栄養バランスに配慮した食生活を

栄養バランスに配慮した食生活について,世代間別に見ると,若い世代(20~39 歳)では,「ほぼ毎日」と回答した人の割合は約4割にとどまっており,1割台が「ほとんどない」と回答しています。 性・年齢別に見ると,「ほぼ毎日」と回答した人の割合は女性で約6割と高くなっていますが,女性の 20 歳代ではその割合が4割弱と低く、男性の 20 歳代と 30 歳代では「ほぼ毎日」と回答した人の割合は約3割と低くなっています。

栄養バランスに配慮した食生活を
農林水産省「平成31年 食育に関する意識調査報告書」

働きざかりは
カロリーのとりすぎに注意

中高年期では過剰栄養、つまり食べ過ぎに注意が必要です。身体、活動レベルによって必要なエネルギー量はことなります。ご自身に適正なエネルギー量を摂取していますか?BMIを確認してみましょう。

肥満者(BMI≧25kg/㎡)の割合(20歳以上、性・年齢階級別、全国補正値)
肥満者(BMI≧25kg/㎡)の割合(20歳以上、性・年齢階級別、全国補正値)
肥満者(BMI≧25kg/㎡)の割合(20歳以上、性・年齢階級別、全国補正値)
厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査結果の概要」

栄養素とは?

通常、食品の成分として消費されている物質で、次のどれかに当てはまるものをいいます。

エネルギー
供給するもの

成長、発達、生命
維持に必要なもの

不足すると特有の生化学または
生理学上の変化が
起こる原因となるもの

栄養素の指標の目的と種類

厚生労働省が定める日本人の食事摂取基準は、3つの基本的な考え方に基づいて策定されています。

栄養素の指標の目的と種類
※十分な科学的根拠がある栄養素については、上記の指標とは別に、生活習慣病の重症化予防及びフレイル予防を目的とした料を設定
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

栄養状態、栄養素・食物等の
摂取状態

魚介類、野菜類、果実類などの食品群の摂取量は、60歳以上の世代に比べ、若年世代では少なくなっています。いまから食事に気をつけましょう。

主要な食品群別摂取量
(20歳以上、男女計・年齢階級別)

野菜類
野菜類
果物類
果物類
魚介類
魚介類

厚生労働省「平成30年 国民健康・栄養調査」

毎日の食事=将来の健康

健康長寿の実現のためには、毎日の食事内容が偏らないように心がけることが大切です。東京都健康長寿医療センター研究所の「食品摂取の多様性得点」を用いた研究結果から、多様な種類の食品を摂ることは、老化のスピードを遅らせるのに重要であることが明らかになりました。

食品摂取の多様性得点による
生活機能低下の危険度
食品摂取の多様性得点による生活機能低下の危険度
労研式活動能力指標総合点 ※1〜3点を1.00にした場合
※性・年齢・学歴、初回調査時の生活機能得点を調査
(熊谷修、他:日本公衆衛生雑誌.50:2003)
東京都健康長寿医療センター 研究所

「さあ、にぎやかにいただく」

栄養バランスを考えるのは大変、と思われるかもしれませんが、多様な食材を食べると、体に必要な多様な栄養素が自然ととれます。多様な栄養素をとるためには、品目数ではなく、食品群数で数えるのがおすすめです。図で示した10の食品群を毎日食べている人は、高齢になっても元気に生活していることが分かっています。広報活動としてこのフレーズを含め栄養バランスの重要性を訴求しています。

10の食品群の覚え方は 「さあ、にぎやかにいただく」
※野菜は淡色野菜、緑黄色野菜を含みます。
※海藻はきのこ類を含みます。
※「さあ、にぎやかにいただく」は、東京都健康長寿医療センター研究所が開発した食品摂取の多様性スコアを構成する10の食品群の頭文字をとったもので、ロコモチャレンジ!推進協議会が考案した合言葉です。