社会とともに歩む味の素グループの取り組み

Along with society

マレーシア:フードダイバーシティ(食の多様性)の取り組み

ハラル準拠の新工場で環境と地域社会に貢献

2022年に創立60周年を迎えたマレーシア味の素社では、エンステック工業団地(ヌグリ・スンビラン州)に新工場をオープン。工場のハイテク化によって、食品製造におけるさまざまな課題解決へ大きくアプローチしました。

自動化・デジタル化で生産性の向上と働きやすい環境を

新工場のオープニングセレモニーの様子

マレーシア味の素社は、マレーシアに進出した最初の日系企業のひとつです。長年にわたり、マレーシアを中心に広く現地生産の調味料を提供してきました。また、現地生産という形態を重視することで、地域雇用を促進し、安心・安全な高品質の製品の流通にも尽力してきました。

2022年12月には、“高い生産性を達成し、環境に配慮した『スマートファクトリー』”をコンセプトとする新工場を竣工。その規模は、約46エーカー(約188,000平方メートル)相当の敷地面積を誇り、先進技術を活用した自動化やデジタル化により、生産性の向上と働きやすい環境づくりを実現しました。オープニングセレモニーには、Tuanku Muhriz Ibni Almarhum Tuanku Munawirヌグリ・スンビラン州王、高橋克彦在マレーシア日本国大使も臨席。また、日本からは弊社社長の藤江太郎、そしてマレーシア味の素社の幹部が参加しました。

ハラル認証を受けた新工場で、フードダイバーシティに対応

国民の6割強がイスラム教徒であるマレーシアでは、イスラム法で定められている“ハラル”という行動規範に基づいて生活することが義務付けられています。それは日常の食事にも適用されており、マレーシアではJAKIM※1ハラル認証を取得した食品の安定供給は大切な課題のひとつです。

  • ※1マレーシア連邦政府イスラム開発局の略称。マレーシア政府のハラル認証機関を指す

マレーシア味の素社は、1965年以来ハラル認証を受けており、2021年にはJAKIMから「ベストマレーシア ハラル認証保持者」として表彰されました。新工場もハラル認証のもとに食品製造を行っており、今後ますます需要が増加するグローバルのハラル市場に向けて、マレーシアからの輸出を強化していくことが可能となりました。

環境課題の解決にも大きくアプローチ

マレーシア味の素社ではこれまでも、環境に配慮した製品づくりに尽力してきました。新工場でも、引き続き環境課題の解決に取り組みます。製造過程で避けることのできない工場からの廃水については、最新のテクノロジーで設計された廃水プラントで処理することで、もっとも厳しい排水水質基準であるDOEスタンダードAの要件※2を満たしています。また、建物の屋上には7,700枚以上の太陽光パネルを設置し、再生可能エネルギーでの発電により、総電力消費量が25%削減。これにより、CO2排出量の削減が大いに期待できます。この取り組みにより、本工場はマレーシアのGreen Building認証も受けています。
加えて、製造工程においても、「自動計量システム」や「自動梱包機」の導入で、ほとんどの生産業務の自動化を実現、省力化により性別や年齢を問わない就労環境を構築することができました。

マレーシア味の素社ではこれからも、フードダイバーシティに対応した製品づくりとともに、環境課題の解決、地域社会の発展に貢献してまいります。

  • ※2Department of Environment (日本の環境省にあたる組織)

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