PRESS RELEASE

味の素㈱、みずほ銀行とポジティブ・インパクトファイナンスによる契約を締結

~サステナビリティファイナンスの活用を加速~

 味の素株式会社(社長:西井 孝明 本社:東京都中央区)は、株式会社みずほ銀行(頭取:藤原 弘治、以下みずほ銀行)との間で、2022年1月31日(予定)に「ポジティブ・インパクトファイナンス」によるコミットメントライン契約※1を締結する運びとなりました。
 本契約はシンジケーション方式となり、みずほ銀行がアレンジャーとなって、複数の金融機関による協調融資団(シンジケート団)を組成し、当社への融資を実施するもので、シンジケーション方式によるポジティブ・インパクトファイナンスは食品業界初となります。

 ポジティブ・インパクトファイナンスはサステナビリティファイナンスの1つで、ポジティブ・インパクト金融原則※2に基づく評価フレームワークを活用して企業活動の社会的インパクトを評価し、「ポジティブ・インパクトの創出が認められる」と確認された場合、その企業の継続的な支援を目的として融資が行われるものです。

 当社グループは2020-2025中期経営計画において、2030年の目指す姿として掲げた「食と健康の課題解決」の実現に向けてあらゆる経営資源を集中することを基本方針としました。この方針に則り、当社グループを取り巻く経営環境を認識した上で、その変化に対応し社会的課題の解決に取り組むことが企業価値の向上に資するものと捉えており、その一環として、短中長期の価値創造能力に実質的な影響を及ぼすマテリアリティ(重要課題)を特定し、機会・リスクを明確にした上で事業活動を展開しています。

 今回の契約はこれらマテリアリティへの取り組みを主対象として当社グループが設定したKPI(次ページ参照)に対し、定性的・定量的に分析された上で、特にSDGsの目標達成に対しポジティブなインパクトを与える項目について評価を受け、締結に至りました。
 なお、本契約に際し、株式会社日本格付研究所(JCR)から第三者意見書を取得しています。
  https://www.jcr.co.jp/greenfinance/

 本件は、2021年10月発行のSDGs債に続く、当社のサステナビリティファイナンス活用事例の第二弾となります。
 今後、サステナビリティファイナンスのスキーム活用により、ファイナンス分野においても持続可能な社会の実現に向けた取り組みをより一層加速させていきます。

 当社グループは、「食と健康」のプロフェッショナルとして、事業活動を通じて当社ならではの価値を創造し続けることを目指し、社会課題の解決に取り組みます。

本契約の概要
アレンジャー みずほ銀行
参加金融機関 国内金融機関20社
契約締結日 2022年1月31日(予定)

ポジティブ・インパクトファイナンスにおける当社グループ設定 KPI 一覧
※1) コミットメントラインとは、会社と金融機関が予め設定した枠の範囲内で、会社の請求に基づき金融機関が融資することを確約(コミット)する借入枠です。
※2) ポジティブ・インパクト金融原則とは、国連環境計画・金融イニシアティブ(1992年の地球サミットに続き、持続可能な金融を推進する目的で設立された国連環境計画とグローバル金融セクターとのパートナーシップ)の銀行および投資メンバーであるポジティブ・インパクト・ワーキンググループが2017年に発表したSDGs達成に向けた金融の共通枠組みであり、持続可能な開発の3側面(環境・社会・経済)について、ポジティブ・ネガティブの両面からインパクト評価を行う包括的内容となっています。インパクト特定のツールとして、気候、水、エネルギー、生物多様性、文化・伝統等22のカテゴリーからなるインパクトレーダーを提示しています。

参 考
2020年12月15日付プレスリリース
味の素グループ、マレーシアでグループ初となるESGファイナンスの契約締結
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2020_12_15.html
2021年9月28日付プレスリリース
味の素㈱、グループ初となるSDGs債を発行
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/2021_09_28_02.html
2021年10月15日付プレスリリース
サステナビリティボンド発行条件決定に関するお知らせ
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/presscenter/press/detail/file/2021_10_15.pdf