味の素グループの歩み

8月15日は終戦記念日。その時当社は?

昭和16年(1941年)12月8日、日本軍の真珠湾攻撃で始まった太平洋戦争は、昭和20年8月10日ポツダム宣言受諾、同月15日天皇陛下の日本国民への玉音放送(終戦の詔)により事実上わが国の敗戦で終わりました。

戦災にあった当時の川崎工場の様子

昭和16年(1941年)12月8日、日本軍の真珠湾攻撃で始まった太平洋戦争は、昭和20年8月10日ポツダム宣言受諾、同月15日天皇陛下の日本国民への玉音放送(終戦の詔)により事実上わが国の敗戦で終わりました。

米軍用に接収され、ホテルとして使用された味の素ビル

当社も戦争被害は甚大で、川崎工場では空襲により40%の工場施設が失われ、本店のあった宝町の味の素ビル(現在の本社ビルと同位置)は無傷でしたが、米国軍に接収されました。

国民全体が、絶望に打ちひしがれている状況の中で、当社の経営者は、再建に向けいち早くリーダーシップを発揮し、行動を開始しました。

三代社長 三代鈴木三郎助

15日の玉音放送の後、三代社長 三代鈴木三郎助は、高輪の自邸(現在の味の素グループ研修センターと同敷地)で緊急役員会を開きました。そして、原料である小麦や脱脂大豆の入手ができなくなった為、昭和18年末に停止していた「味の素®」生産再開の決意を述べ、社名に「味の素」を復活させることを提案しました。

更に8月19日に鈴木社長は、敗戦国日本に課せられるであろう賠償物資及び国の再建のための輸入代替物資として、日本で独自に開発された世界に誇るべき製品「味の素®」を役立てるべきだとの自ら起草した長文アピールを発表しました。

こうした経営者のリーダーシップが、敗戦のショックから当社を立ち直らせ、戦後復興への確実な一歩を踏み出させたのでした。