開発
ご家庭でも本格的でおいしく作れる調理方法の決定(Cook Do®の場合)

プロが作る料理と家庭で作る料理の間には、差があります。
両者の差を徹底的に分析し、その差を埋め、ご家庭でおいしく作れる調理方法を考えます。

プロとご家庭、調理方法の違いとは

中華のプロとご家庭での調理の大きな違いは「道具」にあります。プロは中華なべを使いますが、ご家庭では電化キッチンの普及の影響もあり、テフロン加工のフライパンを使うケースが増えています。また、火力も大きく異なります。プロは炒め物をするとき、強い火力で加熱するので、加熱時間が全体的に短くなります。
一方、家庭用コンロはプロの厨房の火力と比べると非常に弱く、長い時間、素材に火を通すため、細胞組織が壊れて、肉は縮み、野菜からは水が出て、おいしさを逃す傾向にあります。

プロとご家庭、調理方法の違いとは

一般の主婦の方に、普段の作り方で「Cook Do®」を調理してもらい、作り方を観察する。この調査で、弱い火力で長い時間、素材を炒めてしまう傾向がわかった。

プロがあやつる温度と時間、動作などを科学的に分析

プロとご家庭の差を埋めるため、まずプロが使う中華なべの中で、どのような変化が起きているのかを科学的に分析することから始めます。
実験では中華のプロに温度計付きの中華なべで調理してもらい、点火直後からの中華なべの上昇温度と時間、素材を入れるタイミングなどを細かく計測します。
たとえばキャベツは中華なべのどの部分を使って何度の温度で炒めているのか、プロが何気なく行っている動作も見逃さずに記録します。

プロがあやつる温度と時間、動作などを科学的に分析

シェフの調理を解析している様子。実験のポイントは温度と時間。サーモグラフィーで中華なべの表面の温度変化や素材を炒めるタイミングなどを計測する。

パッケージ裏面の「作り方」は、家庭でプロの味を再現するための基本

お客様が作るときの素材の切りかた、火加減、調味料を入れるときの素材の状態などとプロの調理方法の分析結果を照らしあわせます。そこから家庭の道具でもプロのように作れる調理の方法や順番を組み合わせて、パッケージ裏面の「作り方」に反映します。
この「作り方」は随時見直しています。たとえば「Cook Do®」回鍋肉(ホイコーロウ)用の場合、以前は肉とキャベツを炒めてから調味料を入れていましたが、現在はキャベツを炒めて一度取り出し、肉と調味料を炒めて最後にキャベツをなべに戻す方法に変えています。これは調味料の塩分が野菜の表面につくと水分が出やすくなるため、調味料と野菜が接する時間を極力短くした工夫のひとつです。また、さらにおいしくなるコツとして、キャベツの半量ずつ炒める方法も記載しました。

「Cook Do®」回鍋肉(ホイコーロウ)用の作り方

「Cook Do®」回鍋肉(ホイコーロウ)用の作り方