社会とともに歩む味の素グループの取り組み

Along with society

被災地支援(トルコ)

トルコ・シリア地震における被災者支援の取り組み

2023年2月に発生したトルコ・シリア地震。イスタンブール味の素食品社では、多くの被災者の方々のために、発生当初より支援を実施。日常の生活を取り戻すまで、中長期的な支援活動に取り組んでいます。

イスタンブール味の素食品社における被災者支援

2023年2月6日、シリア国境部に近いトルコ南東部を震源地とするマグニチュード7.7の大地震が発生。約1ヵ月にわたり1万回以上もの余震が続き、トルコ国内では20万件以上もの建物が損壊。1300万人以上もの人が被災するという大規模な災害となり、今でも多くの人が避難生活を余儀なくされています。
現地法人のイスタンブール味の素食品社では、地震発生時より同社ブランド「Bizim Mutfak(ビジム・ムトファク)」のスープ約75万食を無償提供する等、被災者支援を行ってきました。また、味の素グループとしてWFP(国連世界食糧計画)に1000万円を寄付しました。
被災地ではまだ多くの瓦礫が残るなか、トルコでは3月22日から約1ヵ月間、“ラマダン”を迎えました。この期間、イスラム教徒は日中の食事を断ちますが、日没後に、その日初めて口にする“イフタ―ル”という大切な食事があります。そこでイスタンブール味の素食品社では、キッチンカーで現地を訪問し、被災者の方々に温かいスープとサラダ、パンを提供する支援を実施しました。

キッチンカーでの食事提供で、避難生活のなかでもイフタールの食事を

当社グループではこれまでも、東日本大震災等で被災地での直接的な被災者支援に取り組んでおり、今回のキッチンカーでの食事提供についても、こうした経験が役に立ち、トルコでも行動に移すことができました。
今回は、比較的に被害の大きかった5つの県で各4日間ずつ食事の提供を行い、1日あたり約500食、実施期間トータルで約1万食の支援を実施しました。
まだこの時期は、日没後は寒さを感じる季節であったことから、被災者の方々には温かいスープを飲んでほしいという思いがありました。スープと一緒に提供するラマザン・ピデスィというイフタールで食べる特別なパンを、被災地で夕方までに調達するという苦労はありましたが、SNS等を通じて食事提供の情報が広まるにつれ、早い時間から楽しみに待たれている方も増え、多くの方に喜んでいただけた実感を得ることができました。
また、「Bizim Mutfak(ビジム・ムトファク)」のスープと併せて、「Kemal Kükrer(ケマル・キュクレル)」の果実酢を使ったサラダを提供することで、私たちの製品を味わっていただく機会にもなりました。この食事提供が心に残り、元の生活に戻ったときに思い出していただければ嬉しく思います。

“Team Japan”として中長期的な被災者支援を

ラマダンでの食事提供は、私たち単独の取り組みでしたが、被災後のステージの変化によって、支援の方法も変わってきます。それを踏まえ、在トルコの日本企業に声がけをし、“Team Japan”として第2弾の支援活動を予定しています。
今回はキッチンカーでの食事提供に加え、協力企業から提供いただく飲料や衛生用品等の配布を検討中です。各社の得意とする分野はさまざまですが、協力体制のもとに各社ができることを提供しながら、被災者の方々のニーズに合わせた支援を実施し、1日も早く日常の生活を取り戻すサポートができればと思います。被災者支援は、そのときだけ支援すれば終わるものではありません。SNS等を活用して活動の様子を発信しながら、長期的に取り組んでいきたいと思っています。

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