健康維持・増進の観点から「Well-being」を支える


味の素株式会社は、「アミノサイエンス®で、人・社会・地球のWell-beingに貢献する」というパーパスの実現に向け、4つの成長領域を定めて社会価値と経済価値の両立を目指しています。その一つの柱である「ヘルスケア領域」、またその中核を担うバイオファーマサービス事業の強みやそこで働く醍醐味について、事業の最前線に立つキーパーソン3名にお話を伺いました。


ヘルスケアは、当社が掲げている「アミノサイエンス®で、人・社会・地球のWell-beingに貢献する」というパーパスに欠かせない要素の一つです。当社のヘルスケア領域は、我々バイオファーマサービス事業だけでなく、メディカルフード、サプリメント、再生医療、美容、スポーツニュートリションなど多様な事業から構成されています。これらのタッチポイントを通じて、人のカラダの深い理解を通じた健康の維持や増進の在り方の進化、そして健康寿命の延伸に貢献することを目指しています。
バイオファーマサービス事業は、低分子から高分子の原薬や中間体の製法開発、GMP製造、無菌充填製剤化サービスを、ベルギー、米国、日本、インドを拠点としてグローバルに提供するCDMO(受託開発・製造受託機関)です。「新たな機能を生み出す」といったアミノ酸の特性や働きを追求することで、独自の技術、そしてサービスを生み出して成長してまいりました。
例えば、ペプチドやオリゴ核酸の合成技術の「AJIPHASE®」、効率的なペプチド/タンパク分泌生産技術の「CORYNEX®」、次世代ADC(抗体薬物複合体)創出プラットフォーム技術の「AJICAP®」などを用いた当社ならではのサービスを展開しています。
モダリティの進展に合わせて、創薬に求められる技術は高度化してきているため、当社ならではの技術をサービスとして提供することにより、製薬企業様やバイオベンチャー企業様の開発をサポートすることで、人々の健康に貢献したいと考えています。

医療の革新を先取りして、顧客と価値共創を行う
当社ならではの独自の技術は、「顧客との価値共創」がなされることによってはじめて意味を成すものだと思います。これが当社の強みになっていると思います。私たちはお客様の課題に寄り添いながら、原薬や中間体の製薬プロセスを開発・製造し、上市につなげる過程に伴走しています。また、技術は刻一刻と陳腐化するものである一方で、これをサービスとして提供する「人」がとても大切だと思います。そういった意味で、技術や人といった無形の資産の積み重ねが当社の独自性であり価値の源泉になっているのではないかと思います。また、シナジーが期待できる企業と積極的に連携してきたことも重要な要素として挙げられると思います。味の素(株)のCDMO事業は40年以上の歴史がありますが、これまでにベルギーやインドなどの会社を買収し、2023年には米国遺伝子治療薬CDMOであるForge Biologics社を買収しました。当社が強みとしている中分子や高分子、ADC分野と各社の強みを掛け合わせつつ、顧客資産や組織資産を共有することで、独自の価値を高めながら事業を拡大しています。
医薬品の開発には長い期間を要するからこそ、私たちはパイオニア的存在となって10年そして先に起こる医療の革新を先取りし、技術やサービスを提案していこうとしています。
30年後や50年後の未来に何が起こるのか、正解を知る人は存在しません。食やヘルスケアなど多面的に事業を展開し、ヘルスケア領域のなかでも多様な事業を展開している味の素(株)だからこその特性を生かして、多様なバックグラウンドのメンバーを迎え入れて、互いの経験や知見をシェアしながら、より良いサービスを共創していきたいと考えています。
そのために、味の素(株)は、個人の思いに応じてさまざまな活躍の機会が与えられ、挑戦を全力で後押しする文化を大切にしています。実際に私自身もキャリア採用として迎えられ、多くの機会に恵まれて今に至っています。未来に向けて、自らの手で何かを成し遂げたいという熱い思いがある方に、ぜひご応募いただきたいです。



前職は製薬会社で創薬の研究を行っていました。転職を考えるようになったのは、3~4年ほど携わっていたプロジェクトが社内の事情でストップしてしまったことがきっかけです。
もともとは製薬会社に転職して創薬を続けようと考えていましたが、味の素(株)が「AJICAP®」技術を短期間で事業化させていることを知って興味を持ちました。「次は創薬に携わる人たちにサービスを提供する側として、医薬品やヘルスケアの事業に携わりたい」と思うようになり、入社を決めました。
バイオファーマサービス部の事業開発グループで、「AJICAP®」の事業担当として、お客様に技術ライセンス契約を締結していただくための提案活動を行っています。具体的には、カンファレンスや学会発表に参加して潜在顧客に技術を紹介するところから、ライセンス契約を結ぶところまでを担当しています。
主に抗がん剤に使われる創薬手法としてADCがありますが、「AJICAP®」はこのADCが持つ副作用などの課題を解決する技術です。「AJICAP®」を創薬に活用していただくことで、がんや他の疾患の副作用を減らし、患者様に貢献できる可能性があるため、この技術をより広く採用していただくことを目指しています。
研究所のメンバーと連携して、顧客の課題に寄り添った提案を実施
すでに実績がある技術と比較したうえで「AJICAP®」を選んでいただくためには、技術の有用性を示すデータを提示しつつ、お客様の課題や要望に寄り添った魅力的な提案を行う必要があります。その過程では、技術側のメンバーとの協力が欠かせません。「AJICAP®」を担当している研究所のメンバーはもちろんのこと、発酵の研究をしているメンバーとも協業して、互いの技術を組み合わせながら、お客様に響く提案を準備しています。
また、がん以外の疾患に対する創薬の分野においても「AJICAP®」を採用していただけるよう、オリゴ核酸のCDMOを手掛けるグループ会社のジーンデザインとも密に連携して、顧客開拓を行っています。
単に技術を売り込むのではなく、「AJICAP®」事業のスペシャリストとして、私たちが世の中にどのように役立ち、お客様とどのような価値を共創できるかを意識して、コミュニケーションを図っています。
私は最初の3年間は研究職に就いており、2024年7月から事業開発グループへ異動となりました。そのため、研究者のときには機会の少なかった、お客様から課題やニーズを直接伺うことができる場面が増えたことで、自分自身の視野が広がってきたように感じます。
また、ライセンスビジネスは、お客様に提案してライセンス契約の締結に至った後も、お客様の開発に伴走して進んでいくものであり、上市に至るまで、そして至った後のことも考えると全体を通して何年もかけて価値が評価されるビジネスとなります。将来的に大きな社会価値、つまり経済価値が期待できる分野だからこそ、社内からも大きな期待がかかっています。
ライセンス契約を締結していただくということは、お客様に価値を感じていただけた証左であり、自分たちの技術で会社に貢献できるということでもあります。責任はもちろん大きいものになりますが、その分やりがいもひとしおです。



企画グループは6名で構成されていて、私は財務を担っており、他には品質保証や特許を専門としているメンバーがいます。
ミッションは主に2つで、一つは「AJIPHASE®」や「AJICAP®」などバイオファーマサービス部内にある各事業や世界各地の関係会社の情報を把握して、本社のコーポレート部門と連携して事業を推進することです。
例えば、関係会社が金融機関から借り入れを行う場合には、財務部と連携して、金融機関の選定や借り入れ条件の設定を行ったり、事業計画を踏まえて借入金額の妥当性を検証したりします。
もう一つのミッションは、「攻めの企画グループ」として、把握した情報を踏まえたうえで事業運営の改善・進化に向けたサポートを行うことです。具体的には、競合他社や顧客に関連する記事やIR情報から得られた気付きがあれば事業開発のメンバーにコメントや提案と共に共有して事業活動を積極的にサポートしたり、関係会社とベストプラクティスを共有し合ったりしています。
バイオファーマサービス部の財務の計画立案および業績分析といった、FP&A業務を担当しています。また、本社のコーポレート部門と連携しながら、関係会社が設備投資を行う際には投資の採算性を分析したり、関係会社と新たな取引を開始する場合には税務上の移転価格を踏まえた価格設定を行ったりします。こうした取り組みのなかで、ビジネスを主導する部内の事業開発グループと積極的に連携をはかっています。
そして、M&Aなどを行う際の対応も重要な業務の一つです。Forge Biologics社を買収した際には、部内のKPIやEBITDAにどのような影響があるのかを計算したり、買収後には同社の財務メンバーに財務に係る各ポリシーを伝えてスムーズな予実管理ができる体制を整備したりしてきました。

複数企業の財務を一度に経験できるチャレンジングな環境
まずは、多様な企業や事業の財務に関わることができる点です。バイオファーマサービス部で展開している事業や関係会社の事業は、急成長を遂げているものもあれば、安定的に利益を伸ばしているものまでさまざまで、課題も異なります。それぞれの特性を捉えたFP&A業務を行う必要があるので、複数企業の財務を一度に経験できているというやりがいや充実感が得られます。
そして、事業のど真ん中で財務に携われる点も魅力です。各事業の目標利益を達成するために何をすべきか、例えば、適切なコスト構造は何か、それを実現するための最適な生産体制は何かなど、当事者意識を持ち自ら理想の姿を考え、積極的に働きかけることができるからです。
私自身、以前本社の財務部に所属していたときには、正確な会計処理や数値集計を行い、投資家に情報を伝える業務がメインだったこともあり、事業のすぐ近くで財務に携われる今、ダイナミックな変化を感じながら働けています。

バイオファーマサービス事業のクライアントは主に製薬会社ですが、その先には多くの患者様がいらっしゃいます。私たちが先進的な技術を提供することが、最終的には患者様を救うことにつながると思うと社会的意義を感じますし、これからも財務の観点から事業開発などのメンバーに有益な知見を提供して貢献していきたいという気持ちが高まります。