原料調達
原料から徹底して「おいしさ」を追求(クノール®カップスープの場合)

コーンスープの味の決め手はスイートコーンの質と、それをパウダーにする高い技術です。
安全な原料コーンを確保するため、農薬や肥料の使用などを管理しながら、農家の皆さんと共に努力しています。

栽培から自社で管理し、一番おいしい時期に収穫

カップスープのおいしさは素材に大きく左右されます。また、新鮮なうちにすばやく加工することもおいしさに影響を与えます。これらの管理を徹底するため、私たちは種まきから収穫、パウダー製造までの全てを自社で行っています。
コーンの品種は、スーパースイート種の中からスープに最も適した品種を選び、北海道の富良野、十勝などの契約農場で育て、一番おいしい時期を見極めて収穫します。収穫後は急速に甘さが減ってしまうため、収穫後24時間以内に北海道の訓子府(くんねっぷ)工場と十勝工場に運び、コーンパウダーにしています。収穫に適した時期は1週間ですが、同じ時期に収穫が集中すると工場の処理能力を超えてしまいます。そこで長年蓄積した実績データを元に、収穫時期を細かくシミュレーションし、工場に効率的に届くよう収穫を管理しています。

主に、富良野、十勝、訓子府、白滝の4つの地域でコーンを栽培。

主に、富良野、十勝、訓子府、白滝の4つの地域でコーンを栽培。一日の中で寒暖の差が大きく、日照率(実際の日照時間と可照時間(日の出から日の入りまで)との比率)が比較的高く、おいしいスイートコーン栽培に適している。

緻密なシミュレーションによって、おいしさのピークで収穫。

緻密なシミュレーションによって、おいしさのピークで収穫。コーン専用のハーベスタ(収穫機械)で速やかに刈り取られ、一日に170~180トンのコーンが工場に運ばれる。

収穫後24時間以内に全てコーンパウダーに加工する。

収穫後24時間以内に全てコーンパウダーに加工する。工場では衛生管理を徹底し、髪の毛や埃などの混入を防止している。

畑の厳格な管理で品質と安全を確保

安全の確保のため、各農家で使われた農薬や肥料は厳しく管理しています。たとえば、肥料の種類や量、使用した時期、除草剤などの情報を農家の皆さんに記録していただき、栽培計画や国が定める基準に沿っているかを見ています。製品の残留農薬検査は、厚生労働省のポジティブリスト制度に対応しています。
また、「100%スーパースイートコーン使用」の品質を維持するため、隣接する畑から交雑(こうざつ:異なる品種や系統などの間で交配を行うこと)しないように、畑間を200m離すなどの独自の基準を設けています。

「コーンレンジャー」が農家と共にコーンを管理

安定した品質のコーンを育てるために重要な役割を担っているのが「コーンレンジャー」です。コーンレンジャーとは、畑を毎日まわって、農家とのコミュニケーションを取りながら一緒にコーンを育てる担当者のことで、種まきをする5月からほぼ毎日畑をまわり、その変化を確認しながら収穫のタイミングなどを決めています。シーズンオフには農家の方たちと意見交換会を開き、品質面や収穫面の情報を伝えたり、肥料をまくタイミングや回数などの栽培に関する情報提供を行ったりしています。
畑から収穫される原料の品種は、気候の変化に左右されがちですが、最終製品の品質へ直接結びつくので非常に重要です。訓子府と十勝の2つの工場で協力して、高い品質を安定して生産できるよう努力しています。

「コーンレンジャー」が農家と共にコーンを管理

コーンレンジャーはコーンの管理人。
おいしさのピークを判断する重要な役割を担っている。