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韓国料理 豆知識

ハムとキムチの出会い、ブデチゲ

ブデチゲを紹介するには、まずその由来から説明しなくてはなりません。
1950年代、朝鮮戦争のために駐屯していた米軍の部隊から、ソーセージやハム、ベーコンなどの加工食品が流れ込んできました。これらの加工食品を辛く煮込み、飢えをしのぐために食べ始めたのが、ブデ(部隊)チゲとして今に至っているのです。戦争に苦しんでいた人々は、米軍の部隊が多かった義政府周辺で命をつないだそうです。

その後、部隊から放出された加工食品は、にんじん、玉ねぎなどと一緒にバターで炒め、おつまみとして食べられるようになりました。焼酎やマッコリのような強いお酒には、多少ピリッとする汁物が欲しくなります。
ソーセージやハムの細切りをスープに入れ、コチュジャンを溶かし、キムチを加えて煮る…お店で出したところ、一度食べたお客さんが何度も足を運ぶので、たちまち人気メニューになりました。このチゲの人気はすごく、あたり一帯どこもかしこも争ってこのチゲを出すようになり、この地域は「ブデチゲ通り」と名づけられたほどでした。

ブデチゲの人気は戦後暮らしが落ち着いた後も続き、ハムやソーセージのような肉加工品が大好きな若者達に特に人気があります。質の良い国産ハムやソーセージが次々と登場するにつれ、さまざまに形を変えながら今日のブデチゲに至り、今は韓国料理のメニューとしてしっかり定着しています。

〈 ブデチゲ 〉

写真:ブデチゲ

【材料】

  • ランチョンミート150g
  • フランクフルトソーセージ 2本
  • キムチ100g
  • 豆腐100g
  • 青・赤唐辛子各1本
  • ねぎ1本
  • インスタントラーメン1袋
  • しいたけ1個
  • 春菊
  • だし汁

【ヤンニョム】

  • コチュカル(粉唐辛子)大さじ3
  • コチュジャン(唐辛子みそ)小さじ1
  • ねぎ(みじん切り)大さじ1
  • にんにく(すりおろしたもの)小さじ1
  • だし汁各1本
  • こしょう少々

写真:レシピ

  1. ランチョンミートは約1cm厚さに切り、フランクフルトソーセージは斜め切りにする。(写真1)
  2. キムチについているヤンニョムのタレを落とす。(写真2)
  3. 2のキムチを4~5cmの長さに切り、豆腐はランチョンミートと同じくらいに切る。しいたけは石づきを取って薄切りにする。(写真3)
  4. 青・赤唐辛子、ねぎは斜めにそぎ切りにする。
  5. 沸騰したお湯にラーメンを入れ、半分ほどゆでて取り出す。(写真4)
  6. 別鍋にだし汁を熱し、4以外の材料を並べ入れ、ヤンニョムを加えて煮る。(写真5)
  7. 4のねぎと唐辛子を加えて煮立て、ラーメンを加えて火を止める。