乾燥肌対策に良い食べ物は?摂取したい栄養素・食材やおすすめレシピも紹介

皮膚がカサカサした状態になる「乾燥肌」は、美しい肌を目指す方にとって大敵です。保湿をしたり、刺激を避けたり、様々な対策を心がけてケアしている方も少なくありません。

皮膚を外側からケアする方法もある一方、体の中にも意識を向けることは重要です。

例えば、乾燥肌と関係が深いアトピー性皮膚炎では、食物療法も治療法のひとつに提唱されています。

この記事では、「乾燥肌」と「食べ物」の関係性に注目しておすすめのレシピを紹介します。

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乾燥肌とは

皮膚がカサカサした状態になる乾燥肌は、別名「ドライ・スキン」ともよばれます。

「アトピー性皮膚炎」の症状のひとつで、皮膚のバリア機能低下が特徴です。外部からの刺激や有害物質を防御する働きが弱まり、肌の水分を保つ働きが鈍くなります。

その結果、肌触りが粗くなりって刺激に対して敏感な状態となり、痒みを感じやすくなる傾向があります。

乾燥肌を招く主な要因

主な理由のひとつには、加齢」に伴う機能の低下が挙げられます。

その他、睡眠不足や暴飲暴食に代表される「生活習慣の乱れ」や、過度な「ダイエット」、バランスの偏った「食習慣」なども大きな要因です。

上記の理由から、肌のターンオーバーに異常をきたし、乾燥肌につながります。

また、角層内にある細胞間脂質の中で、保湿に対して重要な働きをする「セラミド」が減少すると、肌のうるおいが低下してしまいます。

乾燥肌が気になる時におすすめの対処法

乾燥肌が気になる時は、体の外からだけでなく、内側からもアプローチするケアがおすすめです。

具体的なケア方法を、以下に2つ紹介します。

  • スキンケアでうるおいをカバーする
  • 栄養バランスを意識して食べ物を摂る

スキンケアでうるおいをカバーする

外部から肌をケアして、うるおいをカバーする方法もひとつの手段です。

保湿効果のある化粧水や乳液などを肌に直接塗布して、乾燥や刺激を防ぎましょう。室内で乾燥を感じる時は加湿器を使用して、部屋全体がうるおうよう、配慮してください。

栄養バランスを意識して食べ物を摂る

体の中から肌を労わるために、栄養バランスを意識して食べ物を摂ることも大切です。

健やかな皮膚の成長を促す栄養素を意識して摂取すれば、肌の弾力やバリア機能のサポートにつながります。

乾燥肌の改善を目指して摂取すると良い栄養素と食材

乾燥肌が気になる方に、おすすめの栄養素を紹介します。

おすすめの栄養素が豊富に含まれた食材もあわせて解説するので、何を食べれば良いか分からない方は、ぜひ参考にしてください。

  • たんぱく質
  • ビタミンB6
  • ビタミンE
  • ビタミンC
  • 必須脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)
  • 亜鉛

たんぱく質

肌の生まれ変わりを促し、ターンオーバーを正常な状態へ導きます。肌の「ハリ」や「ツヤ」につながる、コラーゲンのもとになる重要な成分です。

ダイエット中で肉を控えている方は、低カロリーでヘルシーな鶏肉や、牛やラムなど赤身肉をチョイスしてください。

たんぱく質は、毎日の食生活に取り入れやすい卵や納豆にも豊富に含まれています。

たんぱく質については以下の記事でも紹介しているため、ぜひあわせてご覧ください。

ビタミンB6

ビタミンB6はたんぱく質の代謝を促す栄養素なので、一緒に摂ると相乗効果が期待できます。

肌の状態を左右する「ホルモンバランス」を整える働きが特徴で、卵や大豆製品、レバーやマグロなどに多く含まれています。

ただし、水溶性の成分なので、茹でる調理法には向きません。たんぱく質との食べ合わせや、効果的に栄養を摂取できる調理方法を意識しながら摂取してください。

ビタミンE

別名「若返りのビタミン」と称される、乾燥肌にはもってこいの栄養素です。

血液の循環を促し、肌の新陳代謝を活性化します。抗酸化作用に優れており、肌のバリア機能を高める働きが期待できる点が魅力です。

ごまや、アーモンドなどのナッツ類、大豆やアボカドなどに豊富に含まれています。

ビタミンC

美肌づくりに欠かせない栄養素のひとつです。体の中の活性酵素を取り除き、肌へのダメージを防ぐ働きがあります。

肌のターンオーバーを整えて、弾力を生み出すコラーゲンの生成をサポートします。

キウイやいちごなどのフルーツや、野菜に多く含まれる成分です。ただし、熱に弱いため、食材から摂取する場合は「生食」がおすすめです。

ビタミンCを多く含む食べ物や摂取の仕方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

必須脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)

高品質な脂質を摂取できる、美肌の維持を助ける成分です。肌の保湿につながる「セラミド」をつくるもとになります。

代表例には、血液をサラサラにする効果のあるα-リノレン酸や、EPA(エイコサペンタエン酸)・DHA(ドコサヘキサエン酸)などが挙げられます。

オメガ3系脂肪酸は体内で生成できないため、食べ物で積極的に摂取しましょう。イワシやサンマなどの青魚に豊富に含まれています。

亜鉛

全身の細胞内に存在し、人体の健康に欠かせない栄養素です。たんぱく質をはじめとする、様々な細胞の遺伝物質を合成するために必要とされます。

牡蠣や赤身の肉、豆類や乳製品からも摂取できます。

乾燥肌の改善を目指す方におすすめのレシピ7選

乾燥肌のケアを目指す方に、おすすめのレシピを7つ紹介します。

手軽につくれる簡単レシピを厳選したので、ぜひ食生活に加えてください。

とろ~り卵に仕上げる!基本の親子丼

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

たんぱく質やビタミンが豊富な卵と鶏肉を使用します。ご飯に盛って、手軽に主菜が仕上がるレシピです。

調理時間の目安:15分

材料<2人分>

  • 鶏もも肉:100g
  • 玉ねぎ・小:1/2個
  • みつば:適量
  • 卵:2個
  • 水:3/4カップ
  • 和風だしの素:小さじ1/2
  • 【A】砂糖:大さじ1/2
  • 【A】しょうゆ:大さじ2
  • 【A】みりん:大さじ2
  • ご飯:400g

つくり方

  1. 鶏肉は2㎝角に切り、玉ねぎは薄切りにする。みつばは2㎝の長さに切る。
  2. 小さめのフライパンに水、和風だしの素、【A】を入れて煮立てる。1.の鶏肉・玉ねぎを加え中火で3分煮た後、溶き卵を回し入れ、半熟状に煮る。
  3. 半量ずつご飯にかけ、1.のみつばを散らす。

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納豆キムチパスタ

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

良質なたんぱく源として、古来より日本の食卓で親しまれる納豆を活用したレシピです。市販のキムチを使えば、簡単につくれます。

調理時間の目安:15分

材料<1人分>

  • スパゲッティ:100g
  • キムチ:50g
  • 納豆:1パック
  • 水:400ml
  • 「パスタキューブ™」香ばし和風醬油(味の素):適量
  • サラダ油:大さじ1
  • 青ねぎ:1本

つくり方

  1. 青ねぎは小口切りにする。
  2. フライパンに油を熱し、キムチを入れてサッと炒める。水を加えて沸騰したら、「パスタキューブTM」香ばし和風醬油(味の素)、スパゲッティを加え、沸騰させたまま、表示時間どおり茹でる。
  3. 混ぜながら、さらに2~3分加熱し、水気をとばす。スパゲッティがかたい場合は、水を少し加えてさらに加熱する。
  4. 器に盛り、納豆をのせ、1.の青ねぎを散らす。

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レンジローストビーフ

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

赤身肉のたんぱく質をしっかり摂れる大満足レシピです。電子レンジを活用すれば、わずか15分の調理で完成します。

調理時間の目安:15分

材料<2人分>

  • 牛もも赤身肉・かたまり:300g
  • 【A】オリーブオイル:大さじ1
  • 【A】はちみつ:大さじ1/2
  • 【B】塩:小さじ1/3
  • 【B】粗びき黒こしょう:少々
  • 【C】しょうゆ:大さじ1
  • 【C】酢:大さじ1
  • 【C】黒酢:大さじ1
  • クレソン:1束
  • おろしわさび:少々

つくり方

  1. 耐熱皿に牛肉をのせて【A】を絡め、室温に約30分~1時間おく(時間外)。時々上下を返しながらよく絡め、下味をつける。
  2. 1.の牛肉全体にまんべんなく【B】をこすりつけ、ラップせずに電子レンジ(600W)で約3分、上下を返してさらに約1分加熱する。
  3. すぐにアルミホイルで2.の牛肉をおおい、約30分~1時間おく(時間外)。
  4. 小鍋に2.の耐熱皿にたまった肉汁を入れ、【C】を加えて火にかけて煮詰め、ソースをつくる。
  5. 3.の牛肉を薄く切って器に盛り、クレソン、おろしわさびを添え、4.のソースをかける。

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白菜といわしのつみれ鍋

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

青魚も「つみれ」にしてお鍋に入れれば、食べやすくなります。たっぷりの野菜と一緒に煮込んで、栄養満点な一品です。

調理時間の目安:20分

材料<4人分>

  • いわし:8尾(640g)
  • 【A】みそ:20g
  • 【A】片栗粉:小さじ2
  • 【A】うま味調味料:少々
  • 【B】ねぎのみじん切り:1本分
  • 【B】しょうがのみじん切り:2かけ分
  • 木綿豆腐:1丁
  • にんじん:1本
  • 長ねぎ:2本
  • 白菜:4枚
  • 【C】水:6カップ
  • 【C】酒:大さじ2
  • 【C】しょうゆ:小さじ2
  • 【C】和風だしの素:小さじ2
  • 【C】塩:少々
  • しょうが汁:2かけ分

つくり方

  1. 豆腐はひと口大に切る。にんじんは5㎜幅の半月切りにする。ねぎは1㎝幅の斜め切りにし、白菜は2㎝幅のそぎ切りにする。
  2. いわしは頭とわたを取って手開きにし、中骨を除き、腹骨を切り取って皮をむき、ぶつ切りにする。
  3. フードプロセッサーに2.のいわしを入れ、【A】を加えてすり身にする。ボウルに移し、【B】を加えて混ぜ、だんご状に丸めてつみれ団子をつくる。
  4. 鍋に【C】を入れて煮立て、3.のつみれ団子を加えてひと煮立ちしたら、1.の豆腐・にんじん・長ねぎ・白菜を加えて煮る。
  5. 全体が煮えたら、しょうが汁を回しかける。好みで、酢じょうゆ、七味唐がらしを添える。

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牡蠣のみそ汁

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

味噌汁に入れれば牡蠣も手軽に楽しめます。豆腐も入って、たんぱく質やビタミンなど、栄養バランスが良いメニューです。

調理時間の目安:15分

材料<4人分>

  • かき(むき身):150g
  • 大根:1/4本
  • にんじん:1/2本
  • 木綿豆腐:1/2丁
  • 長ねぎ:1/2本
  • 【A】水:600ml
  • 【A】和風だしの素:小さじ1
  • みそ:大さじ2・1/2

つくり方

  1. かきは流水でふり洗いする。大根はいちょう切りにし、にんじんは半月切りにする。豆腐はひと口大に切り、ねぎは斜め切りにする。
  2. 鍋に【A】を入れて火にかけ、煮立ったら、1.の大根・にんじん・豆腐を加えて4~5分煮る。野菜に火が通ったら、1.のかき・ねぎを加え、ひと煮立ちしたら、みそを溶き入れ、火を止める。

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うま辛 マグロとアボカドのナムル

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

ビタミンB6が豊富なマグロと、ビタミンEが摂れるアボカドやごまを使ったメニューです。もう一品欲しい時や、おつまみにもぴったりで、ピリ辛な味が食欲をそそります。

調理時間の目安:5分

材料<2人分>

  • まぐろ(刺身):100g
  • アボカド:1/2個(100g)
  • 鶏がらスープ(顆粒):小さじ2
  • ごま油:小さじ2
  • 豆板醤:小さじ1/2(2.5g)
  • いり白ごま・好みで:適量

つくり方

  1. まぐろ、アボカドは2㎝角に切る。
  2. ボウルに1.のまぐろ・アボカド、【A】を入れて混ぜ合わせる。
  3. 器に盛り、好みでごまをふる。

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簡単キウイジェラート

出典:味の素株式会社「AJINOMOTO PARK

食材はキウイと甘味料のみで、簡単につくれるジェラートです。いちご・すいか・バナナ・マンゴー・パイン・もも・ぶどうなど、手でつぶせる他の果物でもつくれます。冷凍庫にストックして、食後のデザートにおすすめです。

調理時間の目安:5分

材料<2人分>

  • キウイ:2個
  • 甘味料(顆粒):大さじ1(15g)

つくり方

  1. キウイは皮をむき、ひと口大に切る。
  2. ビニール袋に1.のキウイ、甘味料を入れ、ビニール袋の口を閉じ、やわらかくなるまで手でもんでつぶす。
  3. ビニール袋の口を上にして冷凍庫に入れ、2~3時間ほど凍らせる(時間外)。
  4. 食べる直前に、常温で10分ほどおき(時間外)、手でもんでなめらかにする。

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ここまで読んで、乾燥肌のケアで食べ物を意識する大切さは分かったものの、一食一食ちゃんと考えるのは難しいと感じた方もいるかもしれません。

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食べ物を意識して体の中から乾燥肌をケアしよう!

乾燥肌が気になる方は、スキンケアに加えて、食べ物を意識した体の中から行うケアも大切です。

この記事で紹介した、健やかな肌をサポートする栄養素や食材を参考にしながら、毎日の食生活を整えてみましょう。

ご自身で献立を考える手間を省きたい方は、紹介した献立例を参考に、「未来献立®」の活用もご検討ください。

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監修者

伊藤 まゆ(いとう まゆ)

M’sクリニック南麻布 院長、日本抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医
本当の美とは、心と体の健康あってこそ、という観点から、2007年開院時より、内外美容医療を提唱、実践。栄養学、予防医学、エイジングケア、美容について、多様な経験と多角的視点で取り組み、幅広い世代のサポートを行っている。

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