土壌調査とその対応

2022年6月17日
味の素株式会社

川崎市高津区下野毛に於ける土壌調査結果について

〈はじめに〉

味の素株式会社では川崎市高津区下野毛に当社が所有する味の素(株)多摩川物流センターと子会社の味の素食品(株)が所有する味の素食品(株)高津工場の閉鎖に伴い、調査を実施して、土壌の状況を把握しましたので、その結果を報告させていただきます。調査した敷地と周辺概要を下図に示します。

1. 味の素株式会社多摩川物流センター敷地の調査

(川崎市へ調査結果報告:2022年3月28日)
(1)目的
物流センター閉鎖に伴い、土壌汚染対策法及び川崎市条例に基づく土壌調査を実施しました。
(2)調査内容
「土壌汚染対策法」及び「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン」に準じ、土壌調査を実施しました。
(3)調査期間
2020年12月〜2022年1月
(4)調査結果
〈土壌ガス調査〉
特定有害物質を含む土壌ガスは検出されませんでした。
〈土壌調査〉
土壌調査において、3箇所から土壌溶出量基準を超える物質が検出されました。基準を上回った物質はほう素で、土壌溶出量基準の1.1~1.2倍でした。
(5)原因
ほう素は、廃棄物層の下で確認されたため、廃棄物層の影響、もしくは自然由来の可能性が考えられます。
(6)見解
基準を上回る物質などが検出された箇所は、川崎市へ報告し、健康被害が生ずるおそれが無いことが確認されましたので、形質変更時要届出区域に指定されました。当社としては、今後も川崎市当局と連携の上で、対応してまいります。

2. 味の素食品株式会社敷地の調査

(川崎市へ調査結果報告:2022年3月28日)
(1)目的
工場閉鎖に伴い、土壌汚染対策法及び川崎市条例に基づく土壌調査を実施しました。
(2)調査内容
「土壌汚染対策法」及び「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン」に準じ、土壌調査を実施しました。
(3)調査期間
2020年12月〜2022年1月
(4)調査結果
〈土壌ガス調査〉
特定有害物質を含む土壌ガスは検出されませんでした。
〈土壌調査〉
土壌調査において、39箇所から土壌溶出量基準及び土壌含有量基準を超える物質が検出されました。基準を上回った物質とその汚染程度はつぎの通りです。

鉛  :

土壌溶出量基準の18倍
土壌含有量基準の1.6~3.7倍

ふっ素:土壌溶出量基準の1.1~5.6倍
砒素 :土壌溶出量基準の2.2倍
ほう素:土壌溶出量基準の1.1~2.5倍

(5)原因
鉛は塗料やガソリン、ふっ素は床清掃用の洗浄液が混入した可能性が考えられます。また、砒素及びほう素は、廃棄物層の下で確認されたため、廃棄物層の影響、もしくは自然由来の可能性が考えられます。
(6)見解
基準を上回る重金属などが検出された箇所は、川崎市へ報告し、健康被害が生ずるおそれが無いことが確認されましたので、形質変更時要届出区域に指定されました。当社としては、今後も川崎市当局と連携の上で、対応してまいります。

以上