先端バイオ・ファイン技術を活かしたアミノ酸の生産力、レギュレーション対応力、サービス提供力を強みに、多様で特徴ある素材・原薬・技術を世界中の医薬や化粧品・トイレタリー企業など提供しています。

また、PCやサーバーなどの性能向上に貢献する電子材料事業を通じて、地球・地域との共生や生活者の快適な生活を実現しています。

アミノ酸の機能、有用性に対する知見、新規用途探索力を機能性表示食品やアミノ酸サプリメントの開発に応用することで、生活者のQOL向上、快適な生活をサポートしていきます。

医薬用・食品用アミノ酸

事業のはじまり・展開

アミノ酸の利用研究を進める中で、1950年代に必須アミノ酸結晶の製造を開始し、輸液の原料として供給したことから事業をスタートしました。その後病態食への原料供給を開始し、経腸栄養剤などの臨床分野でも事業を展開。80年代に入るとアメリカでの現地生産も始まり、国内外での製造を強化してきました。
80年代には、動物細胞用培地の販売にも着手、日本初の無血清培地の誕生となりました。その後2012年には、韓国のジェネクシン社と合弁会社(現味の素 CELLiST Korea社)を設立し、グローバル顧客への製品開発を進めています。

近年の市場変化と対応

近年バイオ医薬品、再生医療分野などの研究が進み、アミノ酸の機能についてはさらに活かされる展開となっています。
その中で2016年には、再生医療で注目を浴びるiPS細胞ES細胞用培地の「StemFit®」を開発しました。更に2017年にはコージンバイオ社と合弁会社を設立し、将来的な成長領域として拡大を図っていきます。

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バイオファーマサービス(CDMO)

事業のはじまり・展開

バイオファーマサービス(CDMO)事業は、「製薬企業を顧客として、医薬中間体、原薬の製造サービスおよび開発サービスを提供する」事業のことです。
本事業は当社がアミノ酸・核酸の製法開発を通じて獲得した発酵と合成の技術が応用できる分野です。その技術をもとにアミノ酸を加工して医薬中間体として付加価値を付け、1980年代にアミノ酸誘導体の受託ビジネスを展開し、本事業がスタートしました。
その後同じく80年代に医薬品カスタム製造サービスの会社であるベルギーのオムニケム社を買収し、欧米の顧客を中心に、医薬中間体、原薬および高活性原薬の製造サービスを実施してきました。

近年の市場変化と対応

近年、新たなモダリティとして開発が進むバイオ医薬品核酸医薬ADC(複合抗体医薬)の将来への成長期待が高まっています。
2013年にはアメリカのバイオ医薬品の開発・製造受託会社であるアルテア・テクノロジー社を買収。当社独自のペプチド/タンパク製造技術である「CORYNEX®」・「TALAMAX®」事業とのシナジー創出を図っています。さらに、当社独自のタンパク質結合技術である「AJICAP®」を用いたADCの創薬支援・製造サービス事業も開始しています。
ベルギーの味の素オムニケム社においても、高活性原薬(HPAPIs)製造能力の増強や、生体触媒、連続フロー製造など新たな技術を用いたサービス拡大を図り、臨床開発品から商業製造まで幅広く事業を展開しています。

核酸医薬の分野では、主成分であるオリゴ核酸について当社独自の製造技術である「AJIPHASE®」技術で事業を展開。2016年には日本で有数の核酸医薬品の開発・製造受託会社であるジーンデザイン社を買収し、本分野の強化を図っています。

また、2023年には遺伝子治療薬の開発及びCDMOを行うForge Biologics Holdingsを買収し、遺伝子治療薬CDMOを次世代の戦略事業の一つとして位置付けています。

2018年以降、「Ajinomoto Bio-Pharma Services」(「味の素バイオ・ファーマ サービス」)という統一したブランドを用いたグローバルワンチームでのサービス供給体制を構築してきており、革新的な独自技術によるサービスとグローバルの各拠点が保有する技術や能力のシナジーを創出することにより、継続的な事業成長を実現していきます。 

事業領域

グローバル拠点

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化成品

事業のはじまり・展開

1942年に日本石油社との共同出資により「日本特殊油製造社」を設立し、その後「味の素®」製造過程の副産物を原料としたプラスチック用の難燃剤を発売しました。

さらに「味の素®」の製造技術の進展に伴い、化学合成技術を駆使することで、エポキシ樹脂硬化剤、接着剤、離型紙などの機能材料を展開してきました。

また90年代には、半導体パッケージ用基板に使われる層間絶縁材料「味の素ビルドアップフィルム®(ABF)」が誕生しました。

現在ではグループ会社の味の素ファインテクノ社を通じ、ABFや様々な機能材料の製造・販売を行っています。

近年の市場変化と対応

パソコンやデータセンター向けサーバー用CPUやGPUの需要が増加する中、ABFは順調に販売を伸長させています。2016年には販売強化に必要な情報収集強化のため、米国シリコンバレーに味の素ファインテクノUSA社を設立し、更なる事業の拡大を図っています。

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スポーツニュートリション

事業のはじまり・展開

1990年代、アミノ酸事業での競争優位性を維持するため、バルクだけでなくリテールへの展開を決断。健康事業向けにバルク製品を出荷していたこともあり、健康サプリメントに的を絞り、スポーツ選手向け粉状サプリメント「アミノバイタル®プロ」を発売したことで事業に参入しました。その後も、一般の消費者へターゲットを拡大し製品展開を拡大。海外でも展開を進めており、現在ではアセアン諸国、韓国、シンガポール、ブラジルなどで販売をしています。
また粉状製品だけではなく、プロテイン製品、ゼリー製品と幅広い製品展開を行っています。

近年の市場変化と対応

スポーツサプリメント市場は、粉製品、プロテイン製品、ゼリー製品のいずれも拡大傾向にあります。当社は「アミノバイタル®プロ」の他、スポーツ需要に合わせて、粉製品「アミノバイタル®GOLD」、プロテイン製品「アミノバイタル®アミノプロテイン」、運動中に手軽に摂取できる携帯性に優れたゼリー製品「アミノバイタル® アミノショット®」等、市場開拓にも取り組みながら、世界中のアスリートのコンディショニングやパフォーマンスに貢献しています。

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香粧品素材

事業のはじまり・展開

1971年、植物由来の発酵法で製造したグルタミン酸ナトリウム(MSG)を出発原料とした湿潤剤「アジデュウ®」を、同じく洗浄剤「アミソフト®」を1972年に発売したことにより事業に参入。以来環境にやさしく、肌にやさしいコンセプトで、化粧品やトイレタリー製品に幅広く使用され、アミノ酸系香粧品素材という新分野を切り開きました。

その後も様々なアミノ酸を出発原料とした香粧品素材を発売し、現在では味の素ヘルシーサプライ社を通じた香粧品のOEM製造も行っています。

近年の市場変化と対応

近年、地球環境にやさしいコンセプトがグローバルで受け入れられ、国内外で販売が順調に拡大しています。グローバルな供給に関しては、ブラジルでの生産に加え、2014年にはインドネシアでの生産も開始しました。今後も需要の伸長が見込まれるアミノ酸系洗浄剤の増産を継続的に行い、“地球環境への負荷の低減”と“生活者の快適な生活”に貢献します。

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