スポーツの裏側にある魅力に迫る『挑戦のそばに』。

B.LEAGUE屈指のディフェンス力を誇り、“守備職人”とも称される川崎ブレイブサンダースの長谷川技選手。190cmの長身ながら、多くのシーズンで3ポイントシュート成功率40%以上を記録する彼は、2012年の入団以来、攻守の要としてチームを支えてきました。そして今、「トレーナーや家族・支えてくれる存在がいなければ、僕は今ここにいない」と感謝を忘れず、まだ見ぬリーグ初優勝に向けて突き進んでいます。

バスケ界をリードする川崎ブレイブサンダースの支柱

2021-22シーズンに天皇杯を連覇し、クラブ創設以来5度目の国内トーナメント優勝を果たした川崎ブレイブサンダース。人気選手を擁し、PR面でも有名Youtuberを集めたクリエイターオールスターズと『DREAM GAME』を開催するなど、様々な挑戦でバスケットボール界をリードし続けています。チームとしては、2015-16(B.LEAGUEの前身NBL時代)以来のリーグ優勝を目指しています。

高い戦術理解度と大事なところで決める勝負強さ、鋭いゲーム感覚を活かした守備で、チームの中心選手として活躍する長谷川技選手。2023-24シーズンの個人のパフォーマンスを本人は「しっかりシュートは打てていたし、3ポイントのパーセンテージも出せています。ディフェンスでも相手キーマンを任せられているので、結果は出ていると思います」と評価します。

また、チームとして特に重要視したことは、全員の意識統一だったと振り返ります。

「チームとしてのパフォーマンスは、シーズン序盤は良いイメージで勝ち越した月もありましたが、途中で怪我人が出るなどアジャストできていませんでした。負傷者が復帰しても他選手が欠場するなど少し厳しい状況もありましたが、バイウィーク(休みの週)を含めてチームが何をしなければいけないのか、全員が把握しながら改善していったと思います」

自分のチャレンジを支えてくれるスタッフ・家族

前身の東芝時代から、リーグ屈指の強豪チームだった川崎ブレイブサンダース。ですが、2016-17年のB.LEAGUE創設以来、優勝は一度もありません。長谷川選手にとっても、最大の挑戦は、やはりリーグチャンピオン獲得。天皇杯は準決勝まで進みましたが、結果的に敗れてしまいましたし、2023-24シーズンも課題が残る結果となりました。しっかり気持ちを切り替えて、頂点を狙いたいです」

目標に向けて共に挑戦するチームメイト。その他に、選手を支えるトレーナーや栄養士。クラブスタッフ含めた仲間に対し「トレーナーや周りのみんながいなかったら、今の僕はここにいません。これまで何回も怪我してきましたが、その度にサポートしてくれて本当に助かっていますし、これまでの僕のバスケット人生に欠かせない人たちです」と、感謝の気持ちを忘れない長谷川選手。
そして、家族もまた、自身のキャリアを支えてくれる大事な存在です。

「基本的に夜は自宅でご飯を食べていて、毎回料理を作ってコンディションも整えてくれる妻には、心から感謝しています。子どもたちも普段から応援してくれているので、家族のサポートは僕が選手として戦っていくうえでの支えになってくれています」

子どもから「パパ、今日の試合、シュート入んなかったね」と、たまに厳しい応援の言葉をかけられることもあると笑いながら話してくれました。どんな時でも支えてくれる家族は、長谷川選手にとって挑戦の原動力となっています。