栄養バランス

健康なからだをつくるには、栄養バランスのとれた食事が不可欠です。成長期にはたくさんの栄養をとる必要がありますが、中高年期は過剰栄養に注意が必要となり、高齢期には低栄養に注意する必要があります。ご自身のライフステージを意識した栄養バランスを心がけましょう。

1日にどれくらいのエネルギーを
とればよいの?

摂取エネルギーが適正かどうかは、体重の変化でみることができます。

1日に必要なエネルギーの目安

1日に必要なエネルギーの目安

1日あたりの推定エネルギー必要量

「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、1日に必要なエネルギー量として、基礎代謝量に身体活動レベルを考慮して算出された推定エネルギー必要量が、年齢ごとに示されています。体重は、エネルギー摂取量が消費量を上回る状態が続くと増加することから分かるように、体重はエネルギーの過不足の状態を表す指標といえます。健康管理のためにも、まずは体重を目安にして、エネルギー摂取量と消費量のバランスが適切かどうかを考えてみることが大切です。

推定エネルギー必要量(kcal/日)

性別 男性 女性
身体活動レベル I(低い) II(ふつう) III(高い) I(低い) II(ふつう) III(高い)
0〜5(月) 550 500
6〜8(月) 650 600
9〜11(月) 700 650
1〜2(歳) 950 900
3〜5(歳) 1,300 1,250
6〜7(歳) 1,350 1,550 1,750 1,250 1,450 1,650
8〜9(歳) 1,600 1,850 2,100 1,500 1,700 1,900
10〜11(歳) 1,950 2,250 2,500 1,850 2,100 2,350
12〜14(歳) 2,300 2,600 2,900 2,150 2,400 2,700
15〜17(歳) 2,500 2,850 3,150 2,050 2,300 2,550
18〜29(歳) 2,300 2,650 3,050 1,650 1,950 2,200
30〜49(歳) 2,300 2,650 3,050 1,750 2,000 2,300
50〜64(歳) 2,200 2,600 2,950 1,650 1,950 2,250
65〜74(歳) 2,050 2,400 2,750 1,550 1,850 2,100
75以上(歳)※1 1,800 2,100 1,400 1,650
妊婦(付加量)※2 初期
中期
後期
+50
+250
+450
+50
+250
+450
+50
+250
+450
授乳婦(付加量) +350 +350 +350

※1 レベルⅡは自立している者、レベルⅠは自宅にいてほとんど外出しない者に相当する。レベルⅠは高齢者施設で自立に近い状態で過ごしている者にも適用できる値である。
※2 妊婦個々の体格や妊娠中の体重増加量及び胎児の発育状況の評価を行うことが必要である。
注 1:活用に当たっては、食事摂取状況のアセスメント、体重及び BMI の把握を行い、エネルギーの過不足は、体重の変化又は BMI を用いて評価すること。
注 2:身体活動レベルⅠの場合、少ないエネルギー消費量に見合った少ないエネルギー摂取量を維持することになるため、健康の保持・増進の観点からは、身体活動量を増加させる必要がある。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より抜粋

栄養バランスの乱れ

昭和55年(1980年)ごろには、米を中心として水産物、畜産物、野菜等多様な副食から構成され、栄養バランスに優れた「日本型食生活」が実現されていましたが、近年は当時の理想的なPFC(たんぱく質、脂質、炭水化物)バランスが崩れ、米等炭水化物の摂取不足、脂質の摂取過剰が続いています。

PFC熱量比率の推移(1980年度=100、供給熱量ベース)

PFC熱量比率の推移(1980年度=100、供給熱量ベース)

注:1)PはProtein(たんぱく質)、FはFat(脂質)、CはCarbohydrate(炭水化物)
2)数値は1980年度のPFC比率(P:13.0%、F:25.5%、C:61.5%)を100としたときの指数
農林水産省「平成30年度 食料需給表」

栄養バランスに配慮した食生活を

栄養バランスに配慮した食生活について,世代間別に見ると,若い世代(20~39 歳)では,「ほぼ毎日」と回答した人の割合は約4割にとどまっており,1割台が「ほとんどない」と回答しています。 性・年齢別に見ると,「ほぼ毎日」と回答した人の割合は女性で約6割と高くなっていますが,女性の 20 歳代ではその割合が4割弱と低く、男性の 20 歳代と 30 歳代では「ほぼ毎日」と回答した人の割合は約3割と低くなっています。

栄養バランスに配慮した食生活を

農林水産省「平成31年 食育に関する意識調査報告書」

働きざかりは
カロリーのとりすぎに注意

中高年期では過剰栄養、つまり食べ過ぎに注意が必要です。身体、活動レベルによって必要なエネルギー量はことなります。ご自身に適正なエネルギー量を摂取していますか?BMIを確認してみましょう。

肥満者(BMI≧25kg/㎡)の割合(20歳以上、性・年齢階級別、全国補正値)

肥満者(BMI≧25kg/㎡)の割合(20歳以上、性・年齢階級別、全国補正値) 肥満者(BMI≧25kg/㎡)の割合(20歳以上、性・年齢階級別、全国補正値)

厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要」

塩分は過剰摂取気味

食塩摂取量の平均値は、目標値をオーバーしています。濃い味の食品は塩分が濃く、塩分をとりすぎると血液中の塩分濃度が高くなり、高血圧や脳卒中などの生活習慣病の引き金となります。

食塩摂取量の目標値

成人男性 8.0g未満 成人女性 7.0g未満

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

塩分は過剰摂取気味

厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査の概要」

「うま味」を効かせて
おいしく減塩

減塩食は薄味で味気ないものになりがちですが、うま味調味料を使うことで、ナトリウム量をほとんど増やさずにおいしさを補うことができます。かき玉汁を使った実験によると、一般的な塩分で作ったものと、少ない塩分で作り、うま味調味料を加えたものとで「同じ好ましさ」を実現しています。

減塩して「うま味」を加えたかき玉汁 塩分濃度 0.6% (食塩相当量 約0.63g) 普通のかき玉汁 (標準的な塩分) 塩分濃度 0.9% (食塩相当量 約0.63g)

※1人分・約150ml ※画像はイメージです。

野菜を食べていますか?

厚生労働省では健康増進の観点から、1日350g以上の野菜を食べることを目標にしていますが、男女どの年代においても不足している状況です。

一日に必要な 野菜 350g
男性54.6g不足/女性68.1g不足

厚生労働省「平成29年 国民健康・栄養調査の概要」