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2016年7月29日
味の素(株)、世界最高クラスの安全性と性能を兼ね備えた
臨床研究用iPS/ES細胞用培地「StemFit®」AK03Nを発売
2016年8月1日(月)より国内向けに販売開始

臨床研究用iPS/ES細胞用培地
「StemFit®」AK03N
 味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、高性能な再生医療の臨床研究用培地「StemFit®」AK03Nを2016年8月
1日(月)より国内向けに発売します。日本における再生医療の臨床研究に耐え得る、高い安全性と性能を兼ね備えた臨床研究用培地をより多くの施設に提供することにより、再生医療の早期実現化に貢献します。

 臨床研究用培地「StemFit®」AK03Nは、臨床研究および臨床研究を前提とする前臨床研究を想定した、世界最高クラスの安全性と性能を兼ね備えた培地です。当社は、2014年に「StemFit®」AK03Nの前身である「StemFit®」AK03の開発に成功し、国内の一部関連施設に有償で提供してきました。昨今の再生医療分野の急速な進展に伴う需要拡大に応えるべく、このたび「StemFit®」AK03Nとして広く販売します。

 「StemFit®」AK03Nは、バイオ技術で作成したリコンビナントタンパク質を利用することにより、動物やヒトに由来する成分を全く含まず、精製された成分のみで構成されています。また、厚生労働省の薬事審査機関である独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)より、「生物由来原料基準」を適用する原料は含んでいないことが確認されています。加えて、他社製品に比べて培地交換の頻度が少なく、高い増殖率と安定性を備えています。

施設数イメージ(基礎研究~臨床研究)
 当社は2015年10月より、販売委託先の株式会社リプロセル(社長:横山周史 本社:神奈川県横浜市)とタカラバイオ株式会社(社長:仲尾功一 本社:滋賀県草津市)を通じて、「StemFit®」AK03Nと同組成・同性能の基礎研究用培地「StemFit®」AK02Nを国内向けに販売しています。このたび、基礎研究用培地「StemFit®」AK02Nと臨床研究用培地「StemFit®」AK03Nの2種類のラインアップを揃えることで、基礎研究から臨床研究へのスムーズな移行が可能になります。

 味の素グループは、これらiPS/ES細胞の培養に用いる「StemFit®」培地の販売を通じて、再生医療の実現や新しい医薬品の開発に寄与し、人類の健康な生活の実現に貢献していきます

1.製品概要:
(1) 製品 「StemFit®」AK03N
(2) iPS/ES細胞などの幹細胞を未分化のまま大量に増やすことができる培地です。
高い安全性と増殖率を兼ね備えた臨床研究用培地です。
(3) 製品形 3つのコンポーネント溶液より構成され、使用時に混合調整します。
1セットで、約500mL相当の培地を調整できます。
(4) 販売予定価格 45,000円/セット (税別)

2.発売日:2016年8月1日(月)

3.発売地域:全国(国内)

4.製造者:味の素株式会社

5.販売者:味の素ヘルシーサプライ株式会社

6.お客様向けお問い合わせ先:味の素株式会社 アミノサイエンス統括部

用語解説

iPS細胞:
人間の体の細胞に、数種の因子を導入することで誘導される人工多能性幹細胞 (induced pluripotent stem cell:iPS細胞)。様々な組織や臓器の細胞に分化する能力(pluripotency)とほぼ無限に増殖する能力を合わせ持ちます。

ES細胞:
「Embryonic Stem Cell」の略で「胚性幹細胞」のこと。人間の胚の内部細胞塊を用いて作られた幹細胞で、体を構成する様々な組織や臓器の細胞へと分化する能力を持っています。

リコンビナントタンパク質:
バイオ技術により、微生物や酵母などを用いて作り出したタンパク質のこと。バイオ医薬品として、がんやリウマチの治療薬など、広く用いられています。

生物由来原料基準:
「医薬品等」に使用されるヒトその他の生物(植物を除く)に由来する原料又は材料について、製造に使用される際に講ずべき必要な措置に関する基準(平成15年厚生労働省告示第210号)。

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