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「味の素®」 マガジン

Vol.6ずっと痩せている人は何を食べているの?

ずっと痩せている人は何を食べているの?

巷には「これを食べれば痩せる!」といった商品や情報があふれていますが、そもそも、この疑問に対する明確な答えやエビデンス(証明できるもの)はありません。痩せている人は食べる量が少ないのか、運動量が多いのか、体質、遺伝、生活習慣なのか……。様々な要因が影響しあっているのかもしれません。また、Aさんに効果があったものも、Bさんに同様の効果があるかどうかも、わからないものなのです。

ひとつだけ言えることは、何か特定のものを食べ続ける、あるいは無理なダイエットをするというのではなく、「適正な体重を維持すること」が、肥満防止や健康にはまず有効であるということです。そしてそのためには「基礎代謝を高める」ことを意識してみましょう。

たんぱく質の主成分は?

「基礎代謝」ってなに?

「基礎代謝(BM=Basal Metabolism)」とは、呼吸をする、各種臓器を動かす、体温を保つなど、生きていくために必要な最小エネルギーのことです。1日の総消費エネルギー量は、基礎代謝、身体活動(生活・運動・労働など)、DIT(食事誘導性体熱産)の3つからなり、そのうち基礎代謝量は約70パーセントを占めています。

体の組織の中で、基礎代謝の約39%を占めるのが、骨格筋です。基礎代謝は男性が16歳、女性は14歳がピークで、以降は加齢によって筋肉が減少するとともに低下します。「若い時と同じように食べても太る」というのは、基礎代謝が低下してくることも原因の一つです。
また、女性は妊娠・出産機能により、体を保護する役割として体脂肪が男性より多く、筋肉量が少ないため基礎代謝が低い傾向にあります。

同じ体重の人を比べても、筋肉量が多い人は基礎代謝が高いのでエネルギーが消費され、脂肪が蓄積しにくい傾向にあります。逆に基礎代謝が低い人は、エネルギーを消費できず余ったエネルギーが脂肪として体内にストックされ、太りやすくなります。基礎代謝の低い人は、あまり運動をしない、体温が低いなどの傾向が見られます。

※基礎代謝は、甲状腺機能亢進症などの疾患によっても高くなるケースもあります。

食生活のポイント

食生活のポイント
安易に食事を抜けばよいと思っている人がいますが、食事制限をすれば体は「省エネ」しようとし、基礎代謝は低下していきます。ですから、摂取カロリーは管理しつつ、偏りのない栄養バランスのとれた食事が必要なのです。

「たんぱく質」をきちんととって筋肉づくり

基礎代謝を高めるためには、筋肉のもととなるたんぱく質を日々きちんととることが肝心です。肉なら赤身の多いものを選び、蒸す・煮る、網焼きなど、油を加えない調理法がおすすめです。植物性の大豆や、豆腐・納豆などの大豆加工食品は良質なたんぱく質であり、脂質は少なめ、ビタミンやミネラルも豊富で、イソフラボンなどのいわゆるファイトケミカルも含まれています。
うま味調味料とたんぱく質を一緒に摂ることで、満腹感効果が発揮される研究結果もあります。満腹感効果により、食事摂取量を抑えることができるので、健康・ダイエットにも寄与できる可能性が近年研究されています。

うま味を使えば満腹感がアップ!?

一日消費カロリー50kcalアップのひみつ

代謝促進に欠かせない「ビタミンB群」「マグネシウム」

ビタミンB群やマグネシウムは、3大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質の代謝に欠かせません。ビタミンB群は玄米や豆類、豚肉、レバー類、魚類などに、マグネシウムは雑穀や豆類、乾燥わかめ、干しえび、ナッツ類などに豊富に含まれています。

運動や規則正しい生活習慣を心がけて

運動して筋肉を鍛えることで、基礎代謝やDIT反応もアップするので、バランスのとれた食事とうまく組合わさることで相乗効果が得られます。太っている人の多くは交感神経の働きが低下し、活動的に動けないので体重が増えやすくなり、ますます動きにくくなり、さらに交感神経の働きが低下する……という悪循環に陥りがちです。

また、自律神経は、生活リズムと体内リズムのバランスが崩れると乱れがちになります。このリズムを整えるには、規則正しい生活リズムに戻しつつ、暴飲暴食を控えることなどが大切です。バランスのとれた食事と運動などの生活習慣。これに勝るものはないのです。

All About「食と健康」ガイド 南 恵子

2016年9月26日掲載

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