アミノ酸や、アミノ酸を研究することで
得られた新しい素材・技術には食べ物を
おいしくするはたらき、
成長や発育を促し、消耗を回復するはたらき、
そして体調を整えるはたらきがあります。
私たちはアミノ酸のはたらきを活用して
食習慣や高齢化に伴う
食と健康の課題を解決していきます。
アミノ酸は、地球上の生き物すべてに必要不可欠
人のカラダの中には約10万種類のたんぱく質があると言われていますが、これらはすべて20種類のアミノ酸からつくられています。
アミノ酸は、筋肉や骨、皮膚などカラダを作るだけでなく、カラダの働きを維持、調節するホルモンや酵素、カラダを守る抗体、神経伝達物質などの材料でもあります。
つまり、アミノ酸は生き物すべての「いのちのもと」なのです。
基本となるアミノ酸が「いのちのもと」であり、食べ物のおいしさ、生き物の生命維持、そして、健康をサポートすることにまで広がるからこそ、「アミノサイエンス®」は食や健康の課題解決に貢献できるのです。
1909年(明治42年)、
うま味調味料「味の素®」の
発売と共に味の素グループの事業が始まりました。
化学者である池田菊苗博士は、日本の伝統的な昆布だしの中に秘められたおいしさの謎を解明する研究を進めていました。
そして、昆布だしの中からアミノ酸の一つであるグルタミン酸の抽出に成功。グルタミン酸の持つ味をうま味と命名し、日々の食事にも手軽に加えられるような調味料として製造する方法を発明したのです。
味の素グループのブランドは、たんぱく質を構成するアミノ酸を基礎に作り上げられたものであり、私たちがこの領域のリーディングカンパニーたる理由となっています。
動物飼料、再生医療用培地、化粧品、
病気のリスク評価も
アミノ酸は生き物すべてにとって、大切な栄養成分です。
例えば家畜。小麦やトウモロコシなどの穀類を中心とした餌に不足しているアミノ酸を加えることで、
家畜が健康に育ち、環境への悪影響も減らすことができます。
実用化が待ち望まれている再生医療でも、組織や臓器を形作る細胞の栄養成分としてアミノ酸が欠かせません。
化粧品の分野でもアミノ酸はお肌の天然保湿因子として有名です。
また、アミノ酸からつくられる界面活性剤は肌や環境にやさしく、世界中でシャンプーや洗顔料などに使われています。
さらには、人の血液中のアミノ酸バランスを利用して病気のリスクが評価できる検査方法まで。
アミノ酸の可能性はまだまだ広がっているのです。