Interview

社員紹介

Business

※入社時の職種:Sales

食品メーカーが
抱える課題に、
調味料という
ソリューションを。

Masashi

食品事業本部
ソリューション&イングリディエンツ事業部
国内グループ
2011年入社
教育学部 社会科

※業務内容・所属部署は取材当時のものです

経歴

入社1〜6年目:
大阪支社 加工グループ(四国エリア、近畿エリアの食品メーカー様営業担当)
入社6年目:
加工用調味料部 天調・酵素製剤グループ(天然系調味料のプロダクトマネージャー)
入社7年目~現在:
食品事業本部 ソリューション&イングリディエンツ事業部 国内グループ(天然系調味料のプロダクトマネージャー)

01

アミノ酸という素材のメーカー。
そう捉えれば、可能性が広がる。

入社動機を教えてください。

学生時代の私は、どちらかといえば裏方で組織の調和やゴール達成を目指して動く立場でした。これを社会に置き換えたとき、BtoBビジネスが肌に合っているのではと考え、食品に限らずBtoB企業を軸に活動していました。加えて、「日常の些細な幸せを提供して人々に笑顔になってほしい」という思いもありました。味の素㈱は、食品から化成品、医薬品まで、アミノ酸を中軸にさまざまな事業を持つ、いわば「アミノ酸の素材メーカー」です。その幅広い事業分野のすべてが人々の日常に直結しており、どこに行っても自分の思いを実現できる。そう感じてエントリーしました。内定承諾の決め手は、月並みですが“人”です。面接を通じてさまざまな社員とお話ししましたが、面接というよりは対話に近く、終了後に「もっとあの人といろいろ話したかったな」と素直に思えた唯一の企業だったからです。

入社して感じたギャップはありますか?

主に社員同士の関係性と、働く時間において想像以上に“メリハリのある職場風土”でした。味の素㈱では誰もが、自身が携わる業務や役割に全身全霊で取り組んでいます。だからこそ、立場や役割が異なれば意見の衝突が生じますし、時には議論が白熱する事もあります。しかし、その後はノーサイドの精神で食事に行ったり、翌日以降はケロっとして普通に接したり。メリハリがはっきりしていて気持ちのいい環境だと感じています。働く時間も、自分のスタイルに合わせて一定の濃淡を付けられる環境なのがありがたいです。

02

専門店と加工食品。
味のギャップに、新しいヒントが。

現在の仕事内容を教えてください。

ソリューション&イングリディエンツ事業部は、国内外の業務用製品の開発・販売・採算といった戦略を考える部署です。私は国内の食品メーカー様向けの調味料を担当しています。お客様は国内すべての加工食品メーカーで、各社が抱える課題に対してソリューションを構築することが私の仕事です。具体的には、業務用調味料の開発・販売戦略の立案に携わる中で、「専門店の味に近づけたい」「風味を高めたい」といったお客様のさまざまな課題と向き合っています。市場ニーズを捉えることが解決への第一歩。普段から専門店で食事をした際に「このおいしさの秘訣はなんだろう」と考えることも、新製品開発のきっかけにつながります。加工食品と専門店の味のギャップを埋めることに、課題解決のヒントが潜んでいるからです。そして「専門店の味は、素材の風味が先に立っているからおいしく感じる」という仮説を立て、風味の成分やおいしさの解析を技術部門に依頼。調味料の配合を考える研究所と二人三脚で、明らかになった“おいしさのキー”をベースに、専門店の風味を再現するような調味料を開発していきます。あらゆる食品のおいしさを突き詰めていく面白さ、お客様の課題解決に貢献できることは大変有意義です。

その仕事のやりがいは何ですか?

食肉原料の不足や環境への配慮から、海外では大豆ミート等のプラントベースドミートの普及が進んでいます。近いうちに日本にも、その潮流はやってくるはず。懸念点として、私は「生活者は大豆の匂いが気になるのでは?」と考えています。近年、味の素㈱独自のコク味物質「グルタミルバリルグリシン」には、余計な味を付けずに大豆や魚の気になる風味を軽減する効果があることがわかってきました。これらの仮説と技術を組み合わせて生まれたのが、味を付けずに不要な風味を軽減する「風味クリアアップ調味料」。調味料なのに味を付けないという、少し変わった製品です。完成に至るまで研究所や営業、さらにお客様とも議論や調整を繰り返し行いました。その結果、原料価格の高騰に伴って匂いの気になる大豆や魚を原材料に使用せざるを得ないお客様から「これを使えばおいしさを損なわずに済む」と好評をいただいております。今後も食糧危機が深刻化していく中、間接的ではありますが、資源の有効活用や環境配慮に微力ながら貢献できていることは非常に大きなやりがいです。

若手時代の経験はどう役立っていますか?

BtoB営業だった時、ある醤油メーカー様を担当しておりました。社員は数名ながら、混合醤油の原料となるアミノ酸液を自社で製造するこだわりを持った企業でした。しかし、高齢化や後継者不足、行政の方針などもあり、アミノ酸液の製造を停止すべきか苦慮されていました。味の素㈱は「味液®」というアミノ酸液シェアNo.1企業。お客様の企業や製品存続のために、心苦しくはありましたが自社製造から「味液®」に切り替えることを提案していました。1年ほど足繁く通い、当社の工場にも招いて会話を続ける事で、先方が「味液®」に切り替えるご決断をなさいました。使用量が多いため、「味液®」はタンクローリーで納品することになりました。ここから、当社の物流部門や関連会社にも協力を仰ぎ、どのようなルートで届けるのか検証を重ね、正式に導入が決まりました。初納品を無事見届けた時には、お客様と抱き合って喜んだことを今でも覚えています。この経験から、私たちは単に食品の課題だけでなく、お客様の経営課題にも貢献できること、仕事を進めるうえで一人でできる範囲はごくわずかだということを改めて痛感しました。あの時の気持ちを今も忘れることなく、仕事に活かしています。

今の仕事を通じて、達成したいことを教えてください。

担当している製品群の事業構造改革です。会社である以上、お客様に貢献しながら対価として一定の収益を得ねばなりません。私が担当する製品群は残念ながら収益構造があまり芳しくなく、事業継続のためには構造から抜本的に変革する必要があります。私たちの製品はあらゆる食品メーカー様に原料としてご使用いただいておりますので、万が一継続できなければ、想像できないほどの重大なご迷惑をおかけすることになります。変革は一朝一夕では成し遂げられませんが、原料調達から営業まで、ほぼすべての関係部門が一丸となって取り組んでいます。

いつか、味の素㈱で成し遂げたいこと

もともと抱いていた「日常に些細な幸せを提供して人々に笑顔になってほしい」という思いを、味の素㈱で成し遂げていきたい気持ちは変わっていません。私は入社以来、就職活動時に希望していたBtoBビジネスに携わっていますが、味の素㈱には上述の思いを実現できるフィールドがたくさんあります。将来的には直接生活者へ価値をお届けできるリテール系の分野に挑戦し、自身のスキルや知識の幅を広げることで、社内外に大きく影響を与えられる人間に成長していきたいと思っています。