未来のTOPアスリート解体新書~選手のリアルな日常が知りたい!~
Vol.2 アスリートのカラダをつくる食事と栄養

一流のアスリートを目指すには、正しい栄養管理が不可欠。
味の素ナショナルトレーニングセンター内で
エリートアカデミー生が日々食事をしている
「勝ち飯食堂」で提供されているメニューを例に、
「勝てる」カラダづくりを応援する「勝ち飯®」という食事をご紹介します。

「勝ち飯®」って何ですか?
高橋文子さん/「勝ち飯食堂」管理栄養士

勝ち飯®とは「何を食べるか」ではなく、「何のために食べるか」という意識を持ち、カラダづくりを行う食事のことです。「勝ち飯食堂」はアカデミー生以外にも味トレ®に練習に来たさまざまな世代、国の選手たちが食事をする場なので、いつ誰が食べても理想的な栄養を摂れるように献立を考えています。

※「勝ち飯食堂」は味トレ®を利用する選手・スタッフの専用食堂です。
 一般の方はご利用いただけません。

「勝ち飯®」の詳細はこちら

目的別!勝ち飯®紹介

今回は、アスリートにとって大切な「疲労回復」「風邪予防」「カラダづくり」という
3つの目的に合わせた、「勝ち飯食堂」の
メニューをご紹介。ご家庭で取り入れられるヒントが満載!

基本献立
主食:ご飯、汁物:オニオンスープカレー風味、主菜:たらの卵けんちん焼、副菜:ほうれん草のお浸し、高野豆腐と切昆布の煮物、サラダ小ボール、牛乳・乳製品:低脂肪牛乳、果物:オレンジ、グレープフルーツなど
食事も勝つためのトレーニングの一環と考える「勝ち飯®」。「勝ち飯食堂」では、毎食「主食」「汁物」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」の6カテゴリーをバランスよく揃えることが基本です。それぞれのカテゴリーで数種類の料理を用意し、バイキング形式で選べるようになっているので、自分の体調や目的に合ったメニューをアカデミー生みずからアレンジしています。

基本献立を目的別にアレンジ

1 疲労回復 リカバリーの勝ち飯®

練習後の疲れをすぐに回復!

疲労回復には炭水化物とビタミンB1が効果的なので、
主食におにぎりやうどん、主菜に豚肉や豆腐を
活用するとよいです。

栄養士さんと相談し、疲労回復したいときには、
手軽に食べられるおにぎりを1つプラスしています。
うどんなどの麺類も、食べやすいので好きです!

2 風邪予防 コンディショニングの勝ち飯®

風邪をひいてもすぐに元気に!

風邪気味のときは、のどや鼻の粘膜を正常に保つ働きを
するビタミンAを意識。卵やレバー、色の濃い野菜やプルーン
などを選びましょう。かんきつ系のフルーツや、酢、梅干
などでクエン酸を加えるのもおすすめです。

さっぱりしている酢の物は、夏の練習のあとなど
おいしく食べられます! 栄養のバランスを考えて、
飲み物は意識的に牛乳を選ぶようにしています。

3 カラダづくり ウェイトコントロールの勝ち飯®

体重を管理してなりたいカラダに!

味トレには体重を増やしたい子も、減らしたい子もいます。
どちらも、たんぱく質と脂肪のバランスが大切。
鶏肉は脂肪の多い皮を取って調整するなど、ちょっとした工夫を!

ウェイトアップしたいときはたんぱく質を多めに。
毎食カメラで食事を撮影しているので、
より食事のバランスを意識するようになりました!

アカデミー生の人気献立ランキングBest3!

栄養バランスが整っているのはもちろん、味もおいしいと評判の「勝ち飯食堂」。
アカデミー生に、好きな献立を教えてもらいました。

1位ハンバーグ 2位カレー 3位カルボナーラ

味トレ®を卒業してみて、栄養を考えた食事を
用意するのがこんなにも大変なのかと思い知りました。
味トレ®に練習に来るときは、足りないものを
「勝ち飯食堂」で補って帰ります!

スポーツを頑張るお子様を持つ親御さんへのアドバイス

「無理せず楽しみながら
『勝ち飯®』を取り入れましょう」

高橋文子さん/「勝ち飯食堂」管理栄養士

6品目でなくともOK!「具だくさん」を心がけて
ご家庭で作る際は、味トレ®で意識している6品目にならなくても、主菜も汁物もできるだけ具だくさんにし、さまざまな栄養素を摂れるようにするといいですね。また、家族で食事のたびに「たんぱく質OK!」「今日は副菜が足りないね」など、栄養バランスのチェックを習慣にすると、お子様が遠征先や外食した際も気を付けて食事ができるようになると思います。とはいえ、毎食6品をそろえることは非常に難しいので、1日の中で「勝ち飯®」のカテゴリーをそろえることから始めてみてください。
食事のマナーも、アスリートのたしなみ
食事は幼少期の影響がとても大きいもの。好き嫌いをする子には、「競技で苦手を克服するのと同じで、食べ物の好き嫌いも克服しようね」などと積極的に声掛けをしています。また、基本のカラダづくりに加え、食事のマナー指導も行っています。将来誰からも応援される、立派なアスリートになるには、マナーや礼儀は不可欠。おうちでもサポートしてあげましょう。

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