終戦後、国の再建のため、輸入代替物資として「味の素」を役立てることや、「味の素」は人々の食生活の向上のために国や民族の違いを超えて必要なものであるため、輸出により外貨を得ることを提起し、生産再開へ動き出す。
社名を味の素株式会社と改称、株式を公開、社長も交代し、新しい会社へと生まれ変わる。しかし、人々がその日の食にも困る状況の中、小麦や大豆を原料とする「味の素」の生産再開は難しく、手持ちの在庫の処分などで食いつなぐ。アメリカからの原料小麦配給による加工輸出から「味の素」の生産は再開し、1950年、ようやく自由販売の再開を迎える。
第5章 終戦後の事業展開[1945~1955年]
第1節 生産再開までの苦闘
第2節 生産と輸出の再開
第3節 国内販売と広告の再開
第4節 労働組合の結成と従業員待遇