Interview

社員紹介

R&D

※入社時の職種:R&D

核酸医薬品の
製造プロセスに進化を。
ひとつでも多くの命に、
治療法を。

Anna

アミノサイエンス事業本部
バイオ・ファイン研究所
マテリアル&テクノロジーソリューション研究所
素材開発研究室 生体機能物質グループ
2021年入社
工学系研究科 化学生命工学専攻

※業務内容・所属部署は取材当時のものです

経歴

入社1年目~現在:
アミノサイエンス事業本部 バイオ・ファイン研究所 マテリアル&テクノロジーソリューション研究所 素材開発研究室 生体機能物質グループ(AJIPHASE®ユニット オリゴ核酸の製造プロセス開発)

01

技術とビジネスを
両立できる環境へ。

入社動機を教えてください。

もともと私は大学時代から有機化学を専攻しており、社会人になってからも化学と携わりたいと考えていました。一方で、研究だけではなくビジネスの観点も持ち、双方から製品やサービスの開発を牽引したいという就活の軸も持っていました。はじめは化学メーカーを中心に企業研究を進めていましたが、味の素株式会社もまた、食品だけでなく化学・バイオなど、広範にわたる技術を生み出していることを知りました。さらに深く調べてみると、BtoB分野における高い技術力と、BtoC分野でのマーケティングスキルの双方を有する稀有な企業なのだと気づいたのです。ここでならきっと、自分の望む研究とビジネス、どちらも学ぶことができる——そう確信し、入社を決めました。

入社して感じたギャップはありますか?

大企業は「頭が固い」「偉い人の言うことを聞かないといけない」——そのようなステレオタイプが頭にあったのですが、実際にはまったく違いました。年次はもちろん、技術や知識においても私よりはるかに優れた社員が、若手の自由な意見や疑問を尊重し、吸い上げようとする雰囲気があったのです。「こんなことがやってみたい」と思ったとき、軽い気持ちで先輩に話してみると、あれよあれよと広がって新たなプロジェクトに参加させてもらえたり、学会に行かせてもらえたり。そんな機会が、入社して数年で何度もありました。研究テーマも、研究員であれば誰でも提案できるような社内制度が整っており、融通の利く環境だなと感じています。

02

「多くの命を救う」。
その大目標のために、できることを。

現在の仕事内容を教えてください。

AJIPHASE®法という、核酸医薬品の製造プロセスの開発を行っています。核酸医薬品とは、コロナウイルスに対するワクチンで有名になったmRNAなどのように、DNAやRNAを用いた医薬品のことです。数多くの製薬企業が核酸医薬品を開発する中、より大量に、かつ高純度な医薬品を製造するプロセスが必要となりました。そこで当社独自の技術であるAJIPHASE®法を用い、製薬企業のお客様が望む医薬品の製造を行っています。私の部署は、そのような医薬品の製造プロセスのいろいろな条件を、実験室のスケールから細かく検討し、最終的によりお客様のニーズに応えられるような製造プロセスへと作り上げるという仕事を行っています。

その仕事のやりがいは何ですか?

いちばんのやりがいは、自分が定常業務にて改善を重ねているプロセスが、実際の医薬品を製造するプロセスでもあるという点です。特にAJIPHASE®法で製造できる核酸医薬品は、今まで治らない病気とされていた遺伝的病気やがんに対し効果があり、高純度・大スケールで製造できれば一人でも多くの命を救うことにつながると感じています。目の前の仕事に追われて目標を見失いそうになる時もありますが、すぐに「多くの人の命を救う」という本来の目的と、そのために何ができるかという考えに立ち返ることができる。そんな味の素株式会社の環境は、責任感が強く求められると同時に、やりがいにあふれています。

学生時代の経験はどう役立っていますか?

学生時代、有機合成を行っていたものの、医薬品とは縁のない研究室にいました。現在の部署に配属された当初は、知識もスキルもない状態で貢献できるのか不安でしたが、「文献や周囲の人との会話から情報を収集し」「必要な部分を効率よく抽出し」「実験によって解析する」というサイクルは学生時代も今の仕事も同じであることがだんだんわかってくるようになりました。学生時代、先輩とのディスカッションで思いついた分子が思わぬ結果を残したように、今でもいろいろな人と意見を交わすことで、見えていなかったプロセスの穴や、さらに高められるポイントを見つけられているなと感じています。

今の仕事を通じて、達成したいことを教えてください。

研究所に所属している現在の目標は、新しい事業の種、研究テーマを生み出すことです。味の素株式会社には、現在の事業を下支えしている多くの技術とブレイクスルーがあります。そしてその陰には、さらに多くの研究テーマがあったのだと、現場にいると強く感じますし、それらを生み出した方たちに強く憧れます。技術や知識はまだまだ半人前ですが、情報収集や柔軟なアイデア出しを通じ、新しい研究テーマを生み出したいと日々考えています。

いつか、味の素㈱で成し遂げたいこと

私の目標は、研究とビジネス双方の視点を繋ぎ、大きなイノベーションを牽引するような人財となることです。化学などの技術分野とビジネスの視点は、まったく別のものとして捉えられやすいことは昔から感じていました。私はその垣根を越え、技術としても、お客様を満足させるサービスとしても、優れた事業を牽引することです。味の素㈱は、それが成し遂げられる環境であると信じています。