自分のカラダや公的機関の人々のコンディションのためにも活動

これまで、水上安全技術の最前線で活躍してきた岸浩明さん。公益財団法人マリンスポーツ財団(現在は一般社団法人 北海道ウォーターセーフティ協会)が設立した『K38 JAPAN』という水上オートバイ中心の安全運航教育を始め、アウトドアアクティビティのガイドなど、海で人の命をサポートする活動に、人生を捧げてきました。
もちろんレスキューをする人にとって、カラダは資本。年齢を重ねるごとに自身のケアは今まで以上に意識をして取り組んでいます。
「これまでは大量に食事をしてたんぱく質を摂り、カラダを鍛えていましたが、最近ではなかなかついていけない自分もいて…。カラダの変化をどのようにコントロールしていこうかと考えていたんです。そこで、様々なメーカーのサプリメントを摂取していたところ、アミノバイタルと出会いました」。
それ以降、アミノバイタルを日々のコンディショニングに役立てている岸さんは、他の人にも勧めたいと考えるようになりました。その想いの裏側には、周りの消防士が豪雨災害時の救助活動中に、24時間でおにぎり2個しか食べられなかったという現状を聞き、『これはどうにかしなければならない』と思った経緯があります。それらの知識を踏まえて、自身の講習などでは積極的にアミノバイタルを取り入れているそうです。
「水上レスキューは過酷で、状況によって重さが300㎏~400㎏あるものをビーチにおろしたり、炎天下の中でも、ずっと立っているため、水分も失われやすいです。一番事故が多いのは14時~17時頃。昼食が終わってカラダが和らいだ後に事故が発生しやすい。午前より明らかにしんどくなる午後の時間帯の活動には、アミノ酸を活用したコンディショニングは非常に重要と言えます」。
これらのアミノ酸の活用知識を踏まえて、講習会などでは積極的にアミノバイタルを参加者に勧めているといいます。「K38 JAPANの講習会、SUP指導者講習会など海上安全に従事する方々には、サンプリングでアミノバイタルを渡すなど、長年提供しています。」と岸さん。アミノバイタルはどんな存在かを聞くと、「魔法ですよ、魔法」と、明るく笑いました。

水上安全教育は自分の使命

味の素のサポートも受けながら、全国各地で安全教育を行っている岸さん。今後に向けてのビジョンを聞くと、その視点はあくまで人に寄り添うものでした。
「K38 JAPANに限らず、ウォーターセーフティーという部分ではまだまだアジア圏は弱い。日本国内でもこれから豪雨災害への対応や水難事故防止のために、必要な知識になる。水の事故というのはつまり溺水のことですが、これは風邪やインフルエンザのようなもので、しっかりとした知識を持っていれば予防できるんです。だからこそ、僕らは予防するための教育をしっかり行い、さらにその手法を子どもたちにも伝えていかなければなりません」。
高い志を持って。そのためにも、今まで現場に行くことの多かった岸さんは、今後教育に力を入れたいと将来を見据えます。
「これからは子ども中心、あるいは大人は公的機関の方を中心に、いかに効率の良い有効性のある安全教育ができるかが目標。この水上オートバイやウォーターセーフティーを中心とした教育を、国内でもっと広げていくのが今後のテーマです」。
ハードな環境の中でも、この仕事にこだわり続ける理由、そしてやりがいを伺いました。
「自分一人で、日本中全ての人に教育するのは不可能。でも、自分と同じ考え方を持つ人が増えれば、それは可能になる。だから、地域・各地方で同じ意識を持つ仲間が増えていくのは、すごくやりがいです。『あの講習会がきっかけで地元の子どもたちに喜ばれました』など、お礼をいただいたときは伝えてきて良かったと思います」。
実際に水難救助の現場に立ち会い、やるせない気持ちを抱えてきた岸さん。彼は、この仕事に使命を感じています。
「自分でなければ、誰がこの教育をするんだという気持ちがあります。海には海上保安庁・潜水士(海猿)がいて、陸には警察・消防士がいる。ところが渚から遠浅のエリアには、安全を守る機関はほぼない。この繋ぎが、僕らの教育や水上オートバイの役目。水陸両用という我々の分野を、どう教育していくのかが私のテーマです」。
水上オートバイのプロフェッショナルボートオペレーターを教育することが使命だと語る岸さん。
若い世代に水上安全教育を正しく伝え、ウォーターセーフティーの理解度を日本全国で高める。そうやって岸さんは、かけがえのない命を守り続けます。