社会とともに歩む味の素グループの取り組み

Along with society

日本:DE&Iを体現するパラアスリート支援

パリ2024パラリンピック競技大会、その先の未来へつながるDE&I実現を目指して

味の素グループは、経営戦略としてDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を推進しています。「多様性」を「包摂」し、それぞれに「公平」な機会提供のもとで、互いに尊重しながら成長できる環境づくりを目指すこと。それを社内だけでなく、広く社会と関わりながら実現していくための一環として、パラアスリートの支援を続けています。

長年にわたるトップアスリート支援の知見を、パラアスリートにも

2024年8月28日から9月8日に開催された、パリ2024パラリンピック競技大会。海外で開催された大会では最多となる175人の日本代表選手団が日々熱戦を繰り広げ、金メダル14個を含む41個のメダルを獲得するなど、素晴らしい結果を残しました。

味の素社は、2003年からJOC(日本オリンピック委員会)のパートナーとなり、トップアスリートの強化支援を行ってきましたが、オリンピック競技だけでなくパラリンピック競技もサポートしようという思いのもと、現在ではJPC(日本パラリンピック委員会)パートナーとなるほか、一般社団法人 日本パラ水泳連盟、一般社団法人 日本車いすバスケットボール連盟、NPO法人日本ブラインドサッカー®協会と契約。また、選手個人ともパートナー契約を結び、栄養サポートを行っています。

味の素グループだからこそできた、パリ2024大会でのコンディショニングサポート

パラリンピックでのアスリート支援は、リオ2016大会から継続してきました。パリ2024パラリンピック競技大会では、製品提供に加え現地でのさらなるコンディショニングサポートを目指し、サポートブースに「Café du Dashi(カフェドダシ)」を設置し、「ほんだし®」等の和風だしの素を使っただし湯を提供。選手村の食堂では汁物の提供が少なかったため、多くの選手・スタッフに日々だし湯を活用していただきました。また、リラックスタイムのサポートとしてレギュラーコーヒーも提供。フランスの硬水はコーヒーの苦味を強くする傾向があるため、味の素AGF社の研究員が事前に現地の硬水を取り寄せ、飲みやすいレギュラーコーヒーとして「煎」を選定しました。

「Café du Dashi(カフェドダシ)」

だし湯でリラックスタイム

「ビクトリープロジェクト®」のサポートブースでは、「アミノバイタル®」「グリナ®」等のアミノ酸サプリメントはもちろんのこと、大会中に選手のコンディション維持に役立つ「たんぱく質がしっかりとれる」シリーズの味噌汁とスープ、「クノール®ポタージュで食べる豆と野菜」やおかゆ等を提供し、選手やスタッフが必要な時に必要な栄養素を必要なだけ補給できるように配慮しました。いつでもどこでもうま味を活用していただけるようにと配布した「味の素®」が入っている「アジパンダ®」ストラップも人気で、手荷物につけて競技に向かう選手の姿も見られました。ブラインドフットボールの選手には欧州味の素社の「GYOZA」を調理して選手にお届けし、笑顔で楽しんでいただきました。

「GYOZA」を楽しむブラインドフットボール選手の皆さん

欧州味の素社の「GYOZA」

パリで一緒に汗を流した味の素社サポートメンバー

パリ2024パラリンピック競技大会に現地入りし、サポートに当たった味の素社「ビクトリープロジェクト®」サポートディレクターの蘆名真平は、今回の活動をこう振り返ります。「今大会では、渡仏前からオンライン勉強会でアミノ酸サプリメントに関する情報提供を行ったり、結団式で模擬ブースを披露したり、サンプルの事前提供などを通じて、実際に現地を想定して選手やスタッフのみなさんに利用しやすい環境を整えることに注力しました。現地に入ってからも、その時々の選手の状態や悩みをお聞きして、栄養・食事面でのアドバイスを行いました。慣れない時差や相部屋で睡眠に苦労する選手には「グリナ®」をおすすめしたり、日本と変わらない味の食事を楽しめるように「鍋キューブ®」などの活用法をお伝えするなど、これまでのアスリート支援で培った知見や強みを活かしたきめ細かなサポートに努めました。」

「パラアスリートのことをもっと知ってほしい」という強い思いを形に

蘆名は「オリンピックに比べてパラリンピックはメディアの扱いが少なく、大会が終われば注目も下がってしまう」という強い懸念を持っています。「味の素グループでも、サポートのリソースの多くをオリンピックに費やしていたというのが現実です。パラアスリートにもっと寄り添い、彼らのことをもっと知ってもらいたいという強い思いがあります。そのために、インパクトのある活動や発信にもチャレンジしています」

例えば、WEB動画「#聴戦しよう」は、パラスポーツの音に注目し、車いすバスケットボールやブラインドフットボールを紹介。動画配信サイトなどでも放映しました。また、当社従業員有志が立ち上げた「食のダイバーシティプロジェクト」は、パラアスリートや障がいがあるスポーツ愛好家の食への向き合い方や食の価値について体験的に学び、発信しながら仲間同士がつながっていくことを目指した活動です。ワークショップではブラインドサッカー®日本代表強化指定の竹内真子選手、鳥居健人選手が調理の腕前を披露し、視覚に障がいがある方々がどのように日常を過ごしているのかを垣間見る機会となりました。

2024年10月には、味の素社大阪支社と和歌山県、地元スーパーのオークワの共催で「キャンプ飯」のイベントを開催。ここでも鳥居選手に参加いただき、参加者とともに調理やブラインドフットボール体験を楽しみました。同年10月には、味の素グループがサポートするパラ陸上の山本篤さんが中心となり、義足での走り方を指導する「ブレードアスリートアカデミー」を大阪で開催。あわせて「勝ち飯®」勉強会を実施し、パラアスリート育成の現場に参画しました。こうした取り組みや、競技で活躍する選手の姿をSNS等を通じて積極的に発信。ワークショップの動画は24万回もの再生があり、世界中から称賛のコメントが寄せられています。

ブラインドフットボール日本代表 鳥居健人選手

「ブレードアスリートアカデミー」の様子

「選手たちが競技に励み挑戦し続ける姿は、『自分らしく生きる』ことを体現しています。味の素グループは、年間を通じたアスリート支援活動で選手とつながっているからこそ、ともに活動し、その活動を広く社会に伝えることもできると考えています。私が考えるDE&Iとは『誰もが、え〜感じに、生きられる』こと。そんな社会づくりに積極的な企業として、これからも活動を継続していきたいと思います。」(蘆名)