競技パフォーマンスを高める
「動ける強いカラダ」とは?

競技パフォーマンスを高めるには、動ける強いカラダづくりが必須です。しかしながら、「何からはじめたらいいのか」と悩みを抱える学生アスリートも少なくはありません。カラダを変える絶好の機会であるこの時期に、カラダづくりへの取り組み方をアップデートしていきましょう。
学生アスリートにとって「動ける強いカラダ」とは?
「動ける強いカラダ」は自分の思う通りに「動けるカラダ」と、ケガをしにくい「強いカラダ」の二軸で考えます。「動けるカラダ」をつくるためには、筋力だけでなく競技パフォーマンスに関連する要素を総合的に鍛える必要があります。
また、「強いカラダ」をつくるうえでも筋力は重要です。筋力は筋の横断面積(筋肉量)と正の相関があります。そのため、筋肉量(除脂肪)が多いと基礎代謝がアップし、血流もよくなり回復力が高くなります。そのほか、筋肉以外の骨・じん帯・腱の強さも、「強いカラダ」を構成する要素となります。
筋力はパワーだけにあらず

重たいものを上げたり、強い力を発揮したりするだけが「筋力」ではありません。例えば、繰り返し使い続けても疲れにくく、出力が変わらない「筋持久力」、瞬発的に力を発揮することができる「パワー」など、筋機能に関わるもの全体を指しています。
「動ける強いカラダ」をつくるためには、筋力に加えて心肺持久力、バランス、柔軟性、アジリティも重要です。また、競技やポジションに応じた身体組成が土台にあると、さらに各能力が発揮しやすくなります。
隣り合う関節は互いに作用し合う

関節の役割には「スタビリティ(安定性)」と「モビリティ(可動性)」の2種類がありますが、図のように、交互に配列されているのが特徴です。これらの関節が正しく機能しないと、例えば可動性の関節が動かなくなると、その前後にある安定性の関節が動かなくてはいけなくなり、ケガの原因や、力発揮のロスにつながります。
特に可動性が重要な部位は、肩甲骨、胸椎、股関節です。安定性は、ケガなくパフォーマンスが発揮できるための要素ですが、例えば手を使う競技(野球、バレーボール、テニス、水泳など)では、肩甲骨が適切に機能するかどうかがポイントになります。
パフォーマンスピラミッドを意識したカラダづくりのススメ

戦略的にトレーニングをする中で、「パフォーマンスピラミッド」の考え方を理解しておくことは大事です。「動ける強いカラダ」を目指すなら、カラダづくり期はまさに土台となる「ムーブメント(機能的動作)」を高めることに注力しましょう。シーズンに入ると、スキルやパフォーマンスのトレーニングが主軸になり、ムーブメントは減少する傾向にあるため、ムーブメントを鍛え直すにはこの時期が最適です。また、フォーマンスピラミッドのバランスを安定させることで技術練習の質の向上やケガ予防にもつなげていくことができます。
監修者
吉田直人さん
フィットネスクラブ広尾 ストレングス&コンディショニングコーチ
育成年代からプロ選手まであらゆる競技のアスリート指導に携わる。ジャパンラグビートップリーグの Honda HEAT で5年間、ヘッドS&Cコーチとして従事しトップリーグ昇格も経験。




