チョングッジャン(清麹醤)チゲ
チョングッジャンで大根、豚肉、キムチ、豆腐などをグツグツ煮て作る。チュンチョンド(忠清道)地方の名物料理。
秋の終わりに漬けた甕の中のキムチがおいしくなり始める冬になると、いつもおかずの心配をしている主婦達は少し楽になります。よく漬かったキムチと豚肉を煮立てた辛いキムチチゲさえあれば、他には何もいらないからです。ほどよく味のついたキムチがあれば、特別な材料がなくてもおいしいキムチチゲが味わえます。
キムチチゲの主役はキムチであり、味の決め手もキムチです。キムチさえおいしければ、少しの水で煮るだけで不思議に味がまとまるのです。これにツナ缶の油をきって加えたり、缶詰のさんまを加えたりするのもおいしいものです。かめばかむほどおいしいチャドルペギ(牛胸肉)や、魚介類を入れてもよいのです。
しかし何と言ってもキムチチゲに一番合うのは、脂がほどよくのった豚肉です。キムチチゲによく使われるのは首のあたりの部位ですが、赤身と脂身が適当に混ざっていてかみ応えがあり、スープの味がひときわおいしく感じられます。豚肉のおかげでキムチのピリッと辛くてさっぱりした風味がますますひき立ち、スープも辛いのですが香ばしい滋味があります。キムチチゲはテンジャンチゲよりおいしく作るのは簡単です。ほどよく酸味のあるキムチさえあれば、誰でもおいしく作れるのです。
キムチチゲで有名なお店を訪ねても、キムチと豚肉、豆腐、玉ねぎぐらいの材料しか使っていません。まずキムチを炒め、その後に煮干しだしを注いでもよいし、キムチに水を加えて煮ても、それもまた別のおいしさになります。