思っています。そのためにも、海外法人、現地企業、病院、行政など、たくさんの関係者を巻き込んでいくための努力を重ねていきます。

いつか、味の素㈱で成し遂げたいこと

「人生の価値は、何を得るかではなく、何を残すかにある」。社会起業家の田口一成さんがそう語る、TED× Talksの動画が大好きです。自分は何を社会に残せるのか。自分が生きたことで、世界は少しでもよくなったのか。それを常に意識しています。私が成し遂げたいのは、気候変動と、それにまつわる課題の解決に貢献すること。味の素㈱のモノやサービスによって、生活者が健康になることはもちろん、環境にも好影響を与える。近い将来、そんな状態を実現したいと考えています。