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試合期の疲労回復とセルフケア

試合が重なる時期は、いかに疲労を溜めずにコンディションを維持していくかが重要です。今回は試合期の疲労回復のためのセルフケアについて紹介します。磨いてきた技術を存分に発揮するためにも、自分なりのコンディショニングを会得しておきましょう。
ケア① 試合のためにやること
最高の状態で臨むための準備をする

どんなにトレーニングを積んでも、疲労が溜まったままではベストパフォーマンスを発揮することはできません。そのため、試合日から逆算して日々のトレーニング量は計画的に低減します(テーパリング)。試合期間が数週間にわたり続く場合は、なるべく体力を維持しながら疲労を抜いていくことが重要になってきます。レギュラー選手は体力維持とパフォーマンス向上に励み、控え選手はいざ試合に出場するときに備えトレーニングの負荷を上げるなど、選手それぞれの準備が求められます。
ケア② 疲労回復のためにやること
自分でできる有効なセルフケアを知る
練習後のアイシング
アイスバスや交代浴をうまく活用し、疲れを残さないためのケアが必要です。ただし、炎症がある場合には温浴を控えた方がいいケースもあるので、トレーナーや指導者の指示を仰ぎましょう。

テニスボールを使ったセルフマッサージ
例えば腰が痛くて凝っている場合、足裏が固まって筋膜が影響している場合もあります。カラダに固いところがあって動きを出したい時、ストレッチだけだと固まって伸びません。まずはボールなどで凝り固まっている部位をほぐしてからストレッチをすると、筋肉が伸びやすくなります。また、少しでも肉離れが疑われる部位がある場合はストレッチを控えるなど気をつけましょう。
足裏:土踏まずを上・中・下、内側・真ん中・外側の3×3の9つに分け、それぞれ1㎝前後の細かい範囲で小刻みに動かします。一気に全体的に動かそうとすると刺激が分散されて効果が半減してしまうので注意してください。

お尻・背中:寝た状態でお尻(背中)の下にテニスボールを置き、足裏と同様、前後に細かく動かしながらボールを移動させていきます。お尻は側面、背中は背骨の両脇に沿って行うのがポイントです。

「カラダのここが痛い、ここが硬い」といった違和感に自分で気づくことも大切です。週1回決まったメニュー(トレーニングでもストレッチでもOK)をこなすことで、カラダの状態をチェックします。2週間に1回は体組成計に乗り、数値でもカラダの状態を把握しておきましょう。あまりにも疲労が溜まっているときは、試合日の間の練習を休む勇気も必要です。
監修者
吉田直人さん
フィットネスクラブ広尾 ストレングス&コンディショニングコーチ
育成年代からプロ選手まであらゆる競技のアスリート指導に携わる。ジャパンラグビートップリーグの Honda HEAT で5年間、ヘッドS&Cコーチとして従事しトップリーグ昇格も経験。




