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前脱水の段階で、塩分とカロリーを抑えた経口補水液による脱水症予防が大切です。前脱水の段階で、塩分とカロリーを抑えた経口補水液による脱水症予防が大切です。

脱水症にならないように、前脱水の段階で適切な対策を行うことが重要です。前脱水になったと考えられる原因(2にあるような)を取り除くとともに、適切な補水を行います。

適切な補水とは、水分と電解質(特にナトリウム)を速やかに補うことです。最も、効率的な補水方法は経口補水液を摂取することです。しかし、脱水症の治療に用いられる経口補水液では、ナトリウムイオンが多めに(120mg/dL)含まれています。前脱水の段階では、ナトリウムイオンは必要最低限(80mg/dL程度)に含まれた経口補水液で対応できます。

経口補水液の補水効果は、含まれているナトリウムイオン濃度と炭水化物濃度の比を1:1~2の範囲に保つことです(図4)。ですので、ナトリウムイオンを少なめに抑えた経口補水液では同時に炭水化物濃度(カロリーのもと)も抑えることで補水効果を保っているのです。

前脱水には、塩分とカロリーの少ない経口補水液を少量ずつこまめに摂取するようにします。それでも、改善しない場合や、脱水症に進行した場合には、ナトリウムイオンが多めに含まれた経口補水液を摂取するようにします。
図4 経口補水液の補水効果は、含まれているナトリウムイオン濃度と炭水化物濃度の比による

図4 経口補水液の補水効果は、含まれているナトリウムイオン濃度と炭水化物濃度の比による

医学博士 谷口英喜 先生

医学博士 谷口英喜 先生

麻酔科医師・済生会横浜東部病院患者支援センター長兼栄養部長
日本麻酔科学会指導医・日本集中治療学会専門医
日本救急医学会専門医・日本静脈経腸栄養学会認定医

 

 

 

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