戦前から戦後にかけ、世界に先駆け抽出法によりグルタミン酸を生産したが、この技術が成熟する。さらなる改善を目指し発酵法の研究を進める中、1956年、協和発酵社が発酵によるグルタミン酸の新製造方法を発表。
味の素社は、中央研究所などの組織を新設しながら社運を賭けた新製法への転換を進め、発酵法の工業化に成功する。海外では、1961年のタイ工場に続き、フィリピン、イタリア、マレーシアなどでも「味の素」の生産を開始する。
販売面では、医薬原料用アミノ酸、「ハイ・ミー」、「アジシオ」、「サラダ油」などを世に出し、多角化を大きく推し進めていく。
第6章 多角化と国際化[1956~1968年]
第1節 新製法への転換
第2節 業務提携による多角化の進展とマーケティングの変化
第3節 海外現地生産
第4節 川崎工場ストと労働条件の変化