チゲ
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スントゥブ(おぼろ豆腐)チゲは土鍋でグツグツと

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このチゲは土鍋でグツグツ煮てこそおいしい。
半熟の卵を混ぜながら食べるのがおいしさの秘訣。

スントゥブ(おぼろ豆腐)とは、にがりを打っただけのふわふわした豆腐のこと。水分が多くてやわらかく、大豆特有の香りがそのまま残っているので、食欲がない時やお年寄りの食事としても愛されています。このスントゥブチゲは、その名の通りおぼろ豆腐が主役。豆腐とはまぐりや豚肉などを煮込み、最後に卵を割り入れるのが最も一般的な作り方です。もう少し詳しく作り方を紹介すると、豚肉は薄くそぎ切りにし、ねぎとにんにく、おろししょうがをもみこんで下味をつけます。はまぐりは砂抜きしてきれいに洗い、青・赤唐辛子の種を取り除いてみじん切りにし、ねぎは斜め切りにします。土鍋にコチュ油(フライパンに油を入れて熱し、コチュカル(粉唐辛子)を加えた油)をひき、下味をつけた豚肉を炒め、水をひたひたに加えて煮立ったら、はまぐりとおぼろ豆腐を加えます。はまぐりの口が開いたら、ねぎや唐辛子を加えてしょうゆや塩で調味し、グツグツ煮て、最後に卵を割り入れ、ごま油をひとたらしして火を止めます。そうするとテーブルに運んでも、余熱でしばらくの間フツフツと煮え続けます。このとき最後に入れた卵を崩してかき混ぜると、ピリッと辛いスープとまろやかな豆腐と卵の香味がうまく調和した、スントゥブチゲを味わうことができます。


ハムとキムチの出会い、ブデチゲ

ブデチゲを紹介するには、まずその由来から説明しなくてはなりません。1950年代、朝鮮戦争のために駐屯していた米軍の部隊から、ソーセージやハム、ベーコンなどの加工食品が流れ込んできました。これらの加工食品を辛く煮込み、飢えをしのぐために食べ始めたのが、ブデ(部隊)チゲとして今に至っているのです。戦争に苦しんでいた人々は、米軍の部隊が多かった義政府周辺で命をつないだそうです。その後、部隊から放出された加工食品は、にんじん、玉ねぎなどと一緒にバターで炒め、おつまみとして食べられるようになりました。焼酎やマッコリのような強いお酒には、多少ピリッとする汁物が欲しくなります。ソーセージやハムの細切れをスープに入れ、コチュジャンを溶かし、キムチを加えて煮る…お店で出したところ、一度食べたお客さんが何度も足を運ぶので、たちまち人気メニューになりました。このチゲの人気はすごく、あたり一帯どこもかしこも争ってこのチゲを出すようになり、この地域は「ブデチゲ通り」と名づけられたほどでした。
ブデチゲの人気は戦後暮らしが落ち着いた後も続き、ハムやソーセージのような肉加工品が大好きな若者達に特に人気があります。質の良い国産ハムやソーセージが次々と登場するにつれ、さまざまに形を変えながら今日のブデチゲに至り、今は韓国料理のメニューとしてしっかり定着しています。

 
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ヤンニョム
コチュカル
(粉唐辛子)
大さじ3
コチュジャン
(唐辛子みそ)
小さじ1
ねぎ
(みじん切り)
大さじ1
にんにく
(すりおろしたもの)
小さじ1
だし汁
各1本
こしょう
少々
ブデチゲ

→ 材料(4人分)

ランチョンミート
150g
フランクフルト
ソーセージ
2本
キムチ
100g
豆腐
100g
青・赤唐辛子
各1本
ねぎ
1本
インスタント
ラーメン
1袋
しいたけ
1個
春菊
少々
だし汁
4カップ
 
1. ランチョンミートは約1cm厚さに切り、フランクフルトソーセージは斜め切りにする。(写真1)
2. キムチについているヤンニョムのタレを落とす。(写真2)
3. 2のキムチを4〜5cmの長さに切り、豆腐はランチョンミートと同じくらいに切る。しいたけは石づきを取って薄切りにする。(写真3)
4. 青・赤唐辛子、ねぎは斜めにそぎ切りにする。
5. 沸騰したお湯にラーメンを入れ、半分ほどゆでて取り出す。(写真4)
6. 別鍋にだし汁を熱し、4以外の材料を並べ入れ、ヤンニョムを加えて煮る。(写真5)
7. 4のねぎと唐辛子を加えて煮立て、ラーメンを加えて火を止める。
 
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