
1982年、静岡県掛川市生まれ。高校2年時のバイク事故で左足を大腿部から切断。義肢装具士の専門学校時代に陸上競技と出合い、大阪体育大学で本格的に競技を開始。北京2008パラリンピック競技大会走り幅跳びで銀メダルを獲得し、以降もパラ陸上の国際大会・アジアパラ競技大会などで数々のタイトルを重ねる。2016年には走り幅跳びで世界新記録(当時)を樹立。2017年にプロ転向し、平昌2018パラリンピック冬季競技大会ではスノーボードでも日本代表として出場。2024年5月に現役引退を発表、現在はコーチとして次世代育成に携わりながら、自身も陸上競技800m、1,500mへの記録挑戦やパラゴルフなど、フィールドを広げ続けている。
「アスリートはメダルを取ることがすべてだと思っていた」と語る山本篤さんだが、引退後の競技人生は深みを増している。コーチとして若手を育てながら、自身も新たな競技の扉を叩き、挑み続けているのだ。現役時代から「ビクトリープロジェクト®」を通じ、人としても「挑戦する価値」を発信し続けてきた。挑戦で広がった世界を次の世代へ手渡し、挑み続ける背中を見せること——それが山本篤さんの現在地だ。

味の素グループは山本さんとともに、競技の枠を超えてパラスポーツの魅力を社会へ広げていく取り組みを進めている。「ビクトリープロジェクト®」によるアスリートの栄養サポートを起点に始まった両者の関係は、いまやスポーツの価値そのものを伝える活動へと広がっている。現役時代、山本さんは結果で語るアスリートだった。しかし今、その言葉には次世代に「つなぐ・支える」という温度が宿っている。
「現役のときって、イベントにたくさん出るのはなかなか難しかったんですよね。引退してから“これから一緒にパラスポーツの魅力を伝えていけますね”と担当だった蘆名さんから言われたときは、すごく嬉しかったんです。現役だけじゃなく、その後も一緒にやろうと思ってくれるのは、なかなかできないことだと思います」

味の素グループがパラスポーツの支援を本格化させたのは2015年。東京2020パラリンピック競技大会を見据え、日本代表選手団のコンディショニングを支える「ビクトリープロジェクト®」の取り組みのなかで、山本さんとのパートナーシップが生まれた。
競技成績はもちろんだが、契約の決め手となったのは「人としての魅力」。山本さんには、状況に応じて自分のあり方を変え、周囲を巻き込み、場の空気まで変えてしまうという強さがある。味の素社はそこに、社会へ価値を発信する可能性を見た。
「引退したからこそ、山本さんにしか発信できない価値がある」——そんな確信が、両者を今もつなぎ続けている。

山本さんは現役時代、競技人生の中心を走り幅跳びに置きながらも、100m、リレー、さらにはスノーボードと自身の活躍の場を広げてきた。引退した現在はコーチとしてパラ陸上で日本トップの若手選手を指導しつつ、自身も800m、1500mで記録に挑み、ゴルファーとしても世界大会に参戦し挑戦を続けている。挑戦を突き動かす想いは、意外なほどシンプルだ。
「原動力はワクワク。やってみるとドキドキするし、すごく楽しい。“挑戦する姿”を見せたいし、挑戦する人の後押しを全力でしたい」

人生を楽しむために、心が躍るような目標を設定する。それに対して試行錯誤をしながら自分自身を高める。このサイクルを自然に回しているのだ。過去の栄光に留まらず、常に新しい自分に会いにいく。
義足のスプリンターとして日本のスポーツ界をけん引し、数多くの困難を乗り越えてきた山本さん。逆境の中で培われた「しなやかさ」こそ、その最大の強みであり魅力なのだ。

山本さんと味の素グループはこれまで、「勝ち飯®」教室やかけっこ教室など、食とスポーツを通じた多くのイベントを開催してきた。そこには子どもも大人も、経験者も初心者も、障がいのある人もない人も、同じ空間で笑顔で汗をかく。「義足って痛いんじゃないの?」という先入観が、「走れるんだ」という驚きに変わり、「自分も挑戦してみよう」という前向きな気持ちへとつながっていく。参加者の目が輝く瞬間が、今度は山本さん自身をさらなる挑戦へと駆り立てる。
挑戦する人と応援する人が互いに影響し合うことで、自然とインクルージョンが生まれる。「ビクトリープロジェクト®」の蘆名は、その光景こそが理想とする社会のあり方だと感じたという。

また、山本さんはチャレンジの大小に関わらずどんな人でも温かく全力で応援する。足を失ってからこれまで色々なハードルを超えてきた。失敗も成功も数多く経験しているからこそ、誰よりも踏み出すことの怖さ、尊さを知っている。そんな山本さんの姿や言葉は力強くダイレクトに関わる人を変容させていく。
山本さんと味の素グループは、「すべての人が生き生きと暮らせる社会を作りたい」という共通の想いを持っている。これからも様々なイベントやプロジェクトに取り組みながら、その実現に向けて共に歩んでいく。
味の素グループと山本さんがもう一つ大切にしているのが、「居心地のいい場所をつくる」ということ。誰も排除せず、好奇心を歓迎し、失敗も許される雰囲気。そんな場があるからこそ、人は前を向き、もう一度何かに踏み出すことができる。
味の素グループが掲げる「Eat Well, Live Well.」は、人々の“生きる”を支えるメッセージだ。山本さんがつくる居心地のよさは、その精神と響き合いながら、スポーツの現場から社会へと広がっていく。
「僕自身の挑戦を見て、いろんな人が何かに挑むきっかけになったらいい。スポーツでもそれ以外でもいい。未来に向かって前向きな気持ちになれる人が増えたら嬉しい」
新しい世界へ踏み出す勇気が、自然と生まれてくる——。山本篤と味の素グループが共に目指すのは、そんな空気が社会に満ちた未来だ。
※味の素(株)はJPC オフィシャルパートナー(調味料、乾燥スープ、栄養補助食品、冷凍食品、コーヒー豆)です。