社会とともに歩む味の素グループの取り組み

Along with society

タイ:職場の栄養改善

多様なプロジェクトやデータ活用で、従業員の心身の健康をサポート

タイ社会で重要視されつつある、食生活や栄養改善の課題

タイでは、栄養バランスの偏りや不健康な食習慣に起因する肥満、メタボリックシンドローム、非感染性疾患(Non-Communicable Diseases: NCDs)の増加が大きな社会課題となっています。また、従業員のWell-beingや職場の健康に対する関心も高まりつつあります。
タイ味の素社(AJT)は、食と健康の課題解決を通じて「Well-beingの創造をリードする(Leading in creation of “Well-Being“)」というビジョンのもと、生活者、社会、従業員のWell-being向上に注力してきました。中でも従業員のWell-beingは、仕事の生産性を高め、人、社会、地球のWell-beingにもポジティブな影響を及ぼすものとして重視しています。

栄養改善の4つの柱に基づき、職場の栄養改善を推進

AJTでは「Joyful workplace(働く喜びに満ちた職場)」の実現を目指し、The Workforce Nutrition Alliance(WNA)が掲げる職場の栄養改善の4つの柱に基づいた施策を含めて、様々な取り組みを進めています。

Healthy food at work(職場での健康的な食事)

タイ国内のオフィスに7カ所の社員食堂を設置しており、給食ベンダーと総務チームが連携して献立を計画することで、おいしく健康的な食事をすべての従業員が毎日利用できます。社員食堂では「ヘルシーコーナー」を設け、週に3日、無償のヘルシーメニューも提供しています。提供される食品の多くは、AJT独自のヘルシーフード・スナック基準に基づき「健康的な食品」に分類されています。
また、外部専門家と共同開発した独自の「Food Print Program」により、食堂事業者は栄養成分の計画・計算を実施でき、従業員に対してはアプリ「i-LiveWell」を通じて食堂メニューの栄養情報を共有しています。
活動を行う中で、一部の従業員がヘルシーメニューよりも従来の慣れ親しんだ食事を好むなどにより利用率低下が課題となったこともありますが、栄養教育のセッションやヘルシーメニューの促進キャンペーンを通じて栄養への関心を高めるよう働きかけました。その結果、従業員満足度調査で従業員の圧倒的多数から社員食堂に満足しているという回答を得られるようになりました。

職場での健康的な食事1
職場での健康的な食事2
Nutrition education(栄養教育)

eラーニング、i-LiveWellアプリ、ワークショップなど多様な形式で、すべての従業員が栄養教育を受けられる環境を整えています。
活動に対して消極的な従業員もいたことから、社内の栄養士や外部の健康・料理の専門家と連携し、双方向型のセッション、ゲーム、報酬制度などを導入し、参加しやすく魅力的な内容へと改善を続けています。

栄養教育1
栄養教育2
Nutrition health checks(健康診断)

タイでは一般的に、危険な環境で働く従業員を除いて、雇用主は従業員に対して年次健康診断を実施する義務を負いません。しかしAJTでは、全従業員に対して血液検査を含む包括的な年次健康診断を無料で提供しています。さらに、全従業員が医師や医療専門家等による個別健康相談を受けることができます。従業員はi-LiveWellアプリを通じて、健康診断結果の確認や管理栄養士など専門家への相談申し込みが可能です。また、年1回のメンタルヘルス評価も実施し、従業員のニーズやプログラムへのフィードバックを反映しています。
こうした取り組みの結果、年次健康診断の受診率は100%となりました。

健康診断1
健康診断2
Breastfeeding support(授乳支援)

全拠点に授乳室を設置し、授乳中の従業員のニーズに対応しています。
またAJTでは、従業員とその家族を支援するため、有給の育児休業制度も設けています。女性従業員はオンラインイベントを通じて授乳支援プログラムにも参加できるほか、看護師による助言・サポートも提供しています。

授乳支援1
授乳支援2

職場の栄養改善で得た知見を、広く社会にも広げていく

他にも、AJTでは従業員の心身の健康を支えるプロジェクトに取り組んできました。
「New You Better Youプロジェクト」は、適正な体重管理を支援するとともに、全般的な健康とWell-beingの質の向上を図ることを目的とした90日間のチャレンジです。全従業員を対象に体重減少やBMI改善などを目指す集中プログラムを提供するとともに、本社や工場でワークショップを実施。その結果、参加者の60%で体脂肪減少と筋肉量増加が確認され、参加者の総合的な満足度は95%に達しました。

また、従業員のメンタルヘルスを支える「Clear Mind Better Youプロジェクト」も展開。日常的なストレスマネジメント、マインドフルネス、エクササイズ、専門家によるカウンセリングなどのプログラムを全従業員に提供するほか、事業所でワークショップも行いました。参加者の大半から、このプログラムに満足しているという回答が得られました。

AJTではこれからも、i-LiveWellアプリの活用や、健康診断、栄養教育、職場でのヘルシーメニュー提供などを通じて心身の健康管理を支援する考えです。また、Food Print Program等によるデータ管理で、食堂事業者、管理部門、従業員の健康的な食生活をサポートするとともに、この仕組みをビジネスとして展開し、広く社会でも健康支援プラットフォーム展開していくことを目指します。こうした取り組みを通じてデータを統合的に活用し、効率的で健康的なライフスタイルの醸成を図っていきます。

2026年5月