チゲ
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韓国のチゲ

寒い季節になると恋しくなるのは、熱々のスープ料理です。熱々のスープ料理にご飯を混ぜれば、たとえキムチしかなくても、ご飯一膳、軽くいただけます。ご飯を韓国の主食とすれば、スープ料理は韓国のおかずといえます。スープ料理は具がたっぷり入ったおかずになるスープで、具のうま味や栄養分がスープに溶けあった味わい深い料理です。スープ料理には熱いもの、冷たいものがあり、具も野菜や牛肉、魚やわかめなど、数えきれない種類があります。チゲはスープ料理と似ていますが、スープ料理よりも味が濃い鍋料理のこと。ヤンニョム(香味材料)で味つけし、よく煮込んで食べます。韓国では簡単に食事を済ませるようなときでも、スープ料理とチゲのどちらも食卓にのらないということは滅多にありません。昔はスープ料理とチゲをまとめて「ケン」(羹)というひとつの名称で呼んでいましたが、料理が多様になるにつれ、次第にスープ料理、チゲと呼び名が分れたそうです。チゲは自分の食器によそって食べるのではなく、土鍋などの大きなひとつの鍋で煮て、家族が集まって一緒に食べるのが普通です。スプーンでみんながひとつの鍋を突つく光景は、スプーン文化といわれる韓国だけで見られる独特なものです。チゲは野菜、豆腐、魚介類、肉など、数種類の食品を一緒に煮るのが特徴です。土鍋などで時間をかけて煮るといろいろな材料の成分がうまく絡み合い、総合的なうま味が生まれます。これがまさしくチゲなのです。調味料を何にするかによって、テンジャン(韓国みそ)チゲ、コチュジャン(唐辛子みそ)チゲ、アミの塩辛チゲなどに分けることができ、入れる材料によってもキムチチゲ、豆腐チゲ、魚チゲなどの種類があります。また、魚チゲに豆腐、豆腐チゲに野菜や肉などを加えるのも一般的です。


テンジャン(韓国みそ)チゲ

テンジャンチゲはスープに水でなく米のとぎ汁を使い、土鍋などを使ってトロ火で静かに煮るとおいしくできる。
   
ホバク(韓国かぼちゃ)
の塩辛チゲ

ホバク(またはズッキーニ)、大根、貝類などを主な材料にしたチゲで、塩やアミの塩辛で調味する。スープが透き通った淡白な味で、中部地方で好まれるチゲ。

 
   

ハムルタン(海鮮鍋)

「タン」(スープ)という名前でありながら、最も有名なチゲ。たっぷりの魚介類に、コチュジャン(唐辛子みそ)、コチュカル(粉唐辛子)、おろしにんにくなどを加えて作る。

 

 

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