Interview

社員紹介

R&D

※入社時の職種:R&D

生産技術を起点に、
美味しさや健康という
生活者価値を生み出す。
それをグローバルに
届けていく。

Takashi

食品事業本部 食品研究所 商品開発センター
生産技術グループ
2021年キャリア入社
工学研究科 航空宇宙工学専攻

※業務内容・所属部署は取材当時のものです

経歴

社会人歴1~6年目
(前職):
プラントエンジニアリング会社(発電向け粉体貯蔵搬送設備の設計を担当)
社会人7~9年目
(現職):
食品事業本部 食品研究所 商品開発センター 生産技術グループ(開発工業化支援、製造技術開発を担当)

01

粉体工学の知識を活かして、
発電から食品製造へ。

前職の業界や業務内容、培ったスキルを教えてください。

プラントエンジニアリング会社で設計業務に従事していました。プラントは工場設備のことを指し、お客様からプラントの設計や資材調達、建設を請け負い、完成品を引き渡す業種です。私は発電設備を対象として、粉体燃料を貯蔵搬送する設備の設計を担当しておりました。約6年の間に、見積時の提案仕様策定とコスト積算から、受注後の詳細設計、現地での試運転まで、設備導入における一連の業務を経験することができました。また、設備で扱う燃料が粉体だったので、味の素㈱の粉体調味料の製造プロセスにも通じる粉体工学の知識を習得することができました。

転職を考えたきっかけは何ですか?

前職では、自身が設計した設備を現地で立ち上げることに大きなやりがいを感じていました。ただ、プロジェクトの最上流に位置する事業採算性の検討や基本設計はお客様の範疇。エンジニアとして、もどかしさを感じることがありました。プラントオーナーの立場から、設備開発や導入に携わりたい——そう考えたことが転職のきっかけです。もともと「食」が好きだったことから食品メーカーに興味を持ち、粉体製品も扱っている味の素㈱であれば、これまでの経験も活かせるのではないかと考えました。また、学生時代から海外志望だったため、グローバルに事業を展開しているところにも魅力を感じました。

02

新たな食品分野で成し遂げた、
増産と品質安定化。

現在の仕事内容を教えてください。

生産技術グループは食品研究所に属し、食品を対象に工学的視点を用いて、製造技術開発や製品工業化支援を行っています。私は入社後の2年間で、うま味調味料やCook Do®などの製造技術開発に従事してきました。現在の担当は、マヨネーズやヘルスケア製品。マヨネーズを例に挙げると、水と油のように本来は混ざり合わないものを均一な状態にする「乳化」という操作について深掘りしています。実験室で小規模の製造機器を用いて試作と評価を繰り返し、生産性向上や品質安定化などの改良につなげられないかを検討しています。一方の製品工業化支援は、新製品や製品リニューアルの際に、レシピ開発者と共に、工場での量産化における課題解決に取り組みます。

その仕事のやりがいは何ですか?

「新分野への挑戦」と「店頭で見つけたときの喜び」です。以前、プラントベースプロテイン製品の増産と品質安定化を担当したことがありました。この製品は、豆由来の原料で肉や魚を再現するもので、新たな食品分野として注目されています。個人的に興味がありましたし、味の素㈱にとっても新たな取り組みだったため、強い思い入れがありました。社外のスタートアップ企業との協業でしたが、先方の工場に何度も伺い、一丸となって改良を進めることで、無事に増産を達成することができました。製品が加工されて「おにぎり」として店頭に並べられた姿を見たときは、とても嬉しかったです。製品を届ける一翼を担うことができ、大きなやりがいを感じました。

入社して感じた味の素㈱らしさを教えてください。

組織や個人の変革意識が高いと感じています。組織における例として、エンゲージメントサーベイがあります。この調査によって従業員の「働きがい」が定量化され、浮かび上がった課題に対しては大小さまざまな単位で議論がなされ、解決のための施策が実行されます。施策の成果を実感することも多く、味の素㈱の「人を大切にする」という行動指針を体現していると思います。個人における例としては、食品研究所独自のマイノベ活動が挙げられます。この活動は、通常業務とは異なるテーマを自分の興味で選び、業務時間の一部を使って追求できる制度です。毎年いろいろなテーマが立ち上がり、皆さんの志を聞くと、とてもワクワクします。

今の仕事を通じて、達成したいことを教えてください。

生産技術開発を通じて、お客様が「買いたい」と思える新たな製品価値を生み出し、世の中に1つでも多く届けていきたいです。これまで数多く取り組まれてきた生産性向上やコストダウンに加えて、美味しさや減塩、減脂、減糖などの健康価値を、生産技術起点で生み出していきたいです。そして、グローバルに展開する味の素㈱の強みを活かし、全世界に広げていきたいです。そのためには、私も味の素㈱製品の愛用者の1人として、生活者のニーズに寄り添い、それを開発に繋げることを大切にしていきたいと思います。

いつか、味の素㈱で成し遂げたいこと

今後、食嗜好の多様化やAIを含む技術の進歩に伴い、製造技術を取り巻く環境も大きく変化していくことが予想されます。食のパーソナライズ化はもはや遠い未来の話ではありません。これは味の素㈱にとってピンチであり、チャンスだと思います。新たなビジネスモデルが求められる一方で、味の素㈱にはこれまで蓄積された多種多様なアミノサイエンス®が存在しています。私は生産体制がどのようにあるべきかを考え、その実行に貢献することで、社会の豊かな食文化の形成と会社の成長を実現していきたいです。