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韓国料理 豆知識

韓国の食器

食べものや飲みものを通して、その国の文化を知ることができます。その料理が盛られる器からも、その国独特の文化や暮らしぶりを知ることができます。同じように見えて微妙に異なるものもあり、まったく初めて見る食器の使い方を知ると「なるほど」と感心することもたびたびです。韓国の食器はかつて、季節ごとに素材の違うものを使っていました。冬には鍮器(ユギ)という真鍮(しんちゅう)の食器で料理の保温性を高め、夏には涼しげな磁器の食器を主に使っていたのです。
現代では便利な食器が発達し、軽くて、使いやすいものが一年中利用されています。韓国の一般家庭で主に使われている食器をご紹介しましょう。

写真:飯床器(バンサンギ)

飯床器(バンサンギ)

格式のあるお膳立てのときに使われるお揃いの食器です。銀、真鍮(しんちゅう)、磁器、木製などがあり、平鉢(テジョブ=汁ものの器)以外は蓋付きが原則でしたが、最近は茶碗(パプゴンギ)だけに蓋があるものが多くなっています。飯床器は茶碗、平鉢、鍾子(チョンジ=液体調味料の器)、蒸し器、皿などで構成されています。

写真:飯床器(バンサンギ)

写真:飯床器(バンサンギ)

写真:飯床器(バンサンギ)

写真:匙箸(スチョ)

匙箸(スチョ)

匙(さじ = スッカラ)と箸(はし = チョッカラ)です。材質は銀、真鍮、ステンレス、木などさまざま。日本と違ってご飯も汁物も匙で食べます。

写真:茶碗(パブグルッ)/平鉢(グッグルッ)

茶碗(パブグルッ)/平鉢(グッグルッ)

ご飯のお茶碗と汁物を入れる平鉢です。平鉢はテジョブまたはグックルッと呼ばれます。お茶碗には蓋がついていますが、最近は蓋のないものも増えています。お客様をもてなすときや格式の高い食事には、蓋付きのものを使います。

写真:トゥッペギ

トゥッペギ

チゲ(鍋もの)用の土鍋です。日本の土鍋と同じように一度熱すると冷めにくく、火を止めてからもグツグツと煮立ちます。取っ手のないトゥッペギには専用の鍋敷きがあり、その鍋敷きを持って運びます。

写真:ステンレスの食器

ステンレスの食器

軽くて便利なので、以前は多くの一般家庭で使われていました。食堂や学校などの給食の食器として、今でもよく使われています。

写真:鍮器(ユギ=真鍮の食器)

鍮器(ユギ=真鍮の食器)

ノッグルッ、バンチャとも呼びます。鍮器は食器として広く愛用されて来ましたが、真鍮は変色しやすく保存に手間がかかるので、徐々に姿を消しています。保温性がありますが器そのものが重く磨きにくいので、一般家庭ではあまり使われていません。

写真:麺器(ミョンギ)/蒸し器(チムギ)

麺器(ミョンギ)/蒸し器(チムギ)

小どんぶりのような麺器は、クッス(麺)、ネンミョン(冷麺)、カルクッス(手打ち麺)など、汁のある麺料理を盛るのに使います。一般家庭ではビビンバの器としても使われています。蓋付きの蒸し器はカルビ・チム(牛カルビの蒸し煮)などのさまざまな蒸し料理を盛るのに使います。熱い料理を盛って蓋をすれば、冷めずに熱いまま味わうことができます。

写真:いろいろな鐘子(チョンジ)

いろいろな鐘子(チョンジ)。
しょうゆやコチュジャンなどを入れます。

写真:お皿

おかずや果物、お餅などを盛るお皿。