interview

ベストを食せ! VICTORY TALK

空手(組手)
植草歩選手
×VPメンバー
上野祐輝

世界を制する心技体の極意
食と集中力

世界を制する心技体の極意 食と集中力

味の素㈱が、アスリートたちの栄養サポート行うビクトリープロジェクト®。このビクトリートークは、プロジェクトメンバーと、彼らがサポートする選手によるトークセッションです。毎回、選手それぞれの身体づくりやトレーニング、食事や栄養のアドバイスなど、普段の生活にも応用できそうな内容を盛りだくさんでお届けします。今回は、東京2020オリンピックより実施競技に初採用された空手界のプリンセス、植草歩選手が登場。トークのお相手は、彼女が頼れるお兄さんと慕うメンバー上野祐輝。日本発祥の競技でありながら意外と知らない空手のこと。心技体を極め、世界を制するための食術。はたまた女性アスリートならではの悩みなど、気になる素顔も覗き見ます。

Talk about...

時間に連戦。
バテていたのは
脳だった。

全日本空手道連盟と味の素(株)がサポート契約を結んだのは2016年6月。その7月から僕は「ビクトリープロジェクト®」に参加し、まず担当した競技が空手でした。そして8月、東京2020オリンピックの実施競技に初採用され、空手界がグッと盛り上がり始めたときでした。

あれから4年、あっという間でしたね。

当初のサポートは、代表チームへの製品提供、そして100人規模が集まる合宿に伺って「アミノバイタル®」の勉強会を開くところから始めました。

上野さんと個別にコミュニケーションをとるようになったのは、代表人数が絞られた’18年頃でした。

その競技のトップ選手が抱える課題=競技全体の課題だと考え、まずはエースである植草選手にアプローチしてみたんです。

自分の課題は、稽古やトレーニング中にバテてしまうことでした。動き続けて汗もかいているのに、あくびが出てしまったり……。

糖質不足が考えられたので、普段の練習中にも補食を取るようアドバイスしましたね。ただ、空手という伝統的な武道において、練習中に何かを食べること自体、抵抗があるのかなと感じていました。

補食は、空腹にならないように取るものだと思っていました。管理栄養士さんからも、糖質が足りなくなるから補食を、と言われていたのですが、あまりピンとこなくて取っていなかったです。

キッカケとなったのが2018年のアジアでの大会の直後、すごくバテてしまったと相談を受けて。

ヨルダンでの開催ということで暑さもあり、これまでないほど疲れました。結果は、不本意な銅メダル。そのとき脳裏に浮かんだのは、2ヶ月後に出場するドイツでの大会のこと。ドイツは暑くはないけど、いつもより試合数が多く、1試合を終えると3分間のレストを挟み、すぐ次の試合に入る。

トーナメントを勝ち上がると、約1時間のうちに準決勝までの4試合を行う連戦になります。

試合中は絶えず動き続け、俊敏な反応が求められるうえ、持久力も必要。だけど疲れてくると足が動かなくなり、頭がボーッとして集中力も落ちてくる。ここまで立て続けに多くの試合を行うのは初めてだったので、今のままでは勝ち上がれたとしても最後までもたないと思いました。そこで上野さんを頼りました。

スタミナもそうですが、何より心配だったのは疲れると頭がボーっとして集中力が落ちるという点です。

空手は思っている以上に、駆け引きのある頭脳戦なんです。相手のちょっとした仕草、わずかな表情の変化、フェイントを掛けたときの反応など、一瞬一瞬の細かな動きから相手の狙いを先読みします。で、自分がどう仕掛けるか。フィジカルの戦い以上に、心理戦の要素が大きいですね。

肉体だけでなく、脳にもたくさんのエネルギーが必要になる競技ということですね。それを回復するためには、小マメな糖質摂取が不可欠です。そこで、試合当日はどういった栄養摂取をしていますか?と尋ねました。

初戦前に、顆粒の「アミノバイタル®」を飲むだけでした。

エネルギー不足だと、すぐにわかりました。なので、動く前にエネルギーを注入。動いた後には速やかにエネルギーを補充することが大事だと伝え、そのために1試合を終えたらエネルギー系アミノ酸を1パック飲み、次の1試合を終えたらまた1パック。これを毎試合後にと提案させてもらいました。

試合後にはリカバー組成アミノ酸などで糖質を摂るのが有効だと知っていました。けど、そこまで頻繁に摂取する必要があるのかと正直ビックリしました。

Column

選手の献立を考えている
管理栄養士による解説
鈴木メンバー的
勝ちポイント解説

糖質は、空手のように素早い動きをしたり、脳を動かしたりするために必要な栄養素です。試合中はエネルギーを切らさないよう小マメに、試合後は早めの摂取が効果的です。

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いつ摂る
なに摂る
ちょこちょこ
補食必勝法

そうして挑んだドイツでの大会では、見事に金メダルでしたね。

その大会ではエネルギー系アミノ酸を飲むようアドバイスをいただきました。その効果がすぐに表れ、補食の重要性を強く実感したんです。

ただ身体の疲れは解消されたものの、まだ頭がボーっとする感覚はあったので、それを伝えたら試合後にはリカバー組成アミノ酸を飲み、なるべく早くリカバーをするご提案をいただいて。

そこから翌月の大会では、植草選手の課題やコンディションに応じて、どのタイミングでどの製品を摂取するのが有効か、より細かくプログラムを組み立てました。

当日の練習前に顆粒の「アミノバイタル®プロ」、その後のウォームアップの途中、試合の合間にはエネルギー系アミノ酸や「パワーボール®」といった具合に、補食をちょこちょこ摂るよう切り替えました。

Column

選手の献立を考えている
管理栄養士による解説
水柿メンバー的
勝ちポイント解説

「パワーボール®」について詳しく知りたい方は
下記URLをクリック!作り方も載せています。
https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/card/800471/print/

上野さんから提案していただいたプログラムに従って補食を取った結果、頭がボーっとすることなく全試合に集中して臨めました。すぐに問題を解消していただき、さすが上野さん!って。

リーグ戦は、毎回の試合日程がおおよそ同じなので、そのまま今後も活かせるなと。

さらに翌月の世界大会も同じ日程になるので、その予行練習にもなったのが良かったです。

しかも世界大会では個人戦に加えて団体戦もありました。

1大会で計10試合。そこまでの試合数となると、今までなら間違いなく頭脳にもフィジカルにも疲れが出ていたのですが、集中力が途切れず、スタミナも落とさず決勝まで戦えた。準優勝に甘んじてしまったのですが、疲労が原因ではなく、ベストを尽くしての負けだった。集中力と体力においての反省点はありませんでした。

エネルギー補給の方法を見直し、その成果が見る見ると成績にも表れましたね。

試合だけでなく、普段の稽古も最後まで集中力を切らさず、質の高い練習が行えるようになりました。食事と補食の大切さを思い知らされました。

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エンガワ、焼肉、
ネイルに洋服。
心にも栄養を

その後は、毎日、就寝前に「アミノバイタル®GOLD」を飲み、翌日に疲れを残さないよう心掛けました。またトレーナーさんから、たんぱく質を途切らさないようにとアドバイスを受け、プロテインを3時間置きに飲んでいます。「アミノバイタル®アミノプロテイン」は、お腹も膨れないし、1回量ずつコンパクトな小分けスティックになっていて持ち歩きやすいので、トレーニングの合間や出先でもドリンクと一緒に手軽に飲めるので便利ですね。

ただ練習やトレーニングのない日までは飲んでいません。休みの日は完全にスイッチオフなので(笑)。

オフの日の食事は自由なんですよね?

はい。管理栄養士さんからも、好きなものを食べることは“心の栄養”だと言われています。自分は食べること自体が大好きなので、それをがんじがらめに管理してしまうと、かえってストレスになると。

好物はあるんですか?

お寿司のエンガワ♡ あとはステーキや焼肉も大好き!

そうした息抜きも大切ですよね。またトップアスリートである以前に一人の女性であるわけですが、女性としての葛藤みたいなものはありますか?

自分は68kg超級ですが、以前は体重が足らず、1日に7~8食、ウェイトトレーニングの重量も上げて筋肉量を増やし、この5年間で10kg増加させました。どんどん大きくなり、今まで着ていた洋服も入らなくなって、鏡に写る姿を見るのが嫌で仕方なかった。だけど勝つためには、そんなことも言っていられない……。

ただ次第に捉え方も変わり、自分たちは美貌を競うのではなく、強い相手と戦う競技。今は鍛え上げた肉体もまた美しいと思うようになり、自信や誇りを持てるようになりました。その分、ヘアスタイルやメイク、ネイル、洋服などで女性であることを楽しんでいます。

植草選手はオシャレが大好きですよね。

たとえばネイルをした自分の指を見ると、キレイだなぁ♡って気持ちが和みます。トレーニングでヘトヘトになっても爪を見るだけで幸せな気分になり、よし、がんばろう!って。

ヘアスタイルも練習中や試合では結んでいますが、休日は髪を下ろしてカールさせて出掛けると、空手選手とは違う自分になれる。それがオン・オフを切り替えるスイッチになっていて、いい気分転換になります。

オシャレも“心の栄養”なんですね。

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毎日の食を
大切にする。
いい方向に
動き出す。

今、抱えている課題を改めて聞かせてください。

オリンピックまでは間食を断とうと代表チームで決めました。なので、デザートはフルーツにしてます。

その悩みは“女子アスリートあるある”ですね(笑)。そのほか強化したいことはありますか?

空手は裸足で床を踏み込んだり、蹴ったりするので、それによって赤血球が潰れて鉄分が不足し、貧血になりやすいんです。それはマラソンなどでも同様だと思います。普段の食事だけでは補いきれないので、日頃から鉄分のサプリメントを飲んでいます。鉄分を増やし、血液中のヘモグロビン濃度を上げることが直近の課題ですね。

植草選手やアスリートの皆さんに対するサポートで得たノウハウは、一般消費者にも活かせることは多いというのが味の素(株)の考えです。

そうですよね。自分も仕事などで疲れている友人には、「アミノバイタル®GOLD」をオススメしています。次の日に疲れが残りにくくなり、目覚めもいいと好評です。

さすが的確なサポート!もちろん日頃の食事、しっかりと1日3食を取り、バランスの良いメニューを心掛けることも大切です。

自分も食事を抜くと頭が働かず、会話することすら面倒になってしまいます。でも、この練習が終わったら美味しい食事が待っていると思うと不思議と乗りきれちゃう(笑)。

食事は身体だけでなく、そうやってメンタルに与える影響も大きいですよね。

食べることが大好きなので、食事とメンタルは直結していると痛感しています。体重管理のために節制が続くと、精神的に不安定になることもありました。悪い食事=絶対悪とは言い切れず、それで幸せを感じる心の栄養も大事。会話や些細なことも楽しくなり、いろいろと良い方向に進んで行くと思うんです。

社会人になりたての頃は仕事をし、終業後に練習をしていたとお聞きしました。その頃もちゃんと食事を取れていたのですか?

毎日、帰宅は深夜でした。それでも翌朝6時には自宅を出て、あまりの眠さから朝食を抜いて職場に向かい、仕事後に稽古。そんなサイクルが続くと身体がついてこないので、練習の質も低くなり、最終的には貧血で倒れてしまって……。これでは競技者としても社会人としてもダメだと、生活を改めました。

しっかりと食事を取るようにしたら仕事の効率が上がり、競技力も一気に上がりました。そうやって心技体を極めていくのだと身をもって学びましたね。

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金メダルで空手界を
変えてみせる

’16年8月、空手がオリンピックの実施競技に初めて決まったとき、どう思いましたか?

遂に!と、改めて気が引き締まりました。空手をオリンピックの実施競技に入れること、そして出場することは、空手界の長年の夢。自分は出場まですぐ手の届く位置にいるからこそ、皆の願いを叶えなければならない、いや、叶えたいんです。

空手界を背負って、ひいては日本発祥の競技なので日本を背負うことにもなります。重荷にはなりませんか?

プレッシャーは感じていません。ただ、実施競技に決まったことでスポンサーがついたり、こうしてサポートをしていただいたり、メディアに取り上げていただく機会も増え、取り巻く環境が激変しました。自分たちは、今それを目の当たりにしている世代です。だからこそ結果を残すことは、空手に注目していただくことにもつながる。面白さを広く伝え、空手界を盛り上げ、変えるためにも、オリンピックで金メダルを獲ることが重要になります。

誰かがやらなければならないし、その誰かが自分だと思っています。空手によって不自由のない生活ができ、素晴らしい練習環境も与えていただいて、今とても充実しています。だからこそ自分が達成したいんです。

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Profile

空手(組手)
植草歩選手
Ayumi Uekusa

1992年、千葉県八街市生まれ。小学校3年生のとき、幼なじみの稽古を見学に行った道場でミット打ちを体験。その快音の心地良さに惹かれて空手を始める。大学在学中の2013年、オリンピック競技に認められていない世界的スポーツの国際大会[ワールドゲームズ空手道競技]女子組手68kg超級で金メダルを獲得。大学卒業を機に引退を考えていたものの、[東京2020オリンピック]に空手が実施競技になる可能性があるため現役を続行する。’15年[全日本空手道選手権大会]個人組手で初優勝を果たし、以降’18年まで4連覇。また’17〜’19年[WKF(世界空手連盟)プレミアリーグ]年間チャンピオン。女子組手68kg超級世界ランキング1位(’20年3月時点)。[東京2020オリンピック]では、女子組手61kg超級での金メダルを有力視されており、その愛らしい容姿&ファッションセンスの高さから“空手界のきゃりーぱみゅぱみゅ”の愛称でも親しまれている。