伝統が生きている!「仁寺洞ギル(インサドンストリート)」 美術・骨董店、画廊などが集まっている伝統の街、仁寺洞は、その名声にふさわしく、最も韓国的な韓国料理の屋台が多いことで有名です。
仁寺洞のストリート・フードは種類こそ多くはないものの、どこにいっても似たようなメニューばかりの他の街に比べて、それぞれの店の個性がはっきりしていることが大きな魅力になっています。
たとえば、陶磁器製の生活用品で有名なガンジュヨ売店の向かいに位置するホットク屋。韓国の「ホットク屋が燃える(勢いに火がつくほど売れ行きがよい)」ということわざそのままの店内は、取材陣が訪れた約5分の間にも、客足は絶えることがありませんでした。
この界隈では熱いホットクをひとつ厚紙でつまみ、中の熱いはちみつのような甘いたれに、唇を火傷しないよう気をつけつつ食べ歩く人が目立ちます。他の店とは違って、ホットクをこねるときに中に枝豆を入れるのもこの店ならでは。焼くというより、ほとんど揚げるような焼き方で、さくさくと歯ごたえがいいのが特徴です。値段は1枚500ウォン(日本円で約50円)
古風な家具や陶磁器など、韓国伝統の品々を取り扱うトンイン店の前には、仁寺洞でしか出会えない、個性的なストリート・フードがあります。 蒸し暑い夏に、喉の渇きを一気にいやしてくれる冷たいガムロ茶(あじさいの葉で作ったお茶)と、ヤッガ(小麦粉、ごま油、蜂蜜、酒、塩、砂糖、しょうが汁、白こしょう、ニッキなどを混ぜ合わてこねたもの)、ガンジョン(揚げた米やごま、豆などを水飴と混ぜ合わせて固め、食べやすい大きさに切ったもの)、ユガ(餅米をこねたものを、乾燥させて揚げ、全体に蜂蜜を塗って、大粒の粉をまぶした韓国式のお菓子)など、ひとつひとつ丁寧に包まれている韓国の茶菓子。なかでもクル・タレというお菓子は面白い実演を見ることができるのも楽しみのひとつです。
ハチミツをのばして、まるで手打ち麺を作るように16000本のクル・タレを作るのですが、日本語での実演が披露されているのも、外国からの観光客が多い仁寺洞ならではのこと。 甘いはちみつの中に、いろんな堅果類(ナッツ類)がたっぷり入っているクル・タレは、冷凍庫で凍らせて食べると、口の中でとろける味が、格別に美味しいのです。 *クル・タレ:中国から伝えられたというクル・タレは、小さなはちみつの固まりを何度も引きのばしたものに、ピーナッツ、アーモンド、ココアなどを入れたもの。香ばしく甘すぎないのが特徴。 | |||||||||
|