節分・恵方巻の次はコレ!

2月8日の
「事八日」には
6種の具材で
“お事汁”

2月8日の「事八日(ことようか)」に、無病息災を祈って食べる「お事汁(おことじる)」。
新年度へ向けて様々な節目にあたるこの時期、
「お事汁」を食べながら、家族でこの1年の抱負を語らってみてはいかがでしょうか。
寒さが続く季節にも、「お事汁」はピッタリです。古今東西のオススメレシピを紹介します。

Chapter 01

知ってる?
「お事汁(おことじる)」

「お事汁」とは、12月8日、 2月8日の「事八日(ことようか)」に、無病息災を祈って食べる野菜たっぷりのみそ汁。別名「六質汁(むしつじる)」。

基本の食材として里芋、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、あずきの6種類の具材を使ったみそ汁のことを言います。

「事八日」は、無病息災と五穀豊穣を願う行事。そこから、大地の恵みをたくさん使った栄養たっぷりのみそ汁を食べるようになったと言われています。

地域によって入れる具材が異なりますので、ご家庭の冷蔵庫の中にある、大地の恵みで育った野菜を使って、オリジナルの「お事汁」をご家族で作ってみるのもきっと楽しいはずです。

「事八日」、「お事汁」とは?

2月8日と12月8日を「事八日」といい、「お事汁」というみそ汁を食べて無病息災を願う習わしがあります。昔から「事八日」は、事を始めたり納めたりする大事な日とされてきました。

「事八日」の日付が2つあるのは、2つのとらえ方があるからです。

1つめは、田の神様にまつわる農耕儀礼としてのとらえ方で、「事始め」が2月8日、「事納め」が12月8日になります。2つめは、年神様にまつわる正月儀礼としてのとらえ方で、「事始め」が12月8日、「事納め」が2月8日になります。

一方の始まりの日は、もう一方の終わりの日になっており、両方とも大事なので「事八日」と呼ばれるようになりました。

このような大事な日に食べる「お事汁」は、別名「六質汁(むしつじる)」と呼ばれ、里芋、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、あずきなどを入れて作られてきました。

あずきが魔除けになるとされ、具だくさんで栄養豊富なうえ、寒い季節に体の芯から温まるため、心と体に効くと考えられたのです。

日本には、気持ちや願いを物事に託して表す文化があります。みそ汁が暮らしの節目である「事八日」に用いられているのは、みそ汁が日本の食文化に根ざした象徴であるからだと思われます。

和文化研究家
三浦康子氏

recipe

「ほんだし®」が提案!
『古今東西お事汁』

古くから伝わる基本のレシピ。
みそ汁の概念が変わるような、カラフルで新食感の今風変わり種レシピ。
赤みそ、白みそにあう東西のレシピ。
4種の「お事汁」を医師で料理研究家の河埜玲子氏に考案していただきました。

古くから伝わるベーシックなお事汁

基本のお事汁(六質汁)

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今風変わり種お事汁

カラフル野菜とチーズのお事汁

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POINT!

  • ・みそとチーズは発酵食品同士で非常に相性がよく、お互いにうま味や味の深みを引き出します。
  • ・みそ汁は意外にどんな具材にでも合います。定番にとらわれず、冷蔵庫の残りものを入れて試してみると、これまでにない新しい美味しさを発見できるかもしれません!

赤みそに合う、東のお事汁

牛肉入りごちそうお事汁

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POINT!

  • ・みそ汁に牛肉は意外な組み合わせですが、コクのある赤みそとよく合います。
  • ・赤みそは塩分濃度が白みそより高く、香りとコクが強いのが特徴。みそに負けない強い味を持つ食材(肉・魚介類・きのこなど)を合わせると、みそがお肉や魚介類のくさみを抑えつつ、みそと食材のうま味の相乗効果でより美味しく食べられます。

白みそに合う、西のお事汁

甘味たっぷり白みそお事汁

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POINT!

  • ・甘みが強い野菜と油揚げにより、コクがアップ!濃厚な味わいに。
  • ・白みそは塩分濃度が低く、くせがなく淡白で甘味のある味が特徴。甘味が強く、くせのない野菜や、油揚げなどの適度な油分を合わせると、濃厚でクリーミーに仕上がり、みその上品な味を生かしつつ、より美味しく食べられます。

監修

河埜玲子氏

医師・料理家・キッズ食育マスタートレーナー。7歳の娘を持つ医師。
滋賀医科大学医学部卒業。現在は済生会松坂総合病院にて麻酔科・健診科に勤務。医師として臨床に携わるなかで、身体と心の健康のためには、毎日の食事がいかに大切かを痛感。今、まさに子育て中である自身の経験から、働くママを応援するため料理家として活動をスタート。身近な食材を使った簡単、時短レシピを提案している。ブログや著書『忙しい人のための“一品で”栄養バランスが取れるレシピ―女性医師が教える体と心が喜ぶ食事』(SBクリエイティブ)などでレシピを紹介。

〈資格〉
人間ドック認定医
人間ドック健診情報管理指導士(人間ドックアドバイザー)
麻酔科認定医

監修

三浦康子氏

和文化研究家
古を紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、Web、講演などで提案しており、「行事育」提唱者としても注目されている。連載、レギュラー多数。All About「暮らしの歳時記」、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」などを立ち上げ、大学で教鞭もとっている。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)、監修書『おうち歳時記』(朝日新聞出版)ほか多数。