シスチンに関する発見!運動による酸化ストレスから消化管ダメージを軽減するメカニズムを細胞レベルで解明⁉


[論文紹介]シスチンは、Caco-2細胞において酸化ストレスによるタイトジャンクション透過性および腸管の炎症を減弱させる

Amino Acids. 2021 May 15. doi: 10.1007/s00726-021-03001-y.

Cystine reduces tight junction permeability and intestinal inflammation induced by oxidative stress in Caco‑2 cells

腸管における酸化ストレスは炎症性サイトカインを生成し、タイトジャンクション(TJ)の透過性を増加させ、腸管や全身性の炎症を引き起こす。シスチンは、グルタチオンの基質であり、炎症を阻害するが、シスチンが腸管バリア機能不全を局所的に改善するかは不明である。

そこで、我々は酸化ストレスによるTJ透過性および腸管炎症反応において、シスチンの局所的な効果を検討した。CaCo-2細胞は、シスチンを添加した培地で24時間培養し、過酸化水素により2時間の処理を行った。


我々は経上皮電気抵抗(TEER)および4kDaの蛍光イソシアン化デキストラン(FD4)の傍細胞輸送※を測定することでTJ透過性を評価した。シスチンによる前処理後のシスチンおよびグルタチオン濃度を測定した。

炎症性サイトカインのmRNA発現を測定した。さらに、TJタンパクレベルは、全細胞中のTJタンパク発現と界面活性剤不溶性画分/可溶性画分のTJタンパクの比(IS/S比)を測定して評価した。シスチン処理により過酸化水素によるTJ透過性は減弱した。

シスチンは全細胞中のTJタンパク発現には影響を与えなかったが、クローディン-4のIS/S比を抑制した。細胞内のシスチンおよびグルタチオン濃度は、シスチン処理により有意に増加した。シスチン処理は炎症性サイトカインのmRNA発現を抑制し、mRNAレベルにはTJ透過性と有意な相関が認められた。


結論として、シスチン処理は、クローディン-4の局在性破綻の軽減により、局所的に酸化ストレスによる腸管バリア機能不全を抑制する。さらに、シスチンの腸管バリア機能改善効果は、酸化ストレスによる局所的な炎症性サイトカイン反応を抑制することに関連する。

※:腸管細胞の隙間(もしくは細胞間隙)を介する物質の受動輸送

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原著:https://link.springer.com/article/10.1007/s00726-021-03001-y

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