消化にいい食べ物と避けるべき食べ物とは?胃に優しいレシピ3選も紹介【医師監修】

「食後に胃がもたれる」「何を食べても胃が痛くなる」「食欲があるのに胃が受けつけない」こんな経験がある方は多いのではないでしょうか。

胃腸の調子が悪い時に、特に意識したいのが「消化にいい食べ物」です。適切な食品を選んで食べることで胃腸への負担を減らし、体調の回復を助けることができます。

この記事では、胃腸に優しい「消化にいい食べ物」と、胃腸の調子が悪い時に避けたい「消化に悪い食べ物」を紹介します。胃腸の調子を整えて健康な毎日を送るためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

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消化にいい食べ物とは

胃腸の調子が悪い時は、「消化にいい食べ物」を選ぶことで回復をサポートしましょう。消化にいい食べ物は胃腸に負担をかけにくく、必要な栄養素を効率良く吸収できます。本章では、胃に優しい食品をカテゴリー別にご紹介します。

【炭水化物】うどん・そうめん・おかゆなど

炭水化物のなかでも、うどん・そうめん・おかゆ・食パンなどは食物繊維が少なく、胃腸への負担が少ない食べ物です。

特にうどんやそうめんは喉ごしが良く食べやすい特徴がある一方、ただ流し込むのではなく、よく噛むことで唾液の分泌を促し消化を助けることが大切です。

白米も比較的消化しやすい食べ物ですが、おかゆに比べると胃への負担は大きくなります。そのため、胃腸の調子が悪い時はおかゆを選ぶと良いでしょう。

【野菜・果物】大根・白菜・りんごなど

大根・白菜・キャベツ・ほうれん草などは、繊維質が少なく消化酵素を含む、消化をサポートする食べ物です。これらの野菜は煮浸しや煮物のように柔らかく調理すると、さらに消化が良くなります。

また、りんご・バナナなどの果物も、消化を助けながら胃腸機能を整える働きがあります。

消化にいい野菜・果物

種類 主な食材
消化にいい野菜
  • 白菜
  • 大根
  • かぶ
  • キャベツ
  • 玉ねぎ
  • じゃがいも
  • 里芋
  • 長芋
  • 大和芋
  • ほうれん草
  • 小松菜
  • にんじん
  • 皮なしトマト
  • 皮むきなす
消化にいい果物
  • りんご
  • バナナ
  • キウイ
  • メロン
  • グレープフルーツ
  • みかん
  • いちご

【大豆製品・肉類・魚介類】豆腐・納豆・白身魚・鶏むね肉など

植物性たんぱく質を含む大豆製品の豆腐・納豆などは、胃腸の調子が優れない時に向いており、消化・吸収されやすいといわれています。

魚介類では、カレイやタラなどの白身魚は脂質が少ないとされており、煮付けや蒸し料理にするとさらに消化にいいでしょう。また、肉類では、鶏むね肉が低脂肪で消化されやすく、叩いたりミンチにしたりして柔らかくすると、より消化が良くなります。

なお、はんぺんやかまぼこなどの加工品も消化しやすいたんぱく質食品として選びやすいでしょう。

これらの食品は胃腸に負担をかけず、必要なたんぱく質を摂取できる点で優れています。

【消化にいいたんぱく質食品】

  • 豆腐
  • 納豆
  • 鶏のささ身
  • 鶏むね肉
  • 豚肉の赤み
  • 牛肉の赤み
  • カレイ
  • タラ
  • キス
  • カマス
  • ホタテ
  • 牡蠣
  • はんぺん
  • かまぼこ

【乳製品・卵】ヨーグルト・温泉卵など

卵は消化にいい食品ですが、調理法によって消化の良さが変わる点に注意しましょう。なお、温泉卵・半熟卵・卵とじなど、やわらかく火を通した状態が最も消化にいいとされています。

また、ヨーグルトなどの乳製品に含まれるたんぱく質「カゼイン」は、消化にいい特性を持ちます。乳製品には胃酸の中和をサポートし、胃粘膜を保護する働きもあるため、整腸に役立ちます。ただし、乳製品には脂質も含まれるため、適量を意識して摂取することが大切です。

なお、消化にいい食べ物を使って手軽に調理したい場合は、味の素の献立提案サービス「未来献立®」の活用が便利です。ぜひチェックしてみてください。

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消化に悪い食べ物とは

消化に時間がかかり胃腸に大きな負担をかける食品は、胃もたれや胃痛を悪化させるリスクがあります。胃腸の調子が悪い時は、消化に悪い食べ物を避けることが回復への近道です。

本章では、消化器官に負担をかける代表的な食べ物をカテゴリー別にご紹介します。

【炭水化物】ラーメン・スパゲッティなど

ラーメン・スパゲッティ・焼きそばなどの麺類、デニッシュ系のパン・カレーパンなどの揚げパンには油が使われており、胃腸に負担がかかりやすい食べ物です。

また、米類でいうと、玄米はビタミンや食物繊維が豊富で健康的ですが、白米に比べて硬く消化しづらい傾向にあります。そばやもち米を使った料理も同様に、消化に時間がかかります。

【野菜】ごぼう・たけのこ・きのこなど

野菜類のうち、ごぼう・たけのこ・きのこ類などは繊維質が多く消化に時間がかかるため、胃腸に負担をかける食べ物です。腸は食物繊維の消化が終わるまで働き続けることになるため、胃腸の調子が悪い時は摂取を控えたほうが良いでしょう。

また、こんにゃくに含まれる食物繊維は、体内の消化酵素で消化できず胃の中に留まり続ける時間が長いため、消化が悪い特徴があります。

食物繊維は便秘予防に効果的ですが、胃腸が弱っている場合はとり過ぎに注意が必要です。

【肉類・魚介類】脂身の多い肉・イカ・タコなど

脂が多い肉や、うなぎ・ブリなどの脂が多い魚は消化に時間がかかるため、胃腸への負担が大きくなります。脂質分は口内(唾液)や胃ではほとんど消化されないまま十二指腸まで送られ、膵液や胆汁によって消化されるという特性を持つためです。

また、ベーコン・ハムなどの加工肉も脂質が多いため、胃腸の調子が悪い時は避けた方が良いでしょう。

その他、イカ・タコのように噛みごたえがある食品は、しっかり噛まずに飲み込むと消化しにくい傾向があります。

【その他】アルコールやカフェイン飲料・香辛料をはじめ刺激が強い食べ物など

アルコール・コーヒー・炭酸飲料などは胃腸への刺激が強く、胃酸の分泌を促し、負担をかけるとされています。

カレーライスのように香辛料が強い料理も胃粘膜を刺激するため、胃腸が弱っている時は摂取を避けた方が良いでしょう。こしょうや唐辛子などの刺激の強い香辛料も、同様に注意が必要です。

また、柑橘類や酢の物など酸味が強い果物・食品も胃粘膜を刺激します。塩分の高い漬物や塩辛なども胃酸の分泌を促進するため、控えましょう。

消化にいい食べ物をより効率的に摂取する調理法・食べ方

胃腸への負担を軽くするために消化にいい食べ物を選ぶことは大切ですが、同時に調理法・食べ方にも工夫が必要です。本章では、胃腸への負担を減らし、消化を助ける具体的なポイントをご紹介します。

食材は小さく切り、蒸す・煮るなど油を使わない調理法を選ぶ

食材が大きい状態では消化に時間がかかるため、小さくカットして食べると消化効率が上がり、胃腸への負担を軽減できます。

調理法は蒸す・煮る・茹でるなどの方法が胃に優しく、油で揚げたり炒めたりすると消化に負担がかかるため、注意しましょう。肉や魚はホイル焼きや煮物にすると、余分な油を使わずに調理できます。

また、生で食べるよりも、適度に加熱してやわらかく温かくすることで消化しやすくなります。ただし、加熱しすぎると硬くなり、かえって消化が悪くなるため、火加減には注意しましょう。

例えば、卵は生卵よりも卵とじや茶碗蒸しなど加熱調理した食品の方が、消化が早くなります。

よく噛みゆっくり食べる

よく噛んで食べるとアミラーゼ(消化酵素)を含む唾液がたくさん分泌され、特に炭水化物の消化が促進されます。

おかゆ・そうめんなどは喉ごしが良い分、噛む回数が減りやすくなるため、意識してよく噛むことが大切です。ゆっくり食べることで胃の負担が軽減され、消化・吸収がスムーズになるため、急いで食べることは避けましょう。

食べ過ぎを避けて適切な時間に食事をとる

食べ過ぎや飲み過ぎは胃腸に負担をかけるため、腹八分目を心がけることが大切です。特に体調が優れない時は少量ずつ回数を分けて食べると、胃への負担が軽減されます。

また、夜は消化機能の働きが低下するため、就寝前の遅い時間帯は消化しやすいものを選ぶか、できれば食事を避けて胃腸を休めましょう。

栄養バランスの良い食事を意識する

栄養バランスが崩れると、体の様々な所で不調が起きやすくなります。

忙しい毎日の中では、同じような食事になったり外食が続いたりしやすいものです。栄養バランスが崩れると消化器官にも悪影響をおよぼし、慢性的な便秘や下痢を引き起こす可能性もあります。

不調を起こさないためにも、栄養バランスの良い食事をとりましょう。

五大栄養素である「炭水化物」「脂質」「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」は、体の機能をサポートするためのそれぞれ異なる役割をもちます。これらの栄養素をバランス良く摂取できるよう、意識することをおすすめします。

消化にいい食べ物を使った簡単レシピ3選

胃腸に優しい食材を使った料理は、実際にどのように調理すれば良いのでしょうか。本章では「AJINOMOTO PARK」掲載レシピから、調理時間がわずか15分程度の消化にいい食材を使ったおすすめのレシピを3つご紹介します。

なお、栄養バランスが整った献立づくりには、無料の献立提案サービス「未来献立®」が役立ちます。簡単な登録ですぐに使えるため、ぜひお試しください。

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あんかけ卵とじうどん

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

消化にいい食材であるうどんと卵を組み合わせた温かいメニューで、胃腸に優しいレシピです。とろみのあるあんかけは食べやすく体も温まるため、胃腸の調子を整えるのに適しています。具材もシンプルで胃への負担が少ない、おすすめの一品です。

調理時間の目安:15分

材料<4人分>

  • ゆでうどん:4玉
  • 卵:2個
  • みつば:8本
  • しょうが:1かけ
  • 水:6カップ
  • 【A】うす口しょうゆ:大さじ4
  • 【A】みりん:大さじ2
  • 【A】和風だしの素:小さじ2
  • 【B】片栗粉:大さじ4
  • 【B】水:大さじ6

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鶏ときゃべつのマヨ炒め

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

消化にいい食材である鶏むね肉とキャベツを使った栄養バランスの良いメニューです。鶏むね肉を小さく切って蒸し焼きにして柔らかく仕上げた、消化に優しい調理法が特徴です。マヨネーズの旨味で食欲がない時も食べやすく、胃腸の調子が優れない時におすすめです。

なお、マヨネーズはラードなどと比べて胃腸への負担は緩やかであるものの、油分が含まれています。そのため、マヨネーズは、植物性油脂を抑えたカロリーオフのものを使うと、胃腸への負担をより軽減できます。

調理時間の目安:15分

材料<2人分>

  • 鶏むね肉:150g
  • 【A】酒:大さじ1
  • 【A】うま味調味料:4ふり
  • キャベツ:3枚(150g)
  • ピーマン:2個(70g)
  • 【B】マヨネーズ:大さじ2
  • 【B】和風だしの素:小さじ1/2
  • 【B】黒こしょう:少々
  • サラダ油:小さじ1

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たらのみそ汁

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

消化にいい白身魚のたらと豆腐を使った胃に優しい温かいみそ汁です。シンプルな具材で胃腸への負担が少なく、さらに、みそには発酵食品の効果で腸内環境を整える働きがあります。胃腸の調子を整えたい時に向いている一品です。

なお、七味唐辛子は胃酸の分泌を促すため、胃粘膜が弱っている時は控えることをおすすめします。

調理時間の目安:15分

材料<4人分>

  • たら:200g
  • 塩:小さじ1/2
  • 絹ごし豆腐:1/2丁
  • ねぎ:1/2本
  • 水:3カップ
  • 和風だしの素:小さじ1
  • みそ:大さじ2・1/2
  • 七味唐がらし・好みで:適量

レシピの詳細はこちら

消化にいい食べ物を使って栄養バランスも整えるなら「未来献立®」がおすすめ!

そもそも胃腸に負担を与えないためには、栄養バランスを意識した食生活が大切です。多様な栄養素をバランスよく摂取すると、胃腸への負担も軽減できます。

とはいえ、毎日の食事で栄養バランスまで考えるのは難しいと感じる方も多いはずです。

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消化にいい食べ物と栄養バランスを意識して胃腸の負担を軽減しよう

胃腸の調子が悪い時は、うどん・白身魚・豆腐など消化にいい食べ物を選び、ラーメン・脂っこい肉・繊維質の多い野菜などは避けると良いでしょう。

食材選びだけでなく、小さく切る・油を使わない調理法を選ぶ・よく噛んで食べるなど、調理法や食べ方のコツも実践することが大切です。

紹介したレシピのように消化にいい食材を使った簡単メニューをとり入れて、胃腸に負担をかけない食生活を心がけましょう。

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監修者

伊藤 まゆ(いとう まゆ)

M’sクリニック南麻布 院長、日本抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医
本当の美とは、心と体の健康あってこそ、という観点から、2007年開院時より、内外美容医療を提唱、実践。栄養学、予防医学、エイジングケア、美容について、多様な経験と多角的視点で取り組み、幅広い世代のサポートを行っている。

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