味の素株式会社(社長:西井孝明 本社:東京都中央区)は、北米での冷凍食品事業拡大に向け、冷凍米飯の事業基盤を強化します。
味の素ウィンザー社(以下「AWI社」)※1のオークランド工場に冷凍米飯生産ラインを新設し、生産能力の増強と、北米全土への効率的な供給体制を実現します。
これにより高品質でスペシャリティを有する冷凍米飯を同社の販売基盤で展開し、北米における冷凍食品事業の拡大を加速します。
投資金額は約20百万米ドル(約24億円)で、2016年9月より本格稼働します。
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味の素グループは、2014年11月5日に北米におけるアジア食(中国食、韓国食、タイ食、インド食含む)の
冷凍食品No.1のウィンザー・クオリティ・ホールディングス社の全持分を取得し、
2015年4月1日にコンシューマーフーズ事業を担う新会社「味の素ウィンザー社」に改組しました。 |
北米の冷凍食品市場は約400億米ドル(約5兆円;2014年度当社推定)、
そのうち日本食・アジア食カテゴリーにおける冷凍米飯市場は約1.2億米ドル※2(約145億円)で、毎年2桁伸長を続けています。
当社は2000年に北米で冷凍食品事業を開始して以来、高品質冷凍米飯を中核製品の一つとして展開しており、順調に事業を拡大しています。
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2015年8月末レート:1米ドル=121.18円。 |
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現在、クラブストア向けに販売している
「Yakitori Fried Rice」
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北米では具材入りで味付けされた日本食・アジア食の冷凍米飯類が人気で、AWI社はこの市場で47%のトップシェアを占めています。
現在、炊飯から味付け、包装までの一貫生産ラインを保有するポートランド工場では、
味の素冷凍食品㈱の生産技術とAWI社の開発技術の融合により、技術に裏付けされた高品質な冷凍米飯を生産しています。
このたび、AWI社が約20百万米ドル(約24億円)を投じて、アメリカ東部に位置するオークランド工場に高品質冷凍米飯の一貫生産ラインを新設します。
これにより、アメリカ西部に位置する既存のポートランド工場と合わせて生産能力が1.5倍に増強されます。なお、オークランド工場はポートランド工場同様、
USDA畜肉加工の認可工場※3であり、高品質でスペシャリティを有する冷凍米飯の生産が可能です。
今後は、東西2つの生産拠点から効率良く北米全土に製品を供給することで、
北米全土をカバーするAWI社の強固な販売基盤を通じて日本食・アジア食の冷凍食品を拡売し、冷凍食品事業全体の飛躍的拡大を図ります。
※3 |
当該2工場はアメリカ合衆国農務省から畜肉加工認可を受けており、畜肉具材や畜肉エキス入りの冷凍米飯の製造が可能。 |
味の素グループは2014-2016中期経営計画において、北米は冷凍食品事業を核とした製品力強化・販売基盤確立をめざす重要エリアと位置付けています。
巨大な北米冷凍食品市場において、他社に先駆けて日本食・アジア食の冷凍食品市場を開拓し、圧倒的なNo.1の地位を確立し、“味の素ブランド”の浸透を推進します。
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<設備投資の概要>
(1)所在地 |
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味の素ウィンザー社オークランド工場(アメリカ合衆国州ミシシッピ州オークランド市) |
(2)投資金額 |
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約20百万米ドル(約24億円) |
(3)生産品目 |
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冷凍米飯(Yakitori Fried Rice 等) |
(4)生産能力 |
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約7,300トン/年 |
(5)完工 |
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2016年8月(予定) |
(6)生産開始 |
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2016年9月(予定) |
(7)発売開始 |
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2016年10月(予定) |
参考
<味の素ウィンザー社の概要>
(1)会社名 |
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味の素ウィンザー社(英名:Ajinomoto Windsor, Inc.) |
(2)所在地 |
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アメリカ合衆国カリフォルニア州オンタリオ市 |
(3)代表者 |
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会長 倉田 晴夫(くらた はるお) |
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社長 Bernard Kreilmann(ベルナルド・クレイルマン) |
(4)会社設立 |
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2000年(存続会社であるアメリカ味の素冷凍食品社の設立年) |
(5)株主 |
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味の素北米ホールディングス社 約98%、味の素冷凍食品㈱ 約2% |
(6)事業内容 |
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家庭用・外食用の調味料・冷凍食品の製造・販売 |
(7)販売地域 |
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アメリカ、カナダ、メキシコ |
(8)従業員数 |
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約1,900名 |
味の素ウィンザー社オークランド工場 外観