Interview

社員紹介

R&D

※入社時の職種:R&D

アミノ酸の新しい
価値を探索し、
事業を通じて
「生きる歓び」を広げる。

Yukino

食品事業本部 食品研究所 健康価値開発センター
健康素材開発グループ
2018年入社
生命環境科学研究科

※業務内容・所属部署は取材当時のものです

経歴

入社1年目:
イノベーション研究所 栄養代謝研究グループ(食品サプリメント開発のための健康機能素材研究)
入社2年目:
食品研究所 栄養代謝健康グループ(食品サプリメント開発のための健康機能素材研究)
入社3年目:
育休取得
入社4~5年目:
食品研究所 ヘルスケアグループ(食品サプリメント開発のための健康機能素材研究)
入社6年目~現在:
食品研究所 健康素材グループ(食品サプリメント開発のための健康機能素材研究)

01

広くて深い味の素㈱のフィールドから、
研究成果を社会へ。

入社動機を教えてください。

大学院の博士課程で、加齢や運動時の骨格筋におけるアミノ酸の生理機能解明について研究しました。その中で少し物足りなさを感じたのが、研究が論文発表などの成果で終わってしまうこと。「産業分野や社会で役立てたい」という思いから、卒業後は企業の研究者を目指すことにしました。味の素㈱はアミノ酸に関する研究開発に長年取り組み、その多様な機能を幅広い事業領域に展開しています。そのことに強く憧れ、入社を希望しました。

入社して感じたギャップはありますか?

想像していたよりもずっと広く深く、研究をしていたことです。入社前から、味の素㈱は調味料やサプリメントにとどまらず、飼料や電子材料まで多岐にわたる研究をしていることは知っていました。入社してみると、それぞれについてさらに細かく、さらに多くの研究テーマが進んでいました。たとえばAmino vital®は、細胞から人まで幅広く研究を実施し、効果検証のみならずメカニズム解析も徹底的に実施しています。各領域(製品)を支えるさまざまな技術要素において研究が実施されており、研究者がそれぞれの技術開発と製品化に向けて高い意識とプライドをもって取り組んでいることに感銘を受けたことをよく覚えています。

02

研究とマーケティングの両軸で、
新規事業を牽引。

現在の仕事内容を教えてください。

私が所属する部署では、生活者の健康・栄養状態の向上を通じた生きる歓びの提供を目指し、一人ひとりが自分に合った食・生活行動を実現できるようなソリューション創出に取り組んでいます。私が携わっているのは、筋肉・骨などの運動機能維持や、ロコモティブシンドローム予防を目指したアミノ酸の新しい価値の探索と、ヒトでの有効性確認です。研究成果は論文などを通じて発表するほか、それを実際の事業につなげるため、販促資料作成や商談のサポートも行っています。また、本来の業務と並行して社内起業家育成プログラム「A-STARTERS」にも参加し、新規事業としての立ち上げにも携わっています。

その仕事のやりがいは何ですか?

苦労して見出した素材の効果がヒトで確認でき、さらにその成果が顧客に受け入れられることです。顧客の課題を解決するための素材探索においては、仮説と検証のサイクルを回すなかで、何度も失敗を繰り返します。ようやく候補素材にたどりつき、さらにはヒト試験においても有効性が確認できた時にはやりがいを強く感じます。また、自身が見出したアミノ酸の価値について商談で説明し、お客様が興味を持ってくださり、共同研究や売上貢献といった成果につながった時は、とても嬉しく思いました。

若手時代の経験はどう役立っていますか?

素材探索研究に加え、素材の将来的な上市に向けて関連部署とのやりとりを行っていました。上市には製品開発部、事業部や知財部といったさまざまな部署が関わっていることを理解しつつも、はじめは各部署が何を知りたいのか、どんな情報を共有すべきかわからずに苦労しました。関係者と対話を重ねるなど試行錯誤したことで、一緒に仕事をする部署の背景や知りたい情報をイメージすることができるようになり、ようやく円滑に業務が回りはじめました。あの時の経験が、新規事業の立ち上げにおいてさまざまな部署を巻き込みながら挑戦することに活きていると感じています。

今の仕事を通じて、達成したいことを教えてください。

今の目標は2つあります。1つは、現在私が研究を続けているアミノ酸の新しい機能について、ヒトでの有効性を明らかにし、商品上市につなげることです。2つ目は、「A-STARTERS」で私が提案した子どもや親のためのプロジェクトを成功させ、早期に社会実装させることです。先進国の日本の子どもでも、栄養素が不足していることが知られています。私は子どもの栄養改善を通じて、社会のWell-beingに貢献したいと考えています。

いつか、味の素㈱で成し遂げたいこと

研究と事業の両軸においてスペシャリティを持った人財となり、新規事業創出の牽引者になることです。この時代はモノにあふれ、大半の顧客のニーズが満たされています。そのため、潜在的な顧客ニーズを捉えるなど、マーケティングの知識をもって取り組まなければ、売れる製品を生み出せません。「マーケティングはマーケティング部門に任せればいい」という考えもありますが、私は研究者こそがマーケティングを学ぶべきだと思います。バリューチェーンの最上流にいて、素材の価値を誰よりも知っている存在だからこそ、革新的な事業を起こす可能性を秘めているはずです。