味の素「食と健康」国際協力ネットワークプログラム(AINプログラム)

味の素「食と健康」国際協力支援プログラム公募のご案内

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AIN事務局からのお知らせ
味の素「食と健康」国際協力支援プログラム~2015年度支援事業を決定~

 味の素グループは、開発途上国の人々の生活の向上を目指し、「食・栄養分野の国際協力」の現地活動に対し助成を行っています。このたび、2015年度支援事業として計3件の助成を決定いたしました。

事業名 実施団体名(寄付先) 実施国 期間
(年)
助成総額
(千円)
1. 栄養失調児の減少を目的とした母親対象の栄養と食に関する知識向上プログラムとその実践
特定非営利活動法人
東ティモール医療友の会
東ティモール 3 8,209
2. 沙漠に効く“食”― マスコビーダックの開発普及
公益財団法人
オイスカ
中国 2 3,990
3. プノンペン市貧困地区における母親主体のコミュニティ開発と家庭の栄養改善
一般社団法人
日本カトリック信徒宣教者会
カンボジア 3 8,006
(総額20,207千円)
1.選考委員一覧および総評
2.助成事業概要と推薦理由
3.2015年度支援事業一覧(2013年度・2014年度開始事業含む)

2015年度支援事業 応募要項

1.選考委員一覧および総評

(◎代表、○副代表:2015年3月時点)(敬称略・五十音順)
◎溝田 勉 長崎大学名誉教授、元国連・ユニセフ駐日大使
○佐藤 都喜子 独立行政法人国際協力機構客員国際協力専門員、
名古屋外国語大学現代国際学部国際教養学科教授
伊藤 道雄 立教大学21世紀社会デザイン研究科特任教授、ACC21代表理事
遠藤 保雄 仙台大学客員教授 兼 東京事務所 所長、東京農業大学客員教授
中村 丁次 神奈川県立保健福祉大学学長、公益社団法人日本栄養士会名誉会長
山本 秀樹 帝京大学公衆衛生大学院教授
力丸 徹 独立行政法人国際協力機構国際協力専門員
大野 弘道 味の素株式会社取締役常務執行役員

 本年度も引き続き「栄養教育」に焦点を置いた申請を多く頂きましたが、セミナーや調理実習といった従来のやり方に加え、ラジオやDVD、ウェブサイト制作等それぞれの対象地域の需要に合致した媒体による教材作成といった新たな手法が見受けられました。現地の需要・環境に即した活動という点では、食材・食事の提供に特化した申請においても、その傾向が確認できました。受益者たちが自らの手で栽培する無農薬食材の提供や対象地域の環境に合った家畜の飼育・加工等、持続性をより強く意識した視点を感じました。また、本年度は2013年度より加わった東ティモールを対象とした申請も複数いただき、本プログラムの新しい可能性が示されたと思います。
 すべての申請について、特に「食・栄養分野の活動の位置づけが明確であること」「住民主体の実践活動であること」「自立発展の視点を有すること」等を重視し、審査をさせていただきました。

2.2015年度助成事業の概要と推薦理由

助成番号15-01
団体名 特定非営利活動法人 東ティモール医療友の会
事業名 栄養失調児の減少を目的とした母親対象の栄養と食に関する知識向上プログラムとその実践
実施国・地域 東ティモール民主共和国ラウテン県イリオマール準郡
実施期間 2015年 4月 1日 ~ 2018年 3月 31日 (3年間)
助成額 総額8,208,640円(1年目:2,708,640円 2年目:2,820,350円3年目:2,679,650円)
主な活動 ・2. 5歳以下の子どもを持つ母親への総合セミナーの実施
・5歳以下の子どもの身体測定
・栄養失調児を持つ母親への個別相談
・栄養、調理、家庭菜園に関するセミナー
・隣村の母親が交流し、モチベーションを高めるための母親大会の開催
・県保健局への事業提案
〔主な受益者〕ラウテン県イリオマール準郡の6村1,247世帯
推薦理由 的確な現状分析を基にプロジェクトの具体的な計画を作成し、対象県当局との連携を組み入れていることから、実効性が高いと考えられる。また、県の栄養科長が現地での活動を主導していくということで、県全体への波及効果が期待できる。将来的には家庭菜園の充実等をはかることで、自立的発展を促してもらいたい。

助成番号15-02
団体名 公益財団法人 オイスカ
事業名 沙漠に効く“食”― マスコビーダックの開発普及
実施国・地域 中国内蒙古阿拉善左旗
実施期間 2015年4月1日 ~ 2017年3月31日 (2年)
助成額 総額3,990,000円 (1年目:2,000,000円 2年目:1,999,000円)
主な活動 ・農牧民の組織化(合作社)作り 、運営支援
・井戸掘り、井戸水検査、水質改善
・栄養・水質改善講義、スタディーツアー
・孵化研究・指導
・各家庭におけるマスコビーダック肉の加工・酢卵の製造指導
・肉・卵の直売所ネットワーク作り(町ある販売所に協力)
〔主な受益者〕阿拉善の農牧民約360名
推薦理由 マスコビーダックを活用して栄養改善を図るというユニークなプロジェクト。マスコビーダックの飼育は、行き過ぎた禁牧政策の修正を図る中国政府の方針とも一致しており、さらに環境保全にも役立つと考えられる。活動を食生活全体の改善と繋げることで、本プロジェクトが効果的に住民の栄養状態を向上させることを期待したい。
<味の素(中国)社>

助成番号15-03
団体名 一般社団法人 日本カトリック信徒宣教者会
事業名 プノンペン市貧困地区における母親主体のコミュニティ開発と家庭の栄養改善
実施国・地域 カンボジア王国 プノンペン市郊外 ステンミエンチャイ地区ルッセイ村第17地区
実施期間 2015年 4月 1日 ~ 2018 年 3 月 31 日 (3 年)
助成額 総額8,006,300円(1年目:2,587,500円 2年目:2,546,800円 3年目:2,872,000円)
主な活動 ・栄養改善セミナー、ならびにフォローアップ・プログラムを定期的に実施
・CHW(コミュニティー・ヘルス・ワーカー)候補者を選出し、養成プログラムを定期的に実施
・身体測定
・CHW代表者グループの設立
〔主な受益者〕プノンペン市郊外ステンミエンチャイ地区ルッセイ村第17地区の住民188世帯950人
推薦理由 継続案件であるということで、これまで行ってきた給食提供活動を軸にさらなる展開を試みている。実質的な活動を行うCHWを効果的に養成するとともに、当団体が現在かかえている女性自立支援や託児所に関連するプログラムとの連携を図ることで、活動内容がさらに浸透することが期待される。
<カンボジア味の素社>

3.2015年度支援事業一覧(2013年度・2014年度開始事業含む)

<2013年度/2014年度開始>
事業名 団体名 実施国 期間
(年)
助成額
(千円)
<2013年度開始>
バングラデシュにおける2地域の協働の住民参加型学校給食の展開 日本・バングラデシュ文化交流会 バングラデシュ 3 1,919
少数民族地域における5歳未満の子どもの栄養改善 公益財団法人
プラン・ジャパン
ベトナム 3 1,996
保育所給食を通じた、栄養改善・食材自給・教育の普及プロジェクト 認定特定非営利活動法人
幼い難民を考える会
カンボジア 3 486
<2014年度開始>
バングラデシュ、フルバリヤ群、栄養改善プロジェクト 特定非営利活動法人
ワールド・ビジョン・ジャパン
バングラデシュ 3 1,833
ペルークスコ県における低所得家庭のための健康改善事業 特定非営利活動法人
ADRA Japan
ペルー 2 1,966
ミャンマー貧農村部における栄養改善のための食品加工技術プロジェクト 地球市民ACTかながわ/TPAK ミャンマー 2 1,999
コミュニティファクトリーにおける給食・栄養活動を通じた最貧困家庭栄養改善プロジェクト 特定非営利活動法人
かものはしプロジェクト
カンボジア 3 1,927
ベトナム農村地域における母親の離乳食作り啓発支援事業 特定非営利活動法人
国際生命科学研究機構
ベトナム 3 2,000
食品加工を通じた漁村女性の生活改善(マレーシアペナン州) 特定非営利活動法人
パルシック
マレーシア 3 1,982
小計:16,110千円


<2015年度開始>
事業名 団体名 実施国 期間
(年)
助成額
(千円)
お話あれば、楽しく学べる! 妊娠と出産をひかえたお母さんのために 公益財団法人
ジョイセフ
東ティモール 3 2,997
栄養失調児の減少を目的とした母親対象の栄養と食に関する知識向上プログラムとその実践 特定非営利活動法人
東ティモール医療友の会
東ティモール 3 2,708
沙漠に効く“食”― マスコビーダックの開発普及 公益財団法人
オイスカ
中国 2 2,000
プノンペン市貧困地区における母親主体のコミュニティ開発と家庭の栄養改善 一般社団法人
日本カトリック信徒宣教者会
カンボジア 3 2,588
小計:10,293千円

(計13件・2015年度助成総額 26,403千円)
以上