チゲ
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冬ならではの格別な味、センテ(たら)チゲ

センテチゲ
新鮮で質の良いセンテが味の決め手。
よく煮込んだセンテチゲは辛いながらもさっぱりした味が格別。

熱いスープが恋しくなる季節に欠かせないのは「センテチゲ」です。数年前まで庶民に最も親しまれたミョンテ(スケトウダラ)は、漁場の縮小や海水温度の変化などのため、高価で貴重な魚になってしまいました。昔から人々が親しんできたミョンテにはさまざまな料理があり、その独特の味わいのおかげでミョンテ料理を嫌う人を探すのは困難なほどです。朝鮮時代、ハンギョンド(咸境道)のミョンチョンに住むテ(太)という人が初めて捕ったミョンテは、冬になると北方から降りてくる魚だといわれ、冬場に一番おいしい魚として知られています。干したものはブゴ(北魚)と呼ばれ、乾燥する方法や、捕る季節によっても名前が異なります。海から捕りたてのミョンテはセンテ(生ダラ)と呼ばれ、それを凍らせたものがトンテ(凍ダラ)、乾燥したものをブゴ、表面を半干しにしたコダリ、寒風に当て冷凍と解凍を繰り返して乾燥させたファンテなどがあります。捕る方法によっても名前が違い、クムル(網)で獲ったものをクムルテ、ナッシ(釣り)によるものをナッシテと呼びます。

ミョンテはもともと脂肪の少ない魚で、貯蔵する温度によって味が変わってしまいます。脂肪含量が0.9%に満たないセンテは、冷蔵庫で冷やしすぎるとやわらかい質感がなくなるといい、そのためセンテをよく知っている人だけがおいしいセンテチゲを作れるというのです。大きめに切った大根を鍋に敷き、大豆もやしとねぎを加えて水を注ぎ、沸騰させてから厚めに切ったセンテをのせます。ここにねぎとにんにくのみじん切りを加えてコチュカル(粉唐辛子)をふりかけ、強火でグツグツ煮て食べます。新鮮なセンテは長く煮ても崩れず、スープはピリッと辛いけれど淡白な味で、さっぱりした熱いスープをフーフー言いながら食べると寒くてこわばっていた口が自然と緩んできます。

 

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