夏こそ摂りたい栄養素と
“ちょい足し”でできるバテ対策

いよいよ夏本番!練習試合や合宿などハードワークが続くこの時期。疲労やバテを防ぐために、夏のカラダをサポートしてくれる栄養素と“ちょい足し”でできるバテ対策について紹介します。
夏のカラダに役立つ栄養素とその働き
たんぱく質
夏はエネルギーの消耗が多くなる一方で、麺類などさっぱりした食事に偏ってしまい、エネルギーと炭水化物以外の栄養素が不足しがちです。まずは、カラダをつくる元になる「たんぱく質」をしっかり補給する必要があります。納豆や豆腐などの大豆製品や卵、脂身の少ない肉・魚などは、食欲が落ちているときでも食べやすいのでおすすめです。
ビタミンB群
体内の代謝やエネルギー生産に欠かせない「ビタミンB群」は、スタミナをつけるためにも、複合的に摂取することがポイントです。肉やレバー、魚貝類などから摂ることができます。
鉄
汗をかいて「鉄」が排出されると、ヘモグロビン値が下がって貧血状態に。貧血からくる疲れを予防するためにも、鉄を多く含むレバーや、マグロ・カツオなどの赤身魚を摂るようにしましょう。
ミネラル
汗で排出される「ナトリウム(塩分)」や「カリウム」などのミネラルは、野菜や海藻類を使った汁物でとるとよいでしょう。野菜や果物に多く含まれるカリウムは茹でると水に溶けだすため、サラダやカットフルーツでとるとよいでしょう。
ビタミンA・C・E
特に屋外競技の場合は、日焼けによるダメージにも気をつけましょう。抗酸化成分を多く含む「ビタミンA・C・E(エース)」を摂って、カラダの内側から予防と緩和を。色の濃い緑黄色野菜や果物を中心に、オリーブオイルなどの植物油、ごまなどをちょい足しするのもグッドです。
クエン酸
お酢や梅干しなどに含まれる「クエン酸」は、だ液の分泌を促し、食欲を増進させる働きがあります。酢の物はさっぱりしていて、練習後も食べやすいです。
イチ推し!疲労回復には餃子

餃子は、「ビタミンB群」を含む豚肉とニラやニンニクなどの薬味、「ビタミンC」が豊富なキャベツ、さらには皮で炭水化物も摂れる理にかなったメニュー。麺類などの単品食べでおかずが不足しているときにプラスしたい一品です。
いつもの食事にプラスオン!
“ちょい足し”でできるバテ対策

お茶漬け
寝ている間にも汗をかくため、朝食では水分も補いましょう。お茶漬けはエネルギー源となる炭水化物と水分補給ができて一石二鳥。さらに鮭フレークや梅干しなどの具材を追加すれば栄養価もアップします!
冷奴
たんぱく質源の豆腐に、おくらや納豆、めかぶ、なめたけなどをのせるだけで、さらっと食べやすいお手軽メニューに。「ねばねば食材」は水溶性の食物繊維が豊富で、腸内環境も整えてくれます。
スープ
内臓が疲れやすい夏は、消化に負担の少ない汁物を味方に。インスタントのミネストローネやクラムチャウダーにご飯とチーズを入れたリゾット風がおすすめです。炭水化物も一緒に摂ることでエネルギー量を増やすことができます。
豚キムチ
ビタミンB群が豊富な豚肉とその吸収を高めるアリシンを含むキムチとの食べ合わせは、餃子と同様に理にかなっています。ご飯や素麺にのせて、焼きそばの具材にして、スタミナアップメニューの完成です。
ちょい足しに便利な食材はスーパーやコンビニで手軽に買うことができます。暑い夏を乗り切るために、食欲がないときや疲労回復に役立つ“ちょい足し”をぜひ活用していきましょう!
監修者

柴崎真木さん
管理栄養士、健康運動指導士、健康科学修士、経営学修士(MBA)
日本代表を目指す競泳選手への食事アドバイスをきっかけにスポーツ栄養士へ。現在はジュニアからトップアスリートまで、さまざまなスポーツの栄養サポートに携わる。