味の素株式会社(社長:藤江 太郎 本社:東京都中央区)は、たんぱく質を高分泌生産する微生物を短期間で取得するスクリーニング技術の開発に関する研究を2018年より国立大学法人 東京工業大学(学長:益 一哉 本部:東京都目黒区、以下東京工業大学)と共同で実施してきました。この度その研究成果が、令和5年度手島精一記念研究賞「研究論文賞」を受賞しました。
また受賞対象となった技術に関する共同研究を、株式会社HikariQ Health(社長:吉井 康祐 本社:東京都港区、以下HikariQ社)と共に開始しています。
手島精一記念研究賞は、東京工業大学の前身である東京工業学校、及び東京高等工業学校の校長だった手島精一先生の功績を記念するために創設されたもので、同大学における研究を奨励するため、特に優れた研究及び著述の業績を上げた者に対し、研究論文賞をはじめとする6つの賞が授与されます。研究論文賞は、論文内容の独創性、学術技術上の寄与と波及効果の点で特に優れた研究論文の内容に対して授与されるものです。
今回受賞した研究は、微生物が分泌したたんぱく質を検出するバイオセンサー技術「Quenchbody(Q-body)」を利用しており、当社の高速スクリーニング技術と併用することで、目的となるたんぱく質を高分泌生産する微生物の短期間での取得が可能となり、将来的には有用なたんぱく質の高効率生産が期待されます。
また当社は、Q-bodyに関する特許を保有する株式会社HikariQ Health社と2023年11月にライセンス契約を締結しており、産業利用に向けて同じく2023年11月より共同研究を開始しました。HikariQ社は、従来のQ-bodyよりたんぱく質の検出感度が10倍以上向上した次世代型Q-bodyの開発に成功しており、両社は技術の相互活用を通じて、バイオテクノロジーの進化による社会貢献を目指し、共に次世代のグリーン及びヘルスケア領域での事業発展に向けた取組みを推進します。
味の素㈱、東京工業大学との共同研究でたんぱく質の高効率生産に向けた微生物のスクリーニング法を開発
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