社長メッセージ2026

「ちゃんと考えて、ちゃんと実行する!」を徹底することで、
ASV経営をさらに進化させていきます。
取締役 代表執行役社長
最高経営責任者
中村茂雄
お伝えしたいこと
持続的な企業価値向上に向けて…
- 企業価値算定式を意識し、キャッシュ創出力と成長性向上、資本コスト低減を一体で進め、企業価値を高めます。
- 世界各地のステークホルダーと対話を重ね、無形資産の強さと成長ストーリーを再認識。無形資産強化の課題に打ち手を講じます。
- 7つの全社戦略を一体的に運用し、磨き込みサイクルを回し、全社戦略の構想力と実行力を進化させます。
- 「高速開発システム with『 ちゃんと』」の浸透で一人ひとりと組織の実行力を磨き続け、2030年ありたい姿を前倒しで実現します。
- サステナビリティを事業成立条件かつ競争力の源泉として、ネガティブインパクトの削減、ポジティブなインパクトの創出に挑戦します。
- 志(パーパス)、アミノサイエンス®、無形資産を束ねてASV経営を進化させ、長期的な成長ストーリーを実行で示していきます。
はじめに ── 就任2年目を迎えて
社長に就任し2年目となりました。この間、私が最も大切にしてきたのは、味の素グループ内外の現場を見て、現場の皆さんとの対話から学ぶことでした。グローバル各地の事業、営業、製造の多くの現場を50回以上自分の足で訪ね、4,500人以上の従業員だけでなくお客様、ビジネスパートナー、投資家の皆様等のステークホルダーと直接対話を重ねてきました。その中で、人財、技術、ブランド、顧客との信頼関係、組織文化といった無形資産の強さを、あらためて実感しました。
一方で、就任初年度、上期決算発表後に株価が大きく下落しストップ安となったことは、大変ショックであり、同時に大きな学びともなりました。株式市場との対話の中で、短期的な業績に加え、成長ストーリーの伝え方や実行の確度が、企業価値評価に直結する現実をあらためて突きつけられました。
創業の志からつながる、味の素グループのASV経営
25年以上にわたり電子材料事業に携わったのちの、ブラジル味の素社の社長としての現地での経験は、当社の長い歴史と価値創造の源泉を強く実感させてくれました。アマゾン地域の小さな露店ですら当社製品を置いていただき、うま味調味料「味の素®」が現地の人々の料理を支えていることを実感し、先人たちが持ち続けてきた開拓者精神と社会貢献への思いに、深い敬意を覚えました。同時に、「多くの人に価値を届け続ける」という味の素グループの原点を、あらためて確かめる機会にもなりました。現在、アミノサイエンス®を軸に食品分野、そしてバイオ&ファインケミカル分野の事業、またその融合領域での事業を、多くの国で展開しています。当社の独自技術が製品として多様化し、多くの国で様々な形で価値を提供していることを誇りに思います。
味の素グループは、事業を通じて社会価値と経済価値を共創するASV(Ajinomoto Group Creating Shared Value)経営を長年にわたり実践してきました。「アミノサイエンス®で、人・社会・地球のWell-beingに貢献する」という志(パーパス)を実現するために私たちが大切にしている価値観「新しい価値の創造」「開拓者精神」「社会への貢献」「人を大切にする」は、AGW(味の素グループWay)として世代を超えて受け継がれています。
アミノサイエンス®は、100年以上にわたるアミノ酸研究とその実用化を通じて培ってきた、当社独自の科学的アプローチです。私は技術畑出身の経営者として、アミノサイエンス®を単なる技術の集合体ではなく、「成長と競争優位の源泉」として捉えています。食の領域で培ってきたおいしさ設計技術®、健康・医療に向けた科学的知見、そして電子材料やバイオファーマサービスに代表される先端技術。それぞれは異なる事業に見えても、根元で重要な無形資産がつながり合っています。
短期と長期、双方の視点で企業価値を高め続けるためには、こうした持続的に価値を創出していく能力と有形・無形の資産を示し続けることが不可欠です。短期の懸念や課題にもしっかり目を向けて必要な修正を迅速に行いながら、ASV経営をさらに進化させ、長期的に成長し稼ぐ力を磨いていきたいと思います。
成長戦略の考え方
味の素グループの成長戦略は明確です。食品事業の着実な成長を基盤とし、バイオ&ファインケミカル事業でも飛躍的な成長を実現し、さらに両者の融合領域でも新たな価値を創出することです。既存事業を起点とした連続的な成長については、オペレーショナル・エクセレンスやDX・AIを通じて生産性を高め、安定した収益基盤をさらに強化する取り組みを進めます。また、新製品・新市場に果敢に挑戦するとともに、新領域・融合領域における非連続な成長については、医と食、素材とサービス、デジタルとリアル等、味の素グループが持つ技術資産や組織資産に顧客資産を掛け合わせることで、これまでにない価値を創出していきます。両者は対立するものではありません。既存事業で磨いた無形資産とスケールを、新領域で高速で活かして全社に還流させる。この循環こそが、味の素グループならではの成長モデルです。
当社の企業価値の算定式は、以下のとおりです。分子の着実なキャッシュ・フロー創出では、オーガニック成長、EBITDAマージン向上、ROIC経営の推進、原料・製造等各種コストの効率化、在庫管理、サプライチェーンマネージメントの強化等、成長力と稼ぐ力の両方に磨き込みをかけていきます。成長力を捻出するために、戦略の実現に資さないコストや、過剰な運営コスト、非競争分野のコスト等、不要なコストはもちろん、必要であると思い込んでいるだけで本来は削減可能なコストも見出し、事業・組織の筋肉質化を図ります。これらのコスト削減分を成長のための支出に回していきます。
分母の資本コスト低減では、サステナビリティ推進を通じたサステナブルファイナンスの活用、リスクマネジメント強化、借入コスト低減、適切な財務レバレッジの活用を行います。成長率向上では短中長期の事業戦略の構想力と実行力を高め、さらなるスピードアップ×スケールアップをさせていきます。引き続き、企業価値の算定式を意識し、各組織で工夫・努力・挑戦を束ねて企業価値向上を実現します。
成長に向けた投資は果敢に進めます。しかし、その前提となるキャッシュ創出力と投資規律を緩めることはありません。キャッシュは目的ではなく、価値を生み続けるための手段であるため、設備投資、M&A、株主還元、財務健全性――そのいずれにおいても、「本当に長期価値につながるのか」を自らに問い続けることが重要です。この考え方を全社で共有し、次の成長へとつなげていきます。

味の素グループの現在地
2030年に向けたASV経営のロードマップについては、定量・定性の両面で進捗し、2025年度はROE17.7%、EBITDAマージン率は17.1%と、堅調に推移しています。ROICについては、製造業である我々にとって有形・無形固定資産への投資は継続的成長に必須であり、成長投資と資本効率を両立した健全な水準を計画しています。社会価値の面でも、環境負荷低減、健康寿命延伸、従業員エンゲージメント等の指標が着実に前進しています。これらは単なる数値目標ではなく、事業と結びつく価値創出として少しずつ実を結び始めています。
主力事業については、調味料、栄養・加工食品事業の堅調な成長に加え、冷凍食品・ソリューション&イングリディエンツ(S&I)事業の回復が進みました。バイオ&ファインケミカル領域では、電子材料事業やバイオファーマサービスを中心に高成長が続き、将来成長を牽引する事業基盤が着実に強化されています。重要なのは、これらの成果を次の成長に向けた通過点として捉え続けることです。今後さらに成長し続けるために進化が必要な点も、より鮮明になってきました。グローバルでの人財戦略、競争優位の源泉となる技術・知識の共有と横展開、地域・事業ごとのブランドの磨き込み方、生産性と組織力のさらなる向上、経営資源の効率化や意思決定スピード──。これらは、先送りできない経営課題だと認識しました。
中長期の事業戦略としては、志(パーパス)を起点に、2030年に向けて、味の素グループの強みを活かせる成長領域として設定したヘルスケア、フード&ウェルネス、ICT、グリーンの4つの重点成長領域で、ありたい姿を目指す取り組みも進めています。「ヘルスケア」では、Center of Excellence(組織を横断する取り組みの中核となる拠点)機能を米国ボストンに設置、バイオファーマサービスとアンシラリーマテリアルズ(細胞・遺伝子治療製品の製造過程で使用される培地等補助的な材料)の一括提供による事業推進を加速させます。また、「フード&ウェルネス」では、医と食の融合プラットフォームとして味の素栄養プロファイリングシステム(ANPS)を活用した健康ソリューション(デジタルサービスとリアル商品)の提供を、「ICT」では先端半導体パッケージ・デバイス向けの味の素ビルドアップフィルム®(ABF®)の進化から光電融合パッケージ向け材料等さらなる新規機能材料の創出を目指します。そして「グリーン」ではサステナブルなアグリフードシステム構築への貢献として、バイオスティミュラントに土壌改質ソリューションを組み合わせ、生産性向上を促進するだけでなく、GHG削減等の環境価値創出の財務価値化も視野に進めていくこと等を構想しています。さらに、新規事業を『創る・支える・育てる』ため、人と組織を一体で強化する環境整備を開始しています。
事業ポートフォリオを進化させる中では、「続ける勇気」と「見極める力」の両方が必要です。電子材料事業のABF®や牛用のアミノ酸リジン製剤AjiPro®-Lのように、時間をかけて育てることで大きな価値を生み出す可能性を秘めた事業がある一方で、戦略的な資源再配分も欠かせません。顧客・競合・環境の変化を前提に継続的に見直しを行い、成長性・収益性・リスクのバランスを踏まえた資源配分を高度化していくことが重要です。また、事業間シナジーについては、具体的な事業戦略や組織運営、評価制度と連動させることで、実効性のある成果につなげていく必要があります。
新体制における経営方針
1年目は、2025年度の経営方針に掲げた「Our Philosophy、パーパスからちゃんと考えて、ちゃんと実行する!」つまり健全な危機感を持って構想し実行すること、そしてパーパスを具現化する人と組織を創ることに真正面から向き合う期間でした。就任直後には60日プランを策定し、全役員で中長期の事業戦略、コーポレートブランド強化、ガバナンス、データ・AI活用といったテーマについて集中的に議論をしました。その中で、高速開発システムを実装し構想力と実行力をどう高めるか。議論で終わらせず「誰が、何を、いつまでに実行するのか」まで落とし込むことに、強くこだわってきました。
そして、2030ロードマップの実行力を一層高めるため、7つの全社戦略をまとめました。これは、単なる施策の集合ではありません。中長期成長戦略と事業ポートフォリオ戦略、財務・資本戦略を骨格とし、組織の実行力、サステナビリティ、ステークホルダー・エンゲージメント、それらを支えるガバナンス。重要なのはこれらを一体で機能させることであり、それによって初めて構想は実行へと転じ、企業価値として結実すると考えています。なお、AI、データ活用については「考える質とスピードを高めるための経営オペレーションシステム」と位置付け、この全社戦略推進の土台としていきます。AI、データ活用はもはや一部の高度化施策ではありません。経営の前提条件であり労働力です。外部環境分析、競合分析、開発、リソース配分――あらゆる判断においてAI、データ活用を前提とし、人が本質的な問いを立て、決断するのです。そのために、データ基盤とナレッジAIの整備、全社AI活用を併せて進めます。

7つの全社戦略を一体的に推進するため、2026年度から“全社成長戦略会議”という新たな戦略検討の場を設け、全社の成長戦略の大きな方向性を定めます。そして全社戦略に基づき、執行役、執行理事、理事全員による集中議論(Ajinomoto Group Executive Seminar)等でPost 2030を含む中長期の大きな方向性と短・中・長期の打ち手について議論し、次年度に向けた目標のガイドラインを決定、これに対する進捗や今後の成長に向けた取り組みの報告を定期的に行います。この磨き込みサイクルを回し続けることで、全社戦略の構想力と実行力を着実に進化させていきます。
これら全社戦略の背景にある課題意識の一つが、本社機能が日本偏重となっていることです。味の素グループに共通するフィロソフィーやリソース、R&D等をグローバルで共有し、グローバルに戦略、リソース配分等の方向を定め、組織を整合させた上で各事業・地域が自律的に事業拡大していくために、自律分散コネクト型グローバル経営体制を目指します。世界各地の事業や地域の自律性を尊重しながら、グループとしての戦略や方向性はしっかりと共有し、一体となって成長できる経営体制を目指します。その一環として、本年4月に執行体制の見直しを行いました。意思決定のスピードを上げるためにコーポレート本部を廃止し、全社戦略と人財戦略をより強く連動させる観点から、無形資産の中でも重要な人財に責任をもち、組織戦略を統括する責任者としてChief Human Resources Officer(CHRO)を設置しました。あわせて、経営チームの視点多様化と意思決定力の向上を図り、多様なバックグラウンドや専門性を有する人財を執行役へ登用しています。執行役それぞれがグループ・グローバルの視点でしっかりと専門性と責任を持ち、お互いのことに思いを寄せ、全社のことを考えながら、スピードアップとスケールアップを両立させ、未来を共創していきます。

「構想力と実行力の強化」が、次の成長をつくる
私が掲げている経営スローガンは、「ちゃんと考えて、ちゃんと実行する!」です。志を掲げるだけではなく、構想を描き、全社戦略として形作り、個別の事業や機能の戦略に落とし込み、現場が自分ごととして実行し、学びながら強みを磨き続ける。この循環を、企業としてどれだけ強く、速くできるかが問われています。
この考え方を具体化する上で、私自身の経験に基づく「高速開発システム」は重要な役割を果たします。顧客ニーズ、時にはリスクを先読みし、複数のソリューションを用意し、フィードバックを受けながら改善を重ねる。このアプローチは、電子材料だけでなく、食品事業やコーポレート機能を含むあらゆる領域で応用可能です。
ただし、私は「速さ」だけを追い求めたいわけではありません。そこに組み込むべきなのが、「ちゃんと」という日本語に込められた価値観です。コミュニケーションを「ちゃんと」行い、データや前提を「ちゃんと」押さえる、関係者と「ちゃんと」向き合う、誠実に「ちゃんと」実行する。スピードと信頼を両立させてこそ、スケールアップする実行力につながります。

無形資産を磨き、実行をスケールさせる
就任後、延べ4,500人以上の従業員との対話をグローバルに重ねてきました。まずは私自身の人となりからはじめ、私の経営スローガンに込められたもの、「高速開発システム」はどう形成されてきたか、等を丁寧に説明しました。加えて海外では、文化の違いを認識し尊重し合うことで多様性が創造性にいきることや、イノベーティブな組織文化には前CEOの時から大切にしてきた心理的安全性と、自分の意見や知識に正直で他者の考え方に対しても誠実に向き合う姿勢、いわば知的誠実性が重要であることも伝えました。自由に質問やコメントをもらう時間も設けつつ、時間内に収まらなかったものは私に直接メールをください、とお願いしました。実際にいただいたメールの一つに、「熱さややりがいを求めて仕事に打ち込む思いを社長にわかってもらえると信じることができました。今後も対話の機会を楽しみに、熱い思いを持った人たちと熱を拡げていけるよう邁進します。」というメールがありました。対話の手ごたえと、これこそ当社のASVマネジメントサイクルの起点であることを実感しました。また現地訪問の際は、「Think Well, Do Well!」、私の経営スローガンが掲げられており、私のメッセージを受け止めてくれている様子に感激しました。従業員一人ひとりの声が社長にまで届き、それに応えていく会社でありたいと思っています。
成長の源泉は無形資産にあります。人財・技術・顧客・組織資産、この4つの無形資産を個別に強化するだけでなく、相互に連動させ、実行力としてスケールさせていくことが重要です。
人財については、先述のような対話を通じて味の素グループの最大の無形資産であるとあらためて確信しており、AGWに則った多様な挑戦を後押ししていきます。今日できることを明日に先送りせず、継続的成長を目指し、昨日よりも少しでもよい方向へ向かおうとする日々の活動は全て挑戦であると考えています。一人ひとりが「高速開発システム」を高速改善システムと捉え挑戦できるよう、挑戦に応える報酬制度や、個人と会社が共成長する自律的キャリア支援拡大のほか、戦略に整合した仕組みをグローバル化すること等を進めています。
新規事業においては、これまでの複数の仕組みを整理し、社内外の知と資源を融合し、技術起点のアイディアも早期事業化まで一気通貫で進める形を「INNOSEED by AJINOMOTO Group」の名称で、新たな取り組みへと進化させました。「従業員と組織が本来持つ能力を十分に発揮し、主体的に挑戦・成長できる文化」を醸成させていきます。適切な人財を適切なポジションへ登用すること、心理的安全性と知的誠実性を前提とし、ジェンダーや国籍、経験や専門性の異なる人財が自由闊達に意見を交わせる環境をつくり、真のダイバーシティ経営を進めます。そして、「働きがいNo.1の企業グループ」の実現に向け、これからも全員で取り組んでまいります。
サステナビリティと社会価値の創出
2030年に向け、味の素グループは環境負荷50%削減、10億人の健康寿命延伸という目標を掲げています。私たちは、ネガティブインパクトの削減にとどまらず、ポジティブなインパクトの創出に挑戦しています。
昨年9月にはグローバルで気候変動対策を議論する国連グローバル・コンパクトの民間企業会合、11月にはブラジル・ベレンで開催された国連気候変動枠組条約等第30回締約国会議(COP30)に参加しました。2024年の世界の平均気温は産業革命前より1.5度以上上昇し、パリ協定で目指す1.5度以下に抑える水準を超えてしまいました。アグリフードシステムはグローバルのGHG排出の22%を占めエネルギー産業に次いで大きい一方で、人口増による食料生産ニーズもあり、削減の取り組みはまだ途上にあります。両会議において、私は一貫して気候変動等の複雑な課題を解決するには「農業セクターへの資金拡大の必要性」があることを訴えました。
特にCOP30は、一昨年のアゼルバイジャンでのCOP29から2回目の参加でした。この2回とも、決してアクセスのよい場所ではありませんが、多くの国々、団体の方々が集い活発な討議がなされており、気候変動、生物多様性、サステナブルなアグリフードシステムが「待ったなしの社会課題」であることを改めて認識しました。COP30において、私は3つのイベントで登壇し、「サプライチェーンを超えた強固なパートナーシップと、地域に適応した拡張可能なサイエンスベースのソリューションが重要」であることを提言するとともに、当社の「グリーン」領域での環境価値と経済価値を同時創出する取り組みとしてAjiPro®-Lやバイオスティミュラント等のソリューションの活用事例についても紹介しました。引き続き、COP等の国際的な場での発信を通じ、グローバルでの価値創造を加速させていきます。
サステナビリティへの取り組みは、社会的要請への対応にとどまるものではなく、事業の成立条件であり、競争力の源泉の一つです。環境負荷低減や資源循環、Well-beingの向上といった社会課題への対応を事業活動の中に組み込み、長期的な企業価値の向上につなげていく重要なASVだと考えています。
ステークホルダーの皆様へ
ステークホルダーの皆様には、味の素グループの安定的な基盤と長期的な実行力にご期待いただいていると認識しています。その期待に応えるため、私は足元の課題にも真正面から向き合い、長期の成長ストーリーを実行で示していきます。
2026年度の当社グループ内に向けた経営方針説明会において、私の「味の素グループの皆さんへのメッセージ」は、中長期の顧客・競合・環境の変化を先読みし適応しながら生き残り・進化するために、具体的に、今から3年、5年、10年後、どの領域で何を売って、どのように競争優位を築き、長期利益を出すために、今から何をすべきか?あなたには将来に何が見えていて、今からどう行動しますか?というものでした。味の素グループは、創業の志とアミノサイエンス®という強み、そして人財という最大の無形資産を持っています。これらを束ね、「ちゃんと考えて、ちゃんと実行する!」のもとで一人ひとりの実行力を磨き続けることで、2030ロードマップを前倒しで実現することを目指します。一人ひとりの実行力の総和が企業の価値創出力であり、一人ひとりの成長の総和が企業の発展です。
引き続き、事業環境の変化を的確に捉えながら、事業ポートフォリオの最適化、無形資産等の経営基盤の強化、ならびに組織運営の進化を通じて、より多くの人・社会・地球のWell-beingに貢献する企業として安定的かつ持続的な企業価値の向上を目指してまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
